問題のシーン。橋本の右フックは池田の顔面を捉えているが、左手で池田の右足をすくい上げていることが確認できる
2020年7月21日に東京・後楽園ホールで開催された『Krush.115』の本戦第1試合、Krushバンタム級、池田幸司(ReBORN経堂)vs橋本実生(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)の公式記録についてKrush実行委員会より発表があった。
当日の試合結果は判定3-0で橋本の勝利に終わったが、試合後に池田が所属するReBORN経堂より、第2Rに池田が喫したダウンについて再審議を求める提訴。これをK-1 JAPAN GROUP審判部において再審議、協議を行った結果、池田のダウンは無効ということになった。
以下、Krushからの審議結果。
・結論
①第2ラウンドにダウンを宣告された池田選手の転倒についてダウンを取り消す。
②試合採点結果を、岡田:赤 28-30 青 山崎:赤 28-29 青 三浦:赤 28-30 青 と変更する。(赤=池田、青=橋本)
③勝敗について変更はない。
・事実
試合映像を確認の上、ダウンシーンの検証を行った。第2ラウンド残り時間10秒を切ったあたりでの攻防の中で、池田選手の右ミドルキックと橋本選手の右フックがほぼ同時に放たれる。橋本選手の右フックは池田選手の顔面を捉えたが、池田選手の右ミドルキックは橋本選手が左腕ですくうようにキャッチする。その後、池田選手が転倒、レフェリーによりダウンを宣告される。
・理由(検証の結果)
①K-1 JAPAN GROUPのルールにおいて相手の足をキャッチすることは認められていない。池田選手が転倒した際、明らかに橋本選手が池田選手の右足をキャッチしていた。また転倒の理由も橋本選手の右フックの効果よりも、足をすくわれていた為、バランスを崩した可能性が高いという検証結果となった。
②第2ラウンドはダウン宣告があった為、当該試合時は全ジャッジが10-8で橋本選手優勢と採点した。①によりダウンが取り消しとなったため、当該試合の担当ジャッジ3名にダウンではなかったとし、再採点を求め、再採点の結果全ジャッジが10-9橋本選手優勢のラウンドと採点した。
③第2ラウンド再採点の結果を加味し全ラウンドの合計点を算出した結果勝者は変わらなかった。