キックボクシング
レポート

【RISE】那須川天心がデビュー記念日に速攻KOで40連勝、白鳥大珠は小川翔に苦戦延長Rで勝利、鈴木真彦がアッパー一閃のKO勝ち

2020/07/12 19:07
「Cygames presents RISE on ABEMA」2020年7月12日(日) ▼メインイベント(第7試合)-58kg契約 3分3R延長1R〇那須川天心(TARGET/Cygames/RISE WORLD SERIES 2019 -58kgトーナメント王者)KO 1R 1分30秒 ※3ノックダウン×笠原友希(シーザージム/SB日本フェザー級1位)  大晦日の江幡塁戦以来、7カ月ぶりの試合となる那須川。今回の対戦相手は公募によって笠原に決定された。 笠原は2001年6月3日生まれの19歳で、1998年8月18日生まれで21歳の“神童”那須川天心より2歳年下。シュートボクシング日本フェザー級1位の肩書を持ち、現在5連勝と波に乗っている。その中には、那須川のライバルになると目されていた小笠原瑛作をヒジ打ちによるカットながら(今回のRISEルールでは禁止)TKOに破る大番狂わせの勝利も含まれている。戦績は15勝(7KO)1敗で、11戦目で敗れるまではプロデビュー以降10戦全勝をマークしていた。  1R、両者サウスポー。左ローを蹴る那須川は笠原が右を出すと左フックを被せてダウンを奪う。立ち上がると前に出る笠原だが、左ストレートに右フックを被せられて2度目のダウン。強気にバックスピンキックを繰り出した笠原だが、離れて那須川が来るところへ右フックを出そうとしたが、それよりも速い右フックで仕留めた。  僅か90秒で40連勝目を飾った那須川は「笠原選手が挑んでくれて本当にうれしかったです。格闘技界はまだまだ盛り上がると思いました」と笠原を称えると、「ずっと右フックの練習をしていてフックで倒したいなと思っていた」と右フックでのKOを狙っていたことを明かした。 ▼セミファイナル(第6試合)-65kg契約 3分3R延長1R〇白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント王者)延長R 判定3-0 ※10-9×3×小川 翔(OISHI GYM/WBCムエタイ日本統一ライト級王者、ホーストカップスーパーライト級王者)※本戦の判定は30-29、30-30、29-29  白鳥は那須川天心の盟友で、2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」でヘクター・サンチアゴ、セクサン・オー・クワンムアン、梅野源治を下し優勝。世界王者のベルトを巻いた。10月と大晦日にはRIZINで大雅と連戦して2連勝し、怒涛の11連勝中。2020年は4月に開幕する『RISE WORLD SERIES 2020 -63kg』世界トーナメントに出場が決まっていたが、新型コロナウイルスの影響でトーナメント開催が延期となっている。戦績は19勝(9KO)5敗1分。  対する小川はWBCムエタイ日本ライト級王座、HOOST CUP日本スーパーライト級王座、蹴拳ムエタイスーパーライト級王座、REBELS-MUAYTHAIライト級王座など数々のタイトルを獲得。これまで木村ミノル、麻原将平、高橋幸光など名立たるトップファイターに勝利してきたテクニシャン。小学生で極真世界王者に輝くなど空手のバックボーンに裏打ちされた下段蹴り(ローキック)の強さには定評があり、高い防御力とタフネスに優れている。2020年2月の『KNOCK OUT』では無法島GRANDPRIXに出場したが、1回戦で優勝した西岡蓮太に延長戦の末に判定2-1で敗れた。戦績は31勝(8KO)20敗3分。  1R、サウスポーの白鳥に小川は右ミドル。白鳥が右ロー&左ミドルを蹴ると、必ず蹴り返す。さらに右の三日月蹴り。白鳥はローを蹴り、左右フックを叩きつけると小川の身体に手を掛けて回す。  2R、ミドルを蹴り合う中、白鳥はパンチを繰り出すが小川のガードは堅い。白鳥は左の三日月蹴りも放つ。小川がロー、ミドルを蹴り、白鳥がパンチを返す展開が続くが小川のガードはやはり堅くヒットを許さない。白鳥は左ロー。  3R、小川が右ミドル、右ローを蹴るとパンチをまとめて返す白鳥。小川はブロックを上げて前に出るが、白鳥はかまわずブロックの上からでも叩き続ける。白鳥は左ミドルを蹴り、パンチをまとめるが小川はブロックを固めて前に出ると左フックを放つ。前へ出る小川に左ハイを蹴る白鳥。最後は白鳥が蹴って印象を良くした。  勝負は判定に持ち込まれたがドロー。延長戦へ突入する。  小川が前に来るところへカウンターを合わせに行く白鳥だが、小川は右ミドルを蹴っていく。前に出るのは小川。白鳥はパンチの連打からハイキックにつなげる。