2020年9月27日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催される「Yogibo presents RIZIN.24」の追加カードが9月4日、発表された。
8月大会でホベルト・サトシ・ソウザにTKO負けした矢地祐介(KRAZY BEE)が早くも再起戦。DEEP王座挑戦経験のある大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)とのライト級相当・71.0kg契約での対戦が決定した。
▼71.0kg契約 5分3R矢地祐介(KRAZY BEE)大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)
矢地は、8月9日の「RIZIN.22」に続き連続参戦。横浜での前戦は“柔術界の至宝”ホベルト・サトシ・ソウザを相手に、特訓中のジークンドーのサイドキックの打ち終わりを狙われ、組み付かれてマウントからパウンドを受けて1R TKO負け。持ち味を発揮する前に勝負を決められて完敗している。
試合後、「最初の関節蹴りは少し高かった。パンチのレンジになったときにサイドキックは距離が合わなかった」と自身のYouTubeで石井東吾氏と敗因を分析していた矢地は、その場で連続参戦を希望。「やってきたこと全てを出して精一杯戦います! 当日は応援よろしくお願いします!!」とのコメントを発表している。
対する大原は、DEEPを主戦場にこれまで40戦以上の戦歴を持つ。2019年年末には武田光司との2度目のタイトルマッチに挑むも、一本負けを喫した。しかし、2020年8月の「DEEP 95 IMPACT」では、ボンサイ柔術の鈴木啄仁に、下からの蹴り上げ=ペタラーダで1R TKO勝利を決め、連敗から脱出している。
RIZIN初参戦となる大原は、「今回、最高の舞台のRIZINで最高の相手である矢地選手と試合が出来る事を嬉しく思ってます。これまで50戦近くを戦ってきましたが、間違い無く格闘技人生で大きなターニングポイントとなるでしょう。自分はスタンドで殴り合う試合ばかりしてきたので、ストライカーの矢地選手が相手なら会場のお客さんが絶対に面白いと思える試合になるでしょう。ご期待下さい」と打撃戦を望んだ。
矢地にとっては、採り入れて来た武術とMMAの融合をいかに果たすか。構えを変えたことで奥手は遠くなり、矢地本来の打撃の良さも損なわずにどう生かすか。そして並行して強化してきた組み技をストライカー相手に“混ぜる”ことができるか。真価が問われるところだ。
対して、約10年のキャリアで47戦と脅威的なペースで試合を行い、着実にキャリアを積んできた“鉄人ファイター”である大原は、グラップラー相手の組みにも凌いで凌いで、逆転の打撃で白星を掴んだ試合も多く、際の打撃に定評がある。ヒジ無しルールであることは、大原にとって武器が一つ少なくなるが、矢地の打撃と組みを捌いて自身の距離で戦うことができれば、アップセットの可能性は高くなる。
▼66.0kg 5分3R(※ヒジあり)芦田崇宏(BRAVE)萩原京平(SMOKER GYM)
朝倉未来と同じフェザー級戦線では、芦田崇宏(BRAVE)と、萩原京平(SMOKER GYM)が対戦。
レスラーが揃うBRAVEジム所属の芦田は、バックボーンであるボクシングにレスリングを採り入れたファイトスタイルで活躍。2017年9月にDJ.taikiに勝利し、12月には上迫博仁を破りDEEPフェザー級王者に。同王座は初防衛戦で失ったが、2019年10月のDEEPでは長倉立尚を破ってRIZIN参戦をアピール。かつて師匠である宮田和幸も上がっていたRIZINにキックルールながらたどり着いた。
しかし、K-1でゲーオ・ウィラサクレックを相手に日本人初のKO勝ちの戦績を持つ平本蓮とのキックルールの試合では、右ストレートを受け、3度のダウンを奪われKO負け。BRAVEの地元さいたま大会で、念願のMMAルールを戦う。
芦田は「RIZINファン、格闘技ファンの皆さんこんにちは。BRAVEの芦田崇宏です。コロナ禍の前代未聞な状況の中RIZINという舞台で戦える事に感謝いたします。荻原選手の試合は会場で観ました。印象は面白い試合するなと。僕のRIZIN MMAの鮮烈なデビューには良い相手だと思っています。RIZINフェザー級は今年来年で一気に激戦区となります。フェザー級の選手みなさん首洗って待っててください。一人ひとり倒します」とフェザー級ファイターたちに宣戦布告した。
対する萩原は、8月大会で白川陸斗をTKOに下したストライカー。試合後、榊原CEOが、「未知強(未知の強豪)っているんだなって。強かったし、堂々としていたし、プロとして必要なものを持っていた。白川選手に一方的にやられると先入観を持って見ていたんですが、凄かった。久しぶりに可能性しか感じられないような選手が現れた」と絶賛した選手だ。
“喧嘩番長”の異名を持ち、中学時代はラグビー、17歳の頃から格闘家に憧れてアマチュア大会に出場し始めて20戦18勝の好成績をあげた。その後プロに転向し、戦績は3勝2敗。8月の「RIZIN.22」では、朝倉兄弟と共に練習する白川陸斗をジャブ&カーフキックのローで崩し、ボディ打ち&ヒザ蹴りなど上下の攻撃にテイクダウンも織り交ぜ、最後はワンツーでTKOに下している。
「憧れのファイターはネイト・ディアズ」と言うだけあって、ハートの強さには自信。9月大会への連続参戦で“立ってよし・寝てよし”の強敵・芦田をも下すことができるか。芦田としては、当て勘のいい萩原相手にテイクダウンプレッシャーを与えながら、立ち上がりが巧妙な萩原を抑え込み削る、あるいはバックテイクできるか。
萩原としてはオーソドックス構えだった白川戦と異なり、サウスポー構えの芦田に対し、カーフキックを効かせられなかった場合、どんなスタンド技術を見せるか。組みでは立ち上がりの強さを見せたが、背中を着かされたとき、バックを奪われたときの寝技が未知数のため、その対処に注目したい。
連続参戦となる萩原は、「前回大会に続いて、また出場することができて嬉しく思います。対戦相手の芦田選手の事は試合が決まるまでは知らなかったんですが、元DEEPのチャンピオンという事で強敵がきたなと思ってワクワクしています。これに勝てば自分の実力が今の日本トップクラスだということを証明できると思うので芦田選手にはリスペクトを込めて、フルボッコにしてやろうと思ってます。いつも自分をサポート、応援してくれてる方達に感謝して、その人達を熱くさせるような試合をするので今回も皆さん応援よろしくお願いします!」と、芦田を「知らなかった。フルボッコに」という威勢のいいコメントで打ち倒すとした。