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2020年9月27日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催される「Yogibo presents RIZIN.24」の追加4カードが9月4日、発表された。
国内のMMA団体からライト級王者たちが集結。修斗から川名雄生(Y&K MMA ACADEMY)、PANCRASEから久米鷹介(ALIVE)、DEEPから武田光司(BRAVE)の参戦が決定。川名が武田と対戦し、北岡悟(ロータス世田谷/パンクラスイズム横浜)が久米と対戦する。
また、矢地祐介(KRAZY BEE)vs.大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)、芦田崇宏(BRAVE)vs.萩原京平(SMOKER GYM)の2カードも発表された。
▼71.0kg 5分3R(※ヒジあり)
武田光司(BRAVE)
川名雄生(Y&K MMA ACADEMY)
現DEEPライト級王者の武田光司(BRAVE)と、プロ修斗世界ライト級王者の川名雄生(Y&K MMA ACADEMY)が激突。
高校時代にレスリングで5冠の武田は、2019年4月の『RIZIN』に怪我を押して出場し、元UFCのダミアン・ブラウンに判定負け。怪我の治療を経て、同10月の『DEEP 92 IMPACT』で大原樹理とライト級タイトルマッチで対戦したが、2Rの武田のローブローにより大原が続行不可能となり、その時点でのテクニカル判定3-0で武田が王座防衛。両者納得いかず、同12月のダイレクトリマッチで武田が俵返しやジャーマンを連発。最後は3Rにキムラロックを極め、王座防衛に成功している。
待望のRIZIN再チャレンジに向け、武田は「この度2度目のRIZINに出られる事になりました。まずコロナのこの状況の中、試合ができる事に感謝します。ありがとうございます。相手は修斗の王者ですが、僕もDEEPの王者です。気持ちのぶつかり合いの戦いになると思いますが、最後に勝つのは僕です。皆様ご声援宜しくお願いします!」と、魂の戦いの末に勝利を誓っている。
対する川名は、高校時代に柔道を経験。ZSTプレステージでのアマチュア大会を経て、アマチュア修斗にも参戦。プロに昇格すると、2013年には新人王も獲得。2015年9月の中村大介戦まで1分を挟み負け無しの快進撃を見せる。2016年4月の王座決定戦では松本光史に敗れ、戴冠ならずも、その後、鈴木槙吾、AB、小谷直之、ジン テホを相手に4連勝。北米PFLを舞台に強豪と鎬を削ると、2019年1月の国内復帰戦で岡野裕城に判定勝ち。さらに2020年7月にはキャプテン☆アフリカを右ストレートで1R KO。プロ修斗世界ライト級王座に就いた。
RIZIN初参戦の川名は、「兼ねてより希望していたRIZINに、今回参戦出来た事を嬉しく思います。対戦相手の武田選手は25歳と若く、今まで歳上とばかり闘ってきていたので、改めて自分の年齢(29歳)を感じています。若者の踏み台にされるつもりは無いのでぶっ潰してやります。なんて事を言う選手は大体やられちゃったりするので、今まで通りに殺気をぶつけて行くだけです。この1戦だけで人生が変わる事なんて無いですが、間違いなく今踏み出せる最高の1歩にはなると思うので、全力で取り組みたいと思います。応援よろしくお願いします」と、これまでと変わらぬ“殺気”ある戦いで勝負することを予告。また、SNSでは、「住宅ローン背負ってる一児のパパの強さ見せつけてやる。 RIZINで勝ち続けてローン完済させる俺の野望を打ち砕きに来るやつは誰であろうと許さん」と意気込みを記している。
グレコローマンレスリングの猛者で、MMAの中でも“殺しの投げ”と、相手の頭を上げ、組みにも繋がるジャブを武器とする武田に対し、川名はケージレスリングに絶対の自信を持ちながらも、乱打戦に持ち込み相手の気持ちもろとも叩き潰すファイトスタイルで、修斗では5年間無敗を誇る。DEEPと修斗のライト級王者のRIZINリングでの争いは、どちらに軍配が上がるのか。現役王者同士の戦いに注目だ。
▼71.0kg 5分3R ※ヒジあり
久米鷹介(ALIVE)
北岡 悟(ロータス世田谷/パンクラスイズム横浜)
現ライト級キング・オブ・パンクラシストの久米鷹介と、元DEEPライト級王者・北岡悟の対戦が決定。
RIZIN初参戦の久米は柔道出身。大学在学中に名古屋のALIVEに入門し、先輩・日沖発らとともに実績を重ねて来た。2006年9月の全日本アマチュア修斗ミドル級(-76kg)で優勝し、21歳でプロに昇格。2010年8月まで負け無しも、修斗環太平洋ミドル級チャンピオンシップでは佐藤洋一郎に判定負け。2011年7月からPANCRASE、2012年9月から韓国ROAD FCにも参戦し、ライト級王座戦では強豪ナム・ウィチョルと2度に渡る死闘を繰り広げた。
2015年にPANCRASEに戻ると、徳留一樹を2度、KO・TKOに下すなど活躍。2018年7月に元UFCのアントン・クイバネンに敗れるも、2019年4月のトム・サントス戦で日沖譲りの三角絞めによる一本勝ちで王座戴冠。2019年10月のONE Championship日本大会で、当時修斗王者の松本光史と王者対決に臨み、右ストレートでダウンを奪うなど、判定勝ちで2連勝を飾っている。
対する北岡は70戦以上のキャリアを持つ、RIZINの顔の一人。2019年7月の「RIZIN.17」でジョニー・ケース(米国)に1R終了時 TKO(コーナーストップ)負けを喫するも、2020年7月に自身が主催した「iSMOS.1」で、現ZSTライト級王者の小金翔をコントロール。1年ぶりの復帰戦で判定無しのドローで、RIZIN復帰前の「調整試合」を無事クリアしている。
かつて、米国出稽古等で交流のある北岡と久米だが、40歳を迎えた北岡と35歳の久米では倍以上の試合キャリアの差がある。
久米鷹介は「第7代キングオブパンクラスの久米鷹介です。この度は、このような大変な状況の中、新たな挑戦をできる舞台で戦えることに感謝しております。また、このような挑戦を認めてくれたPANCRASE様に対して改めてお礼を申し上げます。これまで築き上げたものや、素晴らしい戦いへの姿勢を見せてきた北岡選手と戦えることで、最高のモチベーションを保てております。所属のALIVE、stArtをはじめ多くの方々に支えられて磨き上げておりますので、当日は最高のパフォーマンスをご期待ください」と、高いモチベーションを持って北岡戦に臨めるとコメント。
対する北岡は、「北岡悟、RIZIN.24、第1試合を希望します。全てを懸けて久米鷹介と戦い、大会に火を点けます」と、第1試合での熱闘により、大会のボルテージを一気に上げることを約束している。互いのスタイルを知る両者。RIZINルールでは一日の長がある北岡は、小金戦で徹底して上を取り切って攻め続けた15分をいかにリングでも活かすか。
久米は、かつて北岡を打撃で攻略した徳留一樹を組んでからの接近戦の打撃で下しており、日沖とともに対戦相手を研究した盤石の戦いを現実のものとしている。“ジャガー”はリングでもう一皮むけるか。