前に来る小川をジャブで迎え撃ち、左ストレートもヒットさせる白鳥だが、下がってコーナーへ詰まると小川のパンチをもらう場面も。  再び判定となり、三者とも10-9で白鳥を指示。タフでガードの堅い小川を崩すことはできなかったが勝利を飾った。「チャンピオンとしてしょっぱい試合をしてしまいました。正直、凄く嫌な相手と組まれたと思っていました。ガードも堅いけれど身体も固いんですよ。もうちょいアグレッシブに行ければ違う展開になったと思います」と白鳥は反省しきりに苦笑いした。 [nextpage] ▼第5試合 -70kg契約 3分3R×中村 寛(BK GYM/DEEP☆KICK-60kg王者)判定1-2 ※29-30、30-29、29-30〇宮城寛克(赤雲会/TENKAICHIウェルター級王者、TENKAICHIミドル級王者)  中村は2019年6月2日の『RIZIN.16』で現HOOST CUP日本フェザー級王者・元RISEフェザー級王者の一刀に2R18秒でKO勝ちを収め、強烈なインパクトを残した。昨年7月のRISE大阪大会ではRyukiと激しい試合で会場を盛り上げたが、その試合前から拳を負傷していたこともあり戦線離脱。4月のRISEでタリソン・ゴメス・フェレイラと再起戦を行うことが決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。今回が約1年ぶりの試合となる。戦績は8勝(8KO)1敗。  対する宮城は沖縄TENKAICHIのウェルター級とミドル級の二冠を持つ28歳。昨年9月の幕張大会でRISE初参戦し、高木覚清と3R判定ドロー。2月にはNKBのリングで3RにKO勝ちを収め、今回はRISE初勝利を狙う。戦績は6勝(2KO)5敗2分。  1R,サウスポーの中村は左ストレートからの右フックを多用。宮城は前へ出ての右ストレート。左インローを蹴る中村は誘うようにノーガード、低く構えて宮城のパンチを頭を振ってかわす。  2R、中村は左インローを蹴り、左フックを繰り出す。このラウンドも前に出る宮城が右ミドルからのワンツー、中村は焦りからか組み付いて宮城を投げてしまいイエローカード。前に出る宮城にほとんど手が出ない中村に宮城の前蹴り、右ミドルが決まる。頭を下げてパンチを出してくる中村にはヒザ蹴りだ。  3R、宮城は前蹴りと左右ミドルで前へ出る。中村もフックとインローを出すが、かなりの消耗が見られる。どんどん前へ出る宮城に手数が出ない中村。思い切り左フックを打つも当たらない。宮城は首相撲からのヒザ蹴り、右ストレート、そしてまた掴んでのヒザ蹴りと手が出ない中村を攻める。  判定は2-1と割れ、宮城が勝利。チャンスをものにした。宮城は「70kgなめんなよ、って気持ちもありました」と60kgから上げてきた中村には負けられなかったと話した。 ▼第4試合 -58kg契約 3分3R延長1R〇鈴木真彦(山口道場/第7代RISEバンタム級王者)KO 3R 0分47秒 ※右アッパー×ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI/元ルンピニースタジアム認定フライ級&バンタム級王者) 『RISE ASIA SERIES 2020 -55kg』に出場が決まっていたRISEバンタム級王者・鈴木真彦(山口道場)もワンマッチで参戦。ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI)との興味深い一戦が組まれた。  鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、昨年11月の両国国技館大会でトーナメントを制して那須川天心が返上したバンタム級のベルトを獲得。昨年9月には無敗の初代RISEスーパーフライ級王者・田丸辰に初黒星を付け、今年1月には良星の挑戦を退けて初防衛に成功。2015年8月の『BLADE FC JAPAN CUP -55kgトーナメント』で那須川天心に敗れて以降、連勝記録を重ね5年間無敗、18連勝という驚異の記録を打ち立てている。  ウィサンレックはルンピニースタジアムでフライ級とバンタム級の2階級制覇を成し遂げ、ムエタイ時代のゲーオ・ウィラサクレックにも2度勝利した実績を持つ。ムエタイで300戦近いキャリアを持ち、トレーナーとして来日後も勝利を収めていたが、2017年8月の『KNOCK OUT』で那須川に3RでTKO負けを喫している。かねてより鈴木は“打倒・那須川天心”を口にしており、その実力が測定されるカードとなった。  1R、左右ローを蹴る鈴木はワンツーへつなぐ。早くもワンツーの右ストレートをヒットさせ、コンビネーションで左ボディを強打する鈴木。ウィサンレックは左ミドルを蹴るがスピードで鈴木が優る。鈴木の右ストレート、左ボディが目立った。  2Rが始まると同時に鈴木は右の強打をストレートとアッパーで放つ。