キックボクシング
レポート

【WINDY】ジュニア団体WINDYが10年目に突入。新世代を担うジュニア王者が7名誕生

2019/03/07 11:03
3月3日(日)東京・大森ゴールドジムにて、WINDY事務局主催「第11回WINDY Super Fight」が開催された。 2009年12月6日に旗揚げ以来、今年10年目を迎えるWINDYは、現存するジュニア団体の中でも古株の団体となった。旗揚げ当初はジュニア格闘技そのものが認知されていなかったこともあり、WINDYでは、まずはジュニア格闘技そのものの認知度の向上に重きを置いてきた。併行して、ムエタイの本場タイでも通用する選手の育成に尽力。現在は大会数が爆発的に増え、これに伴いジュニア格闘技の認知度とレベルが飛躍的に向上。国内でもライバル同士がひしめき合う環境が整い、様々なルールでの大会に適応できるようムエタイルールとキックルールの二王座を創設。日本国内で対等に渡り歩ける選手の育成という方向性を固めた。 大会当日には、WINDY卒業組代表として、現Krushフェザー級王者の江川優生(パワーオブドリーム)が来場し、出場選手を激励。今年最初のWINDYでは、常連選手の吉本煌志・鷹志(共に練馬チャンデットムエタイジム)が兄弟そろって王座戴冠を果たし、紅一点・鈴木咲耶(HIDE GYM)が2連覇達成するなど、常連組の王座戴冠が目立った。また、敢闘賞として、勝俣香琳(HEAT)と林兼士(パワーオブドリーム)が選出された。 ▼KICK23kg 決勝戦 2分3R○吉本鷹志(練馬チャンデットムエタイジム)[判定3-0]※30-27、30-29、30-28×神谷 琉蒼(力道場静岡)※吉本が王座に就く。 小刻みにステップを踏む神谷に、どっしりとした構えからパンチ連打からの右ローを打つ吉本。2Rになると、吉本の左右ミドルとワンツーで手数が増していき、神谷もワンツーを打ちながら前に出て負けじと手数を上げて応戦。吉本が前に出ると神谷が回り込んで右ロー。3Rは互いに蹴り合いとなり、勝敗の行方は判定となり、判定の結果、吉本が勝利し王座に就いた。 ▼準決勝 1分30秒2R◎吉本鷹志(練馬チャンデットムエタイジム)※レフェリーストップ ※吉本が決勝戦進出×若原光羅(マスターズピット) WBCムエタイ王者の兄を持つ若原3兄弟の末弟・光羅(マスターズピット)がトーナメント初出場。若原が秋山を手数で圧倒し、勝利を収める金星となり、優勝最有力候補の秋山虎士郎(パワーオブドリーム)が初戦から姿を消すという大波乱が一回戦から起こった。パンチの打ち合いから始まった1R、ワンツーを打ちながら前に出る若原に対し、回りながら右ローを打ち一定の間合いを取る吉本。中盤は互いにパンチの打ち合いとなるも、若原をレフェリーが止めに入り、吉本が勝利。決勝戦進出を決めた。 ▼準決勝 1分30秒2R◎神谷琉蒼(力道場静岡)※レフェリーストップ×小林緑空(力道場静岡)※神谷が決勝戦進出 ゴングと同時に、プレッシャーをかけながら前に出てパンチを打っていく神谷。これに小林は下がるも回りながら右ローで応戦。グルグル回りながら右ローを打つ小林に、神谷はお構いなしに前に出てパンチを打ち続けていく。2Rになると、1Rと逆転し、小林が前に出て神谷が回り込んで右ローを打つ展開に。神谷が右ストレート、左ボディ、右ローと鮮やかなコンビネーションを決め、神谷の右ミドルが入り、レフェリーが割って入りストップ。神谷が決勝戦進出を決めた。 ▼KICK26kg 決勝戦 2分3R×林 兼士(パワーオブドリーム)[判定0-3]※28-30、27-29、28-30○吉本煌志(練馬チャンデットムエタイジム)※吉本が王座に就く。 サウスポーの林は左ミドルを打つのに対し、吉本は右ミドルと右ロー。吉本は右フックと右ストレートを追撃すると、林は左ミドル。2Rはミドルキックの応戦が目立つ。3Rになると、林の左ミドルに吉本が右ストレートを返す。右フックと左ミドルを打ち、吉本をロープに詰める林。吉本が距離を取ると、林はこれを追いかけ左ストレートを打っていく。吉本がロープ際でパンチでダウンを奪い、これが決め手となり判定で吉本が勝利し王座に就いた。 ▼準決勝 1分30秒2R○林 兼士(パワーオブドリーム)[判定3-0]※林が決勝戦進出×梅田 剣(AKIRA-budoschool) サウスポーの林は左ミドル、梅田は右ミドルと右ローで応戦。互いに蹴り合いが続いていく。林が左ミドルと左ストレートを打ちながら前に出てプレッシャーをかけていく。これに梅田が押されて後退。2Rになると、林は1R同様左ミドルを打ち、前に出ながら左ストレート。中盤に林の左ミドルで梅田からダウンを奪う。直後に梅田の怒涛の反撃が始まり、前蹴りで林を突き飛ばして右ローを打ち追い上げを見せる。