2020年7月11日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.114』の一夜明け会見が、12日(日)都内にて行われた。
メインイベントのKrushスーパー・ライト級タイトルマッチで、挑戦者・近藤拳成(大成会館)から1Rに左ミドルでダウンを奪い判定3-0(30-26×3)の完封勝利を収め、初防衛に成功した王者・佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が会見に出席。
「昨日は応援ありがとうございました。そしてABEMA、GAORAでもたくさんご視聴いただいたということで、ありがとうございます。こういった状況の中で、心配な方が多かったんじゃないかと思うんですが、一歩一歩ですけどこうしてたくさんの人の前で試合することができて、選手として、ひとりの人間として、感謝の思いがすごく募ってますね」と、感謝の気持ちを伝える佐々木。
今回の試合は新型コロナウイルスの影響で3度の延期となり、ようやく実現。「延期ということでは僕の中では何も変わってなかったんですけど、その中で準備できる期間というものができて、1日1日、ワクワクしながら準備してきたものを試合で出せる状況を自分の中で作れていました。その中で昨日リングに立つことができて、あとは後楽園ホールという会場のリングで試合ができたということがすごく楽しく、格闘技が好きだという想いが、またさらに強くなりましたね」と、延期になったことで試合が楽しみになったという。
1Rにダウンを奪ったことには「けっこう早い段階でダウンが取れたんですけど、そこから自分の欲が出てるなというのがあって、自分の熱が一歩先に出始めていたので、それを必死に抑えつけながら戦っていました。それも今までの経験があったからできたんですが、そのまま気持ちに乗ってしまって動いていたら、また違った展開になってたのかなという思いもあります。そういう部分で倒しきれなかったのは、近藤選手のテクニック、熱、想いがあったから昨日の展開になったんだと思います」と、冷静さを保つようにしていた。
試合では様々な技を繰り出し、多彩な戦い方をしていたが、これは「試していると言うと余裕があるように見えてしまうかもしれないですが、準備してきたことを一つ一つ思い出しながらというか、近藤選手と対峙することによって『こういう場面ではこうだ』とかいうことを感じながら試合を運んでいたという感じですかね」と説明。
ダウンを奪われながらも反撃してきた近藤については「後半に限らず、3分3Rを通じて、近藤拳成選手だけでなくお兄ちゃんの大成さんや弟の魁成選手の声もセコンドとして聞こえていたので、3人の想いがすごく僕に伝わってきていて、本当に兄弟の想いを拳成選手が背負ってリングに上がっているんだなということをすごく感じた時間でした」と評した。
試合前には“アートを見せたい”と口にしていたが、その出来について聞かれると「逆にどうでしたか? 自分で『アート』って言うよりは、皆さんが感じるものが『アート』になるのかなと思うので、人それぞれ感じ方は違いますし、『アートだった』と言ってもらえたなら、すごく幸いです」と、見た人の主観に任せるとした。
今後については「変わらず進化というか、僕はもっともっと突き詰めたいものがあるので、いつ満足するのかは分からないですけど、ずっと進化し続けていくということを常に目標に置いて過ごしていきたいなと思います」と、“常に進化する”ことを掲げた。