(C)ゴング格闘技
2020年8月23日、東京・新木場のスタジオコーストにて開催予定だった「PANCRASE 317」が、開場10分前に試合中止を発表した件について、PANCRASEが以下のプレスリリースを29日、発表した。
「抗原検査・陽性者に関する事実確認と事後対処について」と題された文章では、まず、大会当日に抗原検査で陽性反応が出た選手が、「過去の因果から発生したものと考えられ、現時点では本人に自覚症状も無く、感染中あるいは再感染している可能性は低い」と、保健所から報告を受けたことを公表。
その後も、選手本人から「大会後、医療機関にて再度のPCR検査を実施し、27日には陰性結果を得た」という医療機関からのエビデンス(証拠・証明)も確認したことから、「安全な状態であるという結論に至った」と記している。
同団体は、今回の感染予防大変として、「試合1週間前に全選手に対し抗体検査(全選手が陰性)」、「大会当日に再び抗体検査」「陽性反応者に抗原検査」という三重のチェックを行ってきた。
リリースでは、「『イベント前・中・後』すべてのフェーズにおいて、効率的かつ効果的な方法を目指し、最大限の努力をして参りました」としながらも、「しかしながら、『いつ、誰が、どこで、どの様に感染してしまうのか、どう対策・対処すべきなのか』と言った問に対しては、未だ明確な答えといえるものがなく、『感染しない予防策、感染を早期かつ確実に検知する検査方法、感染してしまった場合の対処、感染回復後の社会復帰のケア』など、まだまだ多くの課題があり、業界や官民を問わず、すべての人が日々手探りの様な状態で試行錯誤をしながら、厳しい状況の中での生き残りを強いられているかと存じます。パンクラスでは、今後も選手・選手関係者・お客様・スタッフなど、関わるすべての方々の『安全・安心・健康』を最優先事項として配慮しつつ、このコロナ渦に打ち勝つためにも、今まで以上の対策を講じながら歩みを進めて参りたいと存じますので、引き続き、よろしくお願い申し上げます。以上、本件における安全宣言と今後の活動に関する意志表明とさせて頂きます」」と、今後も対策を講じていくことを表明している。
23日の大会前には、抗原検査の陽性者が「会場内を移動していた」ことから、酒井正和代表ならびにドクター陣の判断で大会の中止を決断したという。
今後、抗体、抗原、PCRも含む各検査をどのようなタイミングでどれだけ行い、試合までに接触を減らし(隔離)、いかに当日の動線を確保するのが効果的なのか。そしてその予算をいかに確保するか。「クールジャパン」を戦略として掲げる官が、スポーツイベントの再開支援事業も行うなかで、給付金や助成金などとともに、イベント再開時の安全で具体的な仕組み作りへの支援も求められている。
「抗原検査・陽性者に関する事実確認と事後対処について」(※本文ママ)
「上記件名につきまして、追加報告を致します。
この度の一連に出来事について、パンクラスでは『危機管理対策及び調査チーム』を組成し、事実確認及び事後対処を徹底して行いました。
その結果、『23日に発生した、抗原検査・陽性反応となった当該選手には、過去に感染記録があった事実が判明し、今回の抗原検査・陽性反応は、そうした過去の因果から発生したものと考えられ、現時点では本人に自覚症状も無く、感染中あるいは再感染している可能性は低い』という保健所からの結論を頂きました。
加えて、当該選手本人より『大会後、医療機関にて再度のPCR検査を実施し、27日には陰性結果を得た』という報告を受け、医療機関からのエビデンス(証拠・証明)も確認したことから、安全な状態であるという結論に至りました。
本件におきましては、選手・選手関係者・お客様・スタッフなど、すべての皆様にご心配をおかけしましたことを、改めて深謝申し上げます。また、こうした歴史的な未曾有の事態とも言える状況の中、医療関係者及び政府関係者の皆様のご尽力には心から感謝を申し上げます。
パンクラスでは、専属の医師及び医療機関の指導の下、新型コロナウィルスに関する検査方法・検査時期、あるいは様々な対策・対処について、『イベント前、中、後』すべてのフェーズにおいて、効率的かつ効果的な方法を目指し、最大限の努力をして参りました。
しかしながら、『いつ、誰が、どこで、どの様に感染してしまうのか、どう対策・対処すべきなのか』と言った問に対しては、未だ明確な答えといえるものがなく、『感染しない予防策、感染を早期かつ確実に検知する検査方法、感染してしまった場合の対処、感染回復後の社会復帰のケア』など、まだまだ多くの課題があり、業界や官民を問わず、すべての人が日々手探りの様な状態で試行錯誤をしながら、厳しい状況の中での生き残りを強いられているかと存じます。
パンクラスでは、今後も選手・選手関係者・お客様・スタッフなど、関わるすべての方々の『安全・安心・健康』を最優先事項として配慮しつつ、このコロナ渦に打ち勝つためにも、今まで以上の対策を講じながら歩みを進めて参りたいと存じますので、引き続き、よろしくお願い申し上げます。
以上、本件における安全宣言と今後の活動に関する意志表明とさせて頂きます」