しかし、攻めきれず、ダウンが決め手となり、判定で林が勝利し決勝戦進出を決めた。 ▼準決勝 1分30秒2R◎吉本煌志(練馬チャンデットムエタイジム)※レフェリーストップ×小林蒼空(力道場静岡)※吉本が決勝戦進出 右ミドルと右ストレートを打ち、ラッシュを仕掛ける吉本は、手を止めることなくひたすらパンチを打ち続け、レフェリーが割って入り試合をストップ。吉本が勝利を収め、決勝戦進出を決めた。 ▼KICK30kg決勝戦 2分3R×杉山海瑠(HEAT)[判定 0-3]※三者ともに27-30○大久保世璃(K-1 GYM WOLF)※大久保が王座に就く。 シード権を獲得した杉山が大久保と王座をかけて激突。左右フットワークを使いながら距離を取る杉山。2Rは大久保が前に出て杉山が下がる光景が目立ち、大久保は左フックと右ストレートを打ちながら前に出て杉山の手数が止まる。3Rも同様の展開となり、大久保が完全に主導権を握り、判定で大久保が勝利し王者に就いた。 ▼MUAYTHAI32kg 決勝戦 1分30秒5R×永井翔馬(WSRフェアテックス西川口)※レフェリーストップ(首相撲からヒザ連打)◎曽我昴史(鍛錬会)※曽我が王座に就く。 シード権を獲得した永井と勝ち上がった曽我と王座を争うこととなった。右ミドルを打ち首相撲からヒザを打つ曽我。永井は様子見の状態に。2Rになると、右ロー、右ミドル、右前蹴りを素早く打ち首相撲からヒザを繋げて主導権を握る曽我。首相撲からヒザでダウンを奪う曽我。3Rは曽我の首相撲からヒザが目立ち、永井は思うように手が出せずにいる。4Rに曽我が首相撲からヒザを連打し、レフェリーが試合をストップし曽我が勝利し王座に就いた。 ▼MUAYTHAI36kg 決勝戦 1分30秒5R×塚越 翼(Courege)[判定0-3]※46-50×3○鈴木咲耶(HIDE GYM)※鈴木が王者に就き、2連覇達成 シード権を獲得した塚越と、勝ち上がった鈴木とで王座を争うこととなった。1Rは右ストレートと左フックで攻める塚越に対して、右ローと右ミドルで応戦する鈴木。中盤から互いに手数がなくなり様子見状態に。2Rは開始と同時にワンツー、右ローを打つ鈴木。更に鈴木は前に出て距離を詰めながら右ローと右ミドルを打ち、首相撲からヒザ。塚越は左右にフットワークを使って距離を取るが、鈴木の右ローと右ミドルの前に反撃が出せない。3Rになると、これまで押され気味だった塚越がワンツーと右ロー打ちながら手数を増やし、鈴木は首相撲からヒザで応戦。4Rも積極的に前に出てワンツーと右ローを打つ塚越。中盤から鈴木が首相撲で塚越を崩す場面が目立つ。5Rになると、鈴木が首相撲からヒザでダウンを奪い、判定で鈴木が勝利し王座に就いた。 ▼MUAYTHAI40kg 決勝戦 1分30秒5R×梅田 迅(AKIRA-budoschool)[判定0-3]※46-50、46-49、46-50○竹田哲紳(クレイン)竹田が王座に就く。 1Rは右ミドルと右ローを打つ梅田。竹田は右ローと右ミドルで応戦。2Rに竹田がコーナーに詰めてラッシュを仕掛けダウンを奪う。3Rは竹田が右ローを打ったところにカウンターで右ストレートを返す梅田。右ローと左フック、首相撲と繋げ、手数で上回る竹田。4Rは竹田が右ローで下から崩しにかかる。梅田も右ローで応戦し、5Rも同様の展開となり、勝敗は判定へ。判定の結果、竹田が勝利し王座に就いた。 ▼準決勝 1分30秒2R×永井龍馬(WSRフェアテックス西川口)[判定0-2]○梅田 迅(AKIRA-budoschool)※梅田が決勝戦進出 序盤から首相撲の応酬が続くと、梅田が距離を取りながら前蹴りと右ストレート。永井はワンツーで応戦。手数ではほぼ互角だが、首相撲の崩しが目立った梅田に軍配が上がり、梅田が決勝戦進出を決めた。 ▼MUAYTHAI 45kg王座決定戦 1分30秒5R◎杉山 空(HEAT)※2ノックダウン(首相撲からヒザ蹴り連打)○関口聖矢(OZ GYM)  杉山空と関口聖矢の一騎打ちとなった。杉山は左ミドルや二段蹴り、首相撲で一気に攻め、ヒザを連打して関口からダウンを奪う。杉山は立て続けにヒザを連打しレフェリーが割って入り試合をストップ。杉山がTKO勝利を収め、王座に就いた。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.334
2024年9月21日発売
UFCデビューの朝倉海をビリー&エリーHCと共にインタビュー。またUFC6連勝で1位ロイヴァルと戦う平良達郎、DJの引退インタビュー、期待のプロスペクト、格闘技の新しいミカタを特集!
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア