タフな村田(左)とテクニックに定評のある高橋がトーナメント決勝を争う
2020年10月10日(土)東京・後楽園ホール『交戦シリーズvlo.5』の全対戦カードが決定した。
メインイベント(第8試合)は「ジャパンシフトランド杯59kgトーナメント決勝戦」として、NKBフェザー級王者・高橋亮(真門ジム)と元同級王者で現2位の村田裕俊(八王子FSG)が対戦。
2019年12月大会より8人でスタートしたトーナメントがいよいよ決勝戦を迎える。
高橋は“高橋三兄弟”の次男で、近年は『KNOCK OUT』にも参戦。2017年12月には小笠原瑛作からダウンを奪って引き分け、2018年5月には宮元啓介、9月には瀧澤博人から勝利を奪い、2019年6月にはホームのNKBでバンタム級に続いてフェザー級のタイトルも奪い、2階級制覇に成功。10月には大ベテランの国崇にもTKO勝利。1回戦でJ-NETWORKフェザー級王者・一仁からダウンを奪っての判定勝利、準決勝ではコッチャサーンに1R1分13秒、TKO勝ちと圧倒的な強さで勝ち上がってきた。
対する村田は何度もタイへ渡り、ムエタイの本場で練習と試合を積んだ。2017年2月には『KNOCK OUT』に初参戦して森井洋介と引き分け、一気に名をあげたがその後はなんと5連敗。一時は引退も考えたというが、2019年4月の試合で連敗脱出。「このトーナメントをもって引退」と発表し、1回戦でテープジュン・サイチャーンに判定勝ち、準決勝ではMA日本ライト級王者・遠藤駿平に判定勝ちして決勝へ生き残った。
両者は「この決勝はみんな一番見たかったと思うので、村田選手の応援団の皆さん今日以上に応援してください。そして僕が倒して気持ちよく引退させてあげます」(高橋)、「一番戦いたかった相手なので嬉しいです。高橋三兄弟には負け越しているので、最後に亮選手を倒して気持ちよく引退したいと思います」と、それぞれコメントしている。
(写真)稲葉(左)と蛇鬼が王座を争う
セミファイナル(第7試合)は「NKBウェルター級王座決定トーナメント決勝戦」として、同級2位・稲葉裕哉(大塚道場)と同級4位・蛇鬼将矢(テツジム)が対戦。
稲葉は1回戦で笹谷淳(TEAM COMRADE)と延長戦にもつれ込む接戦で、右ストレートと左右ボディブローのパンチを主体としたスタイルで判定2-1の勝利。蛇鬼は1回戦でNKBウェルター級5位・SEIITSU(八王子FSG)1R1分1秒、左フックで倒してのTKO勝ちを収めている。
1回戦終了後、蛇鬼は「稲葉さんの試合とってもええ試合やったんで感動しました。負けないように次はしっかり勝ってベルトを巻きます」、稲葉は「自分的にはしょっぱい試合をしてすいませんでした。蛇鬼選手とは去年やってドローだったので、その時より強くなっていると思うので自分もしっかり仕上げて、4月は自分がベルトを巻きます」と、お互いにベルトは渡さないとアピールした。
第6試合には“高橋三兄弟”の三男であるNKBライト級2位・高橋聖人(真門ジム)が登場。NKBライト級3位・野村怜央(TEAM-KOK)と対戦する。
高橋は2018年6月にNKBフェザー級王座を奪取。KNOCK OUTでは駿太に判定負けを喫し、2018年12月の岡山ジム主催興行でのトーナメントでは優勝候補本命といわれながらも決勝で浅川大立に判定負けを喫した。しかし、その後はNJKFやHOOST CUPに出場して3連勝。戦績を15勝(4KO)3敗1分としている。
対する野村は2019年4月に大月晴明と対戦し、判定で敗れているもロー&ミドルキックで大月の強打に対抗。右フックでグラつかせる場面も作った。今年8月にはINNOVATIONのリングに乗り込み、INNOVATIONスーパーフェザー級1位・櫻井健(Hardworker)を2R1分54秒、TKOに破っている。
第5試合では元J-NETWORKウェルター&スーパーウェルター級王者・笹谷淳(TEAM COMRADE)と蹴拳ウェルター級王者CAZ JANJIRA(JANJIRA GYM)が対戦。また、第1試合では51歳の龍ヶ崎マサト(SHIROI DREAM BOX)がプロデビュー戦で、28歳の誠太(アウルスポーツ)と対戦する。