MMA
インタビュー

【UFC】ソウザと対戦する村田夏南子「コロナの中、闘えることに感謝したい」=11月15日UFCデビュー

2020/08/31 04:08
 2020年11月14日(日本時間15日)「UFC Fight Night」でオクタゴンデビューする村田夏南子(フリー)の対戦相手がリビア・ヘナタ・ソウザ(ブラジル)に決定。村田に話を聞いた。  村田は中学まで柔道で国際大会で優勝するなど活躍。高校ではレスリングに転向し、2011年ブカレスト世界ジュニア選手権55kg級で優勝。同年12月の全日本選手権では吉田沙保里に敗れたものの、第一ピリオドにおいて2ポイントを奪うなど健闘。2012年12月の吉田が欠場した全日本選手権では初優勝を果たしている。  RIZINで連勝後、2019年11月の『Invicta FC 38』女子ストロー級王座決定戦で、エミリー・ドゥコッティに勝利し、戴冠。今回のUFCデビューを決めた。  対する、元Invicta FC世界ストロー級王者のソウザは、2020年8月15日「UFC 252」でアシュリー・ヨーダ(米国)に判定勝利したばかり。2013年のプロデビューから地元サンパウロの大会で7連勝後、2015年にInvicta FC入り。4勝1敗でUFC入りを決めた。  Invicta時代の唯一の黒星は現UFC同級13位のアンジェラ・ヒル(米国)戦でのスプリット判定負け。2017年には、当時Invicta FCアトム級王者で初のストロー級戦に挑んだ浜崎朱加(AACC)も1R KOに下している(※浜崎は試合の2日前にギックリ腰を発症していた)。  浜崎戦後に同じブラジルのジャナイサ・モランディンも下したソウザは、2018年9月にUFCに参戦。ここまで3勝1敗と大きく勝ち越している。オクタゴンでの唯一の黒星は、ブリアナ・ヴァン・ビューレン戦でのギロチンチョークでの一本負け。村田と同じくサウスポー構えで強いレスリング力を持っているヴァン・ビューレンが、ソウザを下していることは、村田にとって明るい材料だ。  しかし、組み技を得意とするヴァン・ビューレンには左の蹴りと精緻なパンチがあり、組みに加え打撃でもソウザと対峙したことでUFC初戦での実力者越えを果たしている。  そのヴァン・ビューレンを相手に右で差してテイクダウンする力強さと、大きな右フック、下からの柔術の仕掛けも持つソウザは、相手のタックルへのカウンターのギロチンも得意としているため、村田は注意が必要だ。  Invicta時代に比べ、荒々しさが減っていると言われるソウザだが、2020年8月にアシュリー・ヨーダを判定で下した前戦では、パワフルな右オーバーハンドでの前進に加え、左右のカーフキックも当てている。  絶対的なレスリング力を持つ村田にとっては、ヴァン・ビューレンのように組みで上回り、サウスポー構えからの打撃でもソウザを封じ込めることができるか。  王者ジャン・ウェイリーを頂点とする女子ストロー級は、1位ローズ・ナマユナス、2位ジェシカ・アンドラージ、3位タチアナ・スアレス、4位ヨアナ・イェンジェイチック、5位ニーナ・アンサロフ、6位クラウディア・ガデーリャ、7位カーラ・エスパルザ、8位ミシェル・ウォーターソン、9位マリアナ・ロドリゲス、10位ヤン・シャオナンと、アジアから中国の2選手が名を連ねているが、今回村田と対戦する実力者ソウザも、ソウザを下したヴァン・ビューレンでさえもランク外という激戦区だ。  さらに、8月22日には同じくストロー級でUFC2戦目を迎えた魅津希が、ランキング外のアマンダ・レモス(ブラジル)に判定負けを喫しており、あらためて同級の層の厚さが露わとなっている。  村田は、UFCでいかに戦うか。あらためて聞いた。 あらためてストロー級の層の厚さを感じました。でも、自分もここで闘っていくんだと気合いが入りました ──11月14日(日本時間15日)のUFCでオクタゴンデビューが決まりました。まずは率直なお気持ちを教えてください。 「UFCのオクタゴンで戦うロンダ・ラウジー選手に憧れて、MMAを始めました。そのUFCでのデビュー戦、まずは確実に勝ちにいくために、しっかり準備します!」 ──村田選手にとっては、2019年11月の『Invicta FC 38』ストロー級王座決定戦で、エミリー・ドゥコッティに勝利しベルトを巻いて以来、約1年ぶりの試合となります。 「今、世界がこういった状況の中で戦えることに感謝です。皆さんが応援してくれる分、私はたくさんの人に元気になってもらえるような試合をします。そして私がロンダ・ラウジー選手に憧れてMMAを始めたように、私もそういう存在になっていきたいと思います」 ──対戦相手のリヴィア・ヘナタ・ソウザはUFCでは3勝1敗で、Invictaでは浜崎朱加選手にも勝っている強豪です。パワフルな右のオーバーハンドに強い柔術も誇るソウザ選手に、どんな印象を持っていますか。 「ほんとうに打撃も寝技も、何でもできる強い選手という印象ですね。UFCにはランカーでなくても強い選手たちが沢山いるので、一歩ずつ着実に進んでいければと思っています」 ──あと2カ月半、どのような練習をしていきますか。 「あと2カ月半、打撃も寝技もレスリングもしっかり強化したいと思います。基本は日本のMe,Weでの練習になりますが、試合の3、4週間前に渡米してファイトキャンプに入る予定です。CSAのキリアン・コーチの下で、動きの確認や体調など最終調整をしたいと思います」 【写真】11月UFCデビューに向け、日本のMe,Weで調整する村田夏南子。杉山しずか、奈部ゆかりら女子ファイターに加え、打撃で藤田大和、寝技では 岩本健汰の指導も受けている。 ──同じ階級の魅津希選手が、先日アマンダ・レモスと対戦し、判定負けしました。レモスはランキング外ですが、魅津希選手に打ち負けず、テイクダウンも許しませんでした。どのように感じましたか。 「魅津希ちゃんが普通に勝つと思っていたので……あらためてストロー級の層の厚さを感じました。でも、自分もここで闘っていくんだと気合いが入りました! 一つひとつ狙いを定めて越えていけば、上に上がっていけると思っています」 ──ようやく試合ができること、そしてUFCデビュー戦に向け、あらためてファンにメッセージをお願いします。 「世界中がコロナでこんな状況の中ですが、たくさんの人たちのサポートがあること、闘えることに感謝しています。試合まで一日一日を大事にして作り上げていきたいと思います。応援よろしくお願いします!」
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