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【Bellator】加速するBellator──デイヴィスがリョートに僅差の連勝。ジンガーノが初陣飾る。レスリングエリート・ルースをジョンソンがヒール葬! パリ大会開催&CBSスポーツ移籍も

2020/09/12 06:09
 2020年9月11日(日本時間12日)米国コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナにて、「Bellator 245: Davis vs. Machida 2」が無観客で開催された。  メインのライトヘビー級戦では、フィル・デイヴィス(米国)がリョート・マチダ(ブラジル)に判定2-1で勝利。  デイヴィスは試合後、8月にライアン・ベイダー(米国)を右ハイキックからの連打で2R TKOに下し王座戴冠した元RIZINワジム・ネムコフ(ロシア)への挑戦をアピールした。  また、クリス・サイボーグ(ブラジル)を頂点とする女子フェザー戦線では、5ポンド体重超過したギャビ―・ホロウェイ(米国)を、元UFCのキャット・ジンガーノ(米国)が大差判定で下し、タイトル戦線に名乗りを挙げた。  王者サイボーグは10月15日の『Bellator 249』米国コネチカット州アンカスビル大会で、豪州のアーリーン・ブレンカウ(MMA13勝7敗、Bellator3連勝中)を相手に女子フェザー級王座防衛戦に臨むことが決定しており、。ジンガーノは勝者にからむことができるか。  Belltorは翌9月12日(日本時間13日)にも、「Bellator 246: Archuleta vs. Mix」を連続開催する予定で、メインではバンタム級世界タイトルマッチを予定している。  王座戦に臨むファン・アルチュレタ(米国/前日計量134.6ポンド)は日本の堀口恭司、朝倉未来との対戦もアピールしていたMMA24勝2敗の強豪。2019年9月のBellator世界フェザー級王座戦兼ワールドGP1回戦では、パトリシオ・フレイレ(ブラジル)に判定負けも、2020年1月大会でヘンリー・コラレスに判定勝ちで復活を遂げている。  対するパトリック・ミックス(米国/前日計量135ポンド)は13勝無敗(アマチュアでも11勝無敗)の注目ファイター。2019年大晦日の「RIZIN.20」で元谷友貴をギロチンチョークで極めたことで日本でもその名を轟かせた。アルチュレタを下し、無敗のままベルトを巻くか。  バンタム級では7月にリッキー・バンデハス(米国)を下したセルジオ・ペティス(米国)も控えており、さらに、RIZINバンタム級王者の朝倉海(トライフォース赤坂)も、Bellatorのベルトを視野に入れている。今後の展開が期待される階級だ。  奇しくも、Bellatorは9月10日(日本時間11日)、テレビ放送をパラマウントから、CBSスポーツに10月1日から切り替えることを発表。今後、米国では、Bellator、PFL、XFCの3つのMMAプロモーションの大会がCBSスポーツで観られることになる(日本ではDAZNで視聴可能)。  さらに、海外大会も積極的に再開。放送移籍初回大会となる10月1日(日本時間2日)には、イタリア・ミラノで『Bellator 247』を開催し、ポール・デイリー(英国)vs.デレク・アンダーソン(米国)を実施。  そして、10月10日(同・11日)には、フランス・パリで『Bellator Paris』を開催。コロナ対策を施し、5,000人までの有観客で、北米のMMAプロモーションとしては初の観客を入れての大会をパリで行う。  同大会では、地元出身のシーク・コンゴと米国のティモシー・ジョンソンがメインイベントで対戦。コ・メインでは、英国の人気者マイケル・ペイジが、8戦無敗のCage Warriors王者ロス・ヒューストン(スコットランド)と対戦するなど、欧州の強豪を投入する。さらにスコット・コーカーは、10月29日(日本時間30日)に米国モヒガンサンアリーナでBellator世界ウェルター級王者ドゥグラス・リマが、世界ミドル級王者ゲガール・ムサシに挑戦する王座戦の実現も語っている。  加速するBellatorと協力関係にある日本のRIZINは今後、どのような交流を果たすか。堀口恭司の復帰、朝倉海の海外進出など、北米MMAナンバー2の動向にも目が離せない。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R○フィル・デイヴィス(米国)[判定2-1] ※29-28×2,28-29×リョート・マチダ(ブラジル)  2013年8月の「UFC163」以来、7年ぶりの再戦。初戦はデイヴィスが僅差の接戦を制し、判定勝ちを収めている。  その後、デイヴィスは、2015年1月のUFCラストマッチでライアン・ベイダーに敗れ、Bellatorに移籍後は8勝2敗と好戦績。2016年にリアム・マクゲリーを破り、Bellatorライトヘビー級王座につくも、UFCから移籍してきたベイダーとの再戦でスプリット判定で敗れ王座陥落。2018年11月には現王者のワジム・ネムコフにも敗れたが、マクゲリー、カール・アルブレッソンをいずれもフィニッシュするなど現在2連勝中だ。  元UFC世界ライトヘビー級王者のリョートは、UFC2連勝からBellatorに移籍。2018年12月に元王者ハファエル・カウバーリョをスプリット判定で下すと、2戦目でもチェール・ソネンを跳びヒザ蹴りでダウンを奪いパウンドアウト。しかし、2019年9月の前戦では、ゲガール・ムサシと再戦し、スプリット判定負けで約4年半越しのリベンジを許している。  1R、オーソドックス構えのデイヴィス。サウスポー構えのリョート。前手を出しながら間合いを図るリョートは左ミドル。デイヴィスも右の長い前蹴りを腹に打つ。その蹴りをかわして左ローを当てるリョート。詰めに行くデイヴィスを左右ステップでかわし距離を保つ。右の前蹴りで前に出るデイヴィスにカウンターの左の突きはリョート。  2R、左前手を真っすぐに伸ばし、じりじりと詰めるデイヴィスに対し、左に回るリョート。左ミドルの打ち終わりにデイヴィスは右フックを被せると、一瞬、リョートはバランスを崩す。右の前蹴りをみぞおちに狙うデイヴィス。リョートの左の蹴りをスイッチしてかわすと右ミドル! リョートも前に出るが、そこにシングルレッグはデイヴィス。足を抜いたリョートに背後から右を当て、スタンドバックについたところでゴング。デイヴィスはラウンドを取り返したか。  3R、デイヴィスの右ローをかわして左ローを蹴り返すリョート。デイヴィスはリョートの外足の左に回り、右の打撃を狙う。右ローをカーフに突くリョート。右から左のワンツーがデイヴィスの顔をかすめる。リョートの左ミドルにデイヴィスも右ミドルを返す。デイヴィスのジャブをかわすリョート。オーソドックス構えのから右ハイで牽制する。サウスポー構えに戻すリョート。右ミドルハイをブロックし、左インローを蹴り返すリョート。跳びヒザを狙うが、そこをデイヴィスは右ストレートで迎撃する。両者ともにあと一歩の間合いには入れず。  判定は29-28×2,28-29のスプリットでデイヴィスがまたもリョートとの接戦を制した。デイヴィスは2018年11月にスプリット判定で敗れている現王者ネムコフとの再戦にたどり着けるか。 [nextpage] ▼女子フェザー級→150ポンド契約 5分3R○キャット・ジンガーノ(米国)[判定3-0] ※30-26×2, 29-27×ギャビ―・ホロウェイ(米国)  ホロウェイが5ポンド体重超過したため、女子フェザー級戦から150ポンド契約試合に。  ジンガーノの前戦は2018年12月の「UFC232」でミーガン・アンダーソンの左ハイキックが左目に入り、TKO負け。1年10カ月振りの試合にして、Bellator初陣に向かう。ホロウェイはMMA6勝5敗。Bellator1勝2敗で、3年ぶり復帰戦となる。  1R、ともにサウスポー構え。右ジャブを突くホロウェイの右前足に強烈な左ローはジンガーノ。バランスを崩すホロウェイ。ジンガーノは組んで左で差して四つから大外刈でテイクダウンを奪う。ホロウェイのサイドを奪い、キムラロックを狙うが、スクランブから立つホロウェイ。  今度は前蹴りから組むジンガーノは左を深く差して肩パンチ。しかしホロウェイも右で差して体を入れ替えると、すぐに体を入れ替えるジンガーノがボディロックテイクダウン! 再びサイドを奪い、脇腹にヒジ。腕を持ち上四方に回るがゴング。  2R、ともにサウスポー構え。みたびボディロックテイクダウンはジンガーノ。今度はインサイドガードに入れたホロウェイ。背中を着かせるジンガーノは細かいパウンド。