「見ている人もはっきり分かるくらい変わっている」と自身の進化に自信を持つ不可思
2020年9月22日(火・祝)エディオンアリーナ大阪・第1競技場『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN』で、スーパーファイトのスーパー・ライト級3分3R延長1Rで平山迅(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と対戦する不可思(クロスポイント吉祥寺)が2日(水)都内所属ジムにて公開練習を行った。
タイ人トレーナーが持ったミットにストレート、フック、アッパー、ミドルキックを放った不可思だが「3月以降は所属ジムが使えないとかあって、最初はフィジカルトレーニングを行ってるジムが通常通り使えたのでそこでしっかり身体作りをしました。それと前から行ってみたかったトレーナーの人がいて、その人のジムへ行って今もそっちメインで練習しています」と、新たな出稽古に通っているという。
「K-1のスタイルで出来るトレーナーが定まっていなかったんですが、K-1での試合で自分がやりたい動きが練習でそのままできる人が見つかったんです。江古田にあるIDEAL-GYMの渡辺理想さんにミットを持ってもらっています。前からいいよと聞いていて行ってみたいと思っていたので、行こうかなと思って。コロナの影響で練習ができなくて行ったんですが、それが凄いハマって。K-1のリズムの戦い方をできるトレーナーがいなかったので、一番いい練習ができています。手応えはめちゃくちゃあるので自分でも楽しみ。練習していることをそのままやるってくらいです。K-1仕様の戦い方がかなり完成されています。タイトルマッチで負けてここから第2章が始まる、それくらい新しい自分になった感じがします」と、かなり進化した手応えを感じているようだ。
渡辺理想(わたなべ・ゆうと)は極真空手出身で、全日本選手権や全世界選手権で活躍。2008年8月にキックボクシングに転向すると、初期のKrushやK-1 WORLD MAXで活躍した人物。
「今までが50だとしたら80くらいになっている。今まで自分の強さをどうやれば出せるかがよく分からずやっていたんですが、ようやくどうしたら出せるかを明確にしたうえでトレーニングができています。今までやってきたこととつながって、自分でも一気に伸びている感覚がありますね」
どこがそんなに変わったのかと聞くと「分かりやすく言うと戦うリズムですかね。リズムと戦い方がK-1仕様になったと思う。変わったというのが見ている人もはっきり分かるくらい変わっていると思います」と、“K-1仕様”の不可思にモデルチェンジができたと話した。
対戦する平山については「ガツガツ来る選手、分かりやすい試合をする選手、それくらいですかね。パワーはあると思いますが、油断しないでしっかりもらわないようにすれば問題なく勝てると思っています」と評した。
同日にはK-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ、王者・安保瑠輝也(team ALL-WIN)vs山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が行われるが、「(3月の)タイトルマッチで瑠輝也選手に負けたので、瑠輝也選手にリベンジして勝ちたい。山崎選手に勝ってほしくないというわけではなく、リベンジしたいので瑠輝也選手がチャンピオンのままでいてくれたらいいなって気持ちがあります」と、安保にもう一度挑戦したいとする。
「目標はK-1スーパー・ライト級のベルトを獲ること。それは変わらずです。しかし1年以内くらいに挑戦させてもらいたいと思っているので、それくらいの試合を見せていきたい」と、再挑戦の話が来るくらいの試合を見せたいという。
55戦のキャリアを持つ不可思だが「大阪で試合をするのは初めて」だと言い、「大阪の人たちはアツいイメージがあるので楽しみです」と、それについてもワクワクしている。逆に、記者会見でもそうだったが以前のギラギラ感が失われているようにも見える。そのことについて聞かれると「面白さがK-1に来た時と変わってきているんですよね。外敵って気持ちは変わらずに持っていますが、他の選手とは持っている色が違うと思うので。でもシンプルに、自分を高めていくことが今は楽しい。だからですかね」と、考え方が変わってきたからではないかとした。
そして、「料理するパターンはいくつか考えています。欲張れば実力差を見せて勝ちたい、くらいの自信があります」とし、美味しく料理できそうかと聞かれると「美味しいと思います」とニヤリと笑った。