キックボクシング
レポート

【DEEP☆KICK】山畑雄摩が第3代王者に、狙うはNJKF王座とRISE参戦

2020/09/27 14:09
「DEEP☆KICK 46」2020年9月21日(月・祝)泉大津市・テクスピア大阪 ▼メインイベント DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント決勝 3分3R延長1R○山畑雄摩 (NJKF心将塾)判定3-0 ※30-28、30-28、30-27×海月 (D.O.T)※山畑が-63kg第3代王者に。  DEEP☆KICKでは2戦2勝の山畑とプロ戦績5戦全勝(4KO)という海月の-63㎏王座決定トーナメント決勝は、山畑が3-0のマジョリティ・デシジョンで新チャンピオンとなった。  サウスポーの山畑はオーソドックスの海月に対して、1Rから左ミドルで右腕殺しにとりかかる。海月が必殺の右ストレートを繰り出すと、左にステップしたり、クリンチに持ち込み、クリーンヒットを許さない。  2R、海月が左ミドルを意識し始めると、その蹴りを打つふりをしてカウンターのテンカオを打ち込む。海月のセコンドからは「勝負しろ!」というゲキが飛ぶが、DEEP☆KICK指折りのハードパンチャーは勝負したくても勝負できる距離を作れなかった。結局、3Rになっても試合の流れは変わることがなかった。  試合後、初戴冠に成功した山畑はふたつの野望を口にした。ひとつはホームであるNJKFのベルト。そして、もうひとつはRISEへの参戦だ。「NJKFの王座も狙ってみたい。RISEでは中村寛選手にボコられてみたいですね」 ▼セミファイナル DEEP☆KICK-57.5kg契約 3分3R×翔磨(多田ジム)TKO 2R 0分21秒 レフェリーストップ〇勇志 (真門ジム)  当初セミファイナルでは魁斗vs直也の一戦が組まれていたが、直也の体調不良により中止に。その代わりに翔磨vs勇志がセミに抜擢された。  試合開始早々、試合の主導権を握ったのは勇志の方だった。左ミドルのリターンからワンツー、さらに左ハイでじわじわと勝負の流れをたぐり寄せる。2Rになると、得意の左ハイがさらに加速。一度は蹴り足をキャッチした翔磨だったが、ドクターチェックの結果、口の中がザックリと裂けていることが判明したため、勇志のTKO勝ちが告げられた。 ▼DEEP☆KICK-57.5kg暫定王者認定式  セミファイナル前には宮崎就斗(TARGET)がリングイン。DEEP☆KICK-57.5kg暫定王者の認定式が行われた。当初はこの大会で横野洋が返上したチャンピオンベルトをトーナメントを勝ち抜いた宮崎と山田直樹(KSS健生館)が争う予定だったが、調整中に山田は盲腸となりドクターストップに。改めて来年1月下旬に大阪で予定されている大会で正規王者をかけた宮崎と山田によるタイトルマッチが組まれることになった。  マイクを握った宮崎は「暫定王者ということだけで、チャンピオンベルトをいただいてうれしい」とニッコリ。そして「来年1月には山田選手をしっかり倒して正規のチャンピオンになりたい」と結んだ。  負けじと山田も「宮崎選手の方が格上だけど、僕が勝つ」と宣言。早くも火花を散らしていた。 ▼第4試合 DEEP☆KICK-55kg契約 3分3R〇FUJIMON(亀岡ジム)判定3-0 ※30-28、30-28、30-27×クロダッシュ (N-FIELD)  セコンドとともにノリノリのダンスで登場したFUJIMONは1Rから得意の左ミドルやヒザ蹴りで前に出る。対照的にパンチが得意なクロダッシュは右ストレートで応戦する。  しかしながら、手数はFUJIMONの方が上。2Rになると、ワンツーからのヒザ蹴り、あるいはヒザ蹴りとミドルの連打でクロダッシュを突き放す。3Rになっても、クロダッシュは試合の流れを変えることができなかった。 ▼第3試合 DEEP☆KICK-55kg契約 3分3R×小山丈一郎 (真門伊藤道場)TKO 1R 1分37秒 レフェリーストップ〇匠朗 (KSS健生館)  今年になってから2連勝をマークしたものの、7月修斗大阪大会で組まれた内藤啓人戦ではカーフキックでKO負けを喫した匠朗が早くも再起。キャリア2戦の小山丈一郎と拳を交わした。1Rから両者は激しい打ち合いを演じたが、その中で匠朗は左をジャストミート。ダウンカウントが進む中、小山はなんとか立ち上がったが、ファイティングポーズをとれずTKO負けとなった。  入場時、Hump Backの曲で登場していた匠朗は試合後、魁塾の林裕人塾長から同バンドのメンバーで林塾長の愛娘・林萌々子からサインをもらう約束をとりつけた。 ▼第2試合 DEEP☆KICK-65kg契約 3分3R×覚司 (NJKF誠輪ジム)TKO 3R 0分21秒 レフェリーストップ〇中澤友 (魁塾 ビンチェレあべの)  中澤は1R終了間際、左ハイからパンチをフォローして覚司からダウンを奪う。2Rになると、覚司の顔面に前蹴りを炸裂させるなどさらに試合を優位に進め、3Rにはダメ押しのハイキックをクリーンヒットさせ、相手側セコンドからのタオル投入を呼び込んだ。 ▼第1試合 DEEP☆KICK-52kg契約 3分3R△清志 (NJKF.KTF)ドロー 判定0-1 ※28-28、27-28、28-28△龍太郎 (真門ジム)  1R、龍太郎は痛烈な右で清志から先制のダウンを奪う。そのまま試合は龍太郎の方に傾くと思われたが、2Rになると今度は清志が右ハイでダウンを奪い返し、ポイントをイーブンに戻す。さらに清志は連打で龍太郎を出血させ、試合の流れを掴む。  しかし、3R、今度は龍太郎が逆襲に転じ甲乙付けがたいシーソーゲームに。結局、試合は0-1(龍太郎)でドロー。DEEP☆KICK46の中ではベストバウトというべき試合内容だった。 〈オープニングイベント〉~NEXT☆LEVEL ジュニア日本統一王座決定戦~ ▼OP第3試合 -52kg契約 1分30秒3R×松本愛斗 (月心会 チーム侍)判定1-2 ※29-30、30-28、28-29○長谷川海翔 (誠剛館)※長谷川海翔がジュニア日本統一-50kg第6代王者に  DEEP☆KICKでは毎年2回、アンダーカードで関西代表と中国・四国地区代表の王者間でNEXT☆LEVELの統一王座戦を行っている。46では3試合が組まれた。-52㎏級の統一タイトルマッチでは松本と長谷川の間で争われたが、激しいシーソーゲームの中、3Rに右フックで松本をグラつかせた長谷川が2-1で辛勝し、統一王者となった。 ▼OP第2試合 -57kg契約 1分30秒3R×原田翔貴 (NJKF 拳心會館)判定0-3 ※28-30、27-30、28-30○中島龍之介 (TRASH)※中島龍之介がジュニア日本統一-55kg第6代王者に  NEXT LEVEL-57㎏級王座統一戦は中島龍之介(TRASH)がヒザ蹴りで原田翔貴(NJKF 拳心會館)を攻略。3-0の判定で統一王者に。これでTRASH勢は2連勝。 ▼OP第1試合 -42 kg契約 1分30秒3R×大野心寿(MONSTER JAPAN)判定0-3 ※28-30、28-30、28-30○山口悠真 (TRASH)※山口悠真がジュニア日本統一-40kg第6代王者に  NEXT LEVEL-42㎏級王座統一戦は山口悠真(TRASH)が力強い首相撲からのヒザ蹴りを武器に2Rまで試合を支配。3Rになると、大野心寿(MONSTER JAPAN)も逆襲を試みたが、あとの祭りだった。三者とも30-28で山口が統一王者となった。 (文・布施鋼治/写真・石本文子)
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