脇差しパスガードからマウントを奪うと、足を戻してきたホロウェイをすぐに担ぎパス。亀になったホロウェイの足首を掴み、ヒザ蹴りを叩き込む。  3R、すぐに組んで右で首に巻き、首投げ気味に崩したジンガーノ。最終ラウンドなだけに打開したいホロウェイは金網際で立ち上がり、ジンガーノの首を巻き払い腰で投げてマウントへ!  下のジンガーノは腹に顔をつけて抱き着くが、そこにホロウェイはヒジを狙う。この試合唯一にして最大のチャンスを迎えたホロウェイ。ハイマウントでパウンドを打ち込むと、下に潜ったジンガーノがブリッジでリバーサル! すぐに背後から手首をコントロールし、サイドに付く。亀になるホロウェイのバックに回り両足を差し込み、バックマウントからパウンドを打ち。ゴング。  ジンガーノが最終ラウンドにまさかの反撃を許したものの、リバーサルから上を取って終了。大差判定でBellator初戦をクリア。クリス・サイボーグの王座挑戦にたどりつけるか(※10月15日『Bellator 249』コネチカット州アンカスビル大会で、クリス・サイボーグ vs. アーリーン・ブレンカウの女子フェザー級タイトルマッチが決定済み)。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R○テイラー・ジョンソン(米国)[1R 0分59秒 ヒールフック]×エド・ルース(米国)  ルースは、NCAA3度優勝&三連覇というとてつもない実績を持つカレッジレスラー。ジョンソンはLFAで4連勝後、「ダナ・ホワイトコンテンダーシリーズ2019」でのアンドレ・ムニス戦での一本負けを経て、UFCではなくBellator入りを決めた。ジョンソンが敗れたムニスはUFCで2連勝中のため、LFAでの戦績含めジョンソンの力量は侮れない。  ともにオーソドックス構え。開始早々、ダブルレッグに入り、受け止められるもそのままドライブしてテイクダウンを決めたルース。  しかしジョンソンは倒されながらすぐに股下に潜り、フォークスタイルレスリングのファンクロール的に左足を肩口に乗せて上を取ると外掛けから外ヒールフックへ。後ろを向いて足を抜くルースのヒザ下で三角に組み、今度はうつ伏せになって内ヒールを狙う。  前のめりに潰しにきたルースに対し、前転してルースを前方に送り込んだジョンソンは、両足を股下に深く差し込み、左足を胸に抱くと、ルースの足を伸ばす。  さらに左足を左脇に抱え、足をサドルロックに組み直して内ヒールフックへ! ルースがタップ。ジョンソンは、エリートレスラー相手にアップセットを成し遂げた。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R-レイモンド・ダニエルズ(米国) [2R 1分00秒 ノーコンテスト]-ピーター・スタノニック(米国)  立ち技のGLORYで活躍し、Bellatorキックボクシングで8戦全勝のダニエルズ。40歳ながらMMAでも2勝1敗で、Bellator MMAで2連勝中だ。  対するスタノニクもGLORYで2019年に2連勝しているキックボクシングベースの選手。MMAでは5勝4敗で、LFAで1勝1敗の戦績を持つ。  1Rからサウスポー構えから、サイドキック、なんと左右で後ろ廻し蹴りを腹に決めるダニエルズ。  2Rも素早い右後ろ廻し蹴りを高い打点で打ち込み、右ジャブ、右ハイを当てて行くが、左後ろ廻し蹴りがスタノニックの下腹部に。インタバールを取ったスタノニックだが、続行不可能に。アクシデントによるノーコンテストとなった。 [nexapage] ▼ライトヘビー級 5分3R○アレックス・ポリジィ(米国)[判定3-0] ※30-27×3×ハファエル・カルバーリョ(ブラジル) ▼女子フェザー級 5分3R○レスリー・スミス(米国)[判定3-0] ※29-28×3×アマンダ・ベル(米国) ▼ヘビー級 5分3R-タイレル・フォーチュン(米国)[1R 2分42秒 ノーコンテスト] ※ローブロー-ジャック・メイ(米国) ▼144ポンド契約 5分3R○キース・リー(米国)[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×ヴィニシウス・ザニ(ブラジル)
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