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【KNOCK OUT】“怒突き合いお兄ちゃん”高橋一眞「もっともっと『高橋三兄弟』を全国に広めたい」

2020/09/08 08:09
 2020年9月13日(日)東京・後楽園ホールで2部制にて開催される『KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.2』。その第2部で行われる「創世のタイガGRAND PRIX 61.5kg RED 初代王座決定トーナメント」に出場する、NKBライト級王者・高橋一眞(真門ジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。  高橋は日本キックボクシング連盟の看板・高橋三兄弟の長兄で、“怒突き合いお兄ちゃん”の異名通り常にド突き合いのファイトを展開。16勝のうち13勝がKOという倒し屋だ。同トーナメントに出場する小川翔には2019年5月にTKO勝利、重森陽太には同年2月に判定負けを喫している。前戦は今年1月、『RISE』で北井智大にTKO負け。戦績は16勝(12KO)7敗。 スアレック選手はめちゃくちゃ攻撃的なんで、僕も負けないようにガンガンいきます  今年6月、大阪府豊中市東豊中町に高橋三兄弟のジム「キックボクシングジム&フィットネス TRIANGLE」がオープンした。  本来は春頃のオープンを予定していたが、新型コロナの感染拡大と重なってしまい、通常営業に漕ぎつけるまでに大変な思いをしたという。 「資材が入らないとかで工事が遅れて、4月中旬にオープンできると思っていたら、緊急事態宣言ですべてストップ(苦笑)。ゴールデンウイーク明けの5月7日にオープンしたんですけど、さすがに通常営業はまだできひんなと思って、予約制の5名まででやるスタイルにして、6月1日からやっと会員さんを募集して、通常営業でやってますね」  以前は、働きながらキックボクシングを続けていた。 「昼はごみ収集のバイトをして、夜は練習して、っていう生活でした。毎日働いて、練習してっていう生活は大変だったんで『もっとキックボクシングに専念したい』っていう思いはありましたね」  そんな時、高橋に千載一遇のチャンスが巡ってくる。  2016年9月14日、渋谷のTSUTAYA O-EASTの「KNOCKOUT旗揚げ記者会見」で唯一組まれた森井洋介との試合だった。  森井は「新団体のエース」と目される選手。その対戦相手に選ばれた意味を、高橋は十分に理解した上で、このオファーを受けた。 「もちろん『噛ませ犬で用意されたな』っていう感覚はあったんです。だけど『絶対に食って帰ってやる』って気持ちでした。相手が森井選手で、そん時はまだランカーで、チャンピオンでもなかった僕を使っていただいて『まあ見とけよ』と」  試合当日、高橋は弟たちと気合いの入った表情で入場すると、森井に臆することなく、自ら攻撃を仕掛けて、得意の右ストレートやヒザを打ち込んだ。森井が打ち合いに出てくると、高橋も応戦。すさまじい打ち合いを演じて、そして、森井の強打を浴びて壮絶に散った……。 (写真)KNOCK OUTの旗揚げ会見で組まれた森井(左)との一戦 (C)KNOCK OUT 結果は1R KO負けに終わった。だが、高橋のイケイケの攻撃的スタイルと、セコンドの弟たちの気合いは、見る者に強いインパクトを残した。 「いまだに言われますね。『あの時の高橋三兄弟は怖かった』って(笑)。僕は絶対に、何としてもインパクトを残さなあかん、っていう必死さがありました。あの試合は1R KO負けでしたけど、僕の中でベストバウトちゃうか、っていうくらい。たった3分間の中に『高橋一眞』が凝縮されてて、やりたいことは全部やって、それで負けたんで」  長男・一眞がKNOCK OUTに確かなつめ跡を残すと、次男・亮、三男・聖人も参戦を果たした。格闘技界でも珍しい、三兄弟全員がチャンピオンという「高橋三兄弟」は、KNOCK OUTになくてはならない存在となった。 「ありがたいことに、KNOCK OUTで名前が売れたおかげで、いろんな人に声を掛けて貰えるようになりました。『キックボクサー』だと名乗れるようになった感覚はありますね」 (C)KNOCK OUT 三兄弟みんなの頑張りが、自分たちの城「キックボクシングジム&フィットネス TRIANGLE」という形になった。アルバイトを辞め、キックボクシングを仕事に出来た時に思ったことがある。 「改めて『俺ら、キックボクシング好きやな』って実感したんですよね(笑)。1日中、キックボクシングに触れていられて、指導してて気づかされることもあるし、新しい発見もあるし。僕は、人と喋るのが大好きなんですよ。指導が得意というよりも、人を楽しませるのが得意です(笑)。僕らのジム、トライアングルはプロ育成ジムじゃなくて、一般の人向けなんで、楽しんで貰えたらそれでいいと思ってるんです。もう僕にとっては最高ですね。会員さんに『楽しくキックボクシングしてください』って、ホンマ最高です(笑)」  9・13「創世のタイガGP」が近づいてきた。  高橋にとっては、1年7カ月ぶりのKNOCK OUT参戦。それが王者を決めるワンナイトトーナメントとあって、燃える要素は満載だ。 「めっちゃワクワクしてます。スアレック選手はめちゃくちゃ攻撃的なんで、僕も負けないようにガンガンいきますよ。決勝には1回戦でヘロヘロになった重森選手に上がってきて貰って(笑)僕がリベンジして優勝します」  注目の集まるトーナメントで優勝して、高橋がアピールしたいことはただ1つ。 「『高橋三兄弟、すげえな』って思って貰いたいんです。もちろん、自分がもっと強くなって、もっと有名になりたいっていうのはありますけど『俺だけが有名になりたい』っていう感じはまったくないんです。3人で一緒に、ずっとやってきて、もう『高橋三兄弟』は1つなんですよ。今でも、地元では結構声を掛けて貰ったりしますけど、まだまだです。街を歩かれへんぐらいになりたいんで、もっともっと『高橋三兄弟』を全国に広めたい。だから、せっかく付けて貰った『怒突き合いお兄ちゃん』らしく(笑)、思いっきりどつきあいして『創世のタイガGP』で優勝しますんで! 応援、よろしくお願いします!」
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