さらに左右ボディ。ウィサンレックはジャブを繰り出すが、鈴木のスピードに対応できていない様子。顔面へパンチをもらう。鈴木の連打に下がるウィサンレック。コーナーでボディをもらうなど防戦一方に。  3R、鈴木の右ローにバランスを崩すウィサンレック。鈴木の右フックがヒットしてウィサンレックは大きく下がる。ロープを背負ったところで鈴木が右ストレートを放ってダウンを奪う。一気に襲い掛かる鈴木だがウィサンレックもパンチで応戦する。しかし、右アッパーをもらって崩れ落ち、鈴木が鮮やかなKO勝ちを飾った。これで鈴木は19連勝。  試合後、那須川との再戦のことを聞かれると鈴木は「日本人で倒せるのは僕しかいないと思っているんで」と、力強く答えた。 [nextpage] ▼第3試合 -67kg契約 3分3R延長1R〇原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/第6代RISEライト級王者)判定3-0 ※30-28×2、30-27●ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ・闘英館/FIGHT DRAGON70kg王者)  原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。チャンヒョン・リー、森井洋介からも勝利を収め、2020年1月大会で秀樹を降してRISE王座に就いた。殺傷能力の高いパンチと蹴りを持つ。  トファネリはMMAとキックボクシングの二刀流で、キックボクシングでは2018年5月のRISEで直樹に判定負けしているが、中野椋太や麻原将平を鮮やかなバックスピンキックでKOしている。  1R、サウスポーに構えて序盤から三日月蹴りを打って行く原口。パンチも出して三日月につないでいく。顔面前蹴りと右フック、トファネリが前へ出てくると相手の身体をつかんで回して体勢を入れ替える。右フック、右ローからの三日月が面白いようにヒットした。  2R、前に出るトファネリを右ロー、右フックで迎え撃つ原口。ワンツーから三日月、ワンツーから右ミドルを蹴る原口。トファネリは前に出てパンチを繰り出すが、原口はある程度接近するとクリンチで動きを止める。  3R、トファネリは胴廻し回転蹴りを繰り出すが、原口はかわす。飛び二段蹴りを見せる原口は左右のフックも放つが、トファネリはジャンプしての蹴りなどを繰り出して対抗。ほぼ圧倒した原口だったがタフなトファネリを倒すことはできず、判定での勝利となった。 ▼第2試合 -55kg契約 3分3R延長1R〇田丸 辰(TRY HARD GYM/初代RISEスーパーフライ級王者)判定3-0 ※30-28×3×MASAKING(岡山ジム/J-NETWORKスーパーバンタム級1位、2018年INNOVATIONフライ級新人王)  田丸はジュニアキックボクシング出身で、卓越したボクシングテクニックとディフェンス能力でプロデビュー後は10戦全勝(2KO)と無敗の快進撃を続けてきたが、2019年9月にRISEバンタム級王者・鈴木真彦とRISE王者対決を行い延長戦の末に初黒星を喫した。今回から所属ジムを変えて再起戦に臨む。  対するMASAKINGは2019年10月にはJ-NETWORKスーパーバンタム級王座決定戦に臨み蹴り技を駆使したが、判定2-1で惜敗。続く11月の岡山ジム主催興行で判定負け、12月に新日本キックではKO負けと白星から遠ざかっており、「死ぬ気でこのチャンス物にします」と意気込んでいる。  1R、サウスポーの田丸はスピードのある右ローを序盤から何度も決める。MASAKINGがローを蹴り返すとバックステップでかわす。MASAKINGのパンチ、蹴りをバックステップでかわしていく田丸は、踏み込み鋭くパンチ&ローを当てていく。右ミドルを当てに来るMASAKINGにバックハンドブローも繰り出す田丸。  2Rも同じくバックステップでMASAKINGの攻撃をかわして右ローを蹴る田丸。MASAKINGは右ミドル、前蹴りと距離の長い攻撃で田丸の侵入を防ごうとするが、田丸は鋭い踏み込みからパンチと蹴りを当てに行く。  3R、MASAKINGは右ミドルを当てていく。田丸は踏み込んでの左ストレート。MASAKINGが後ろ廻し蹴りを繰り出すと田丸はダッキングでかわしてパンチを連打。田丸の右フックからの左ストレートがクリーンヒットし、後ろを向いてしまうMASAKING。田丸はMASAKINGの攻撃を誘うようにノーガードになるが、試合終了。田丸の判定勝ちとなった。 ▼第1試合 -68kg契約 3分3R〇山口裕人(山口道場/WPMF世界スーパーライト級暫定王者、元WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者)KO 1R 1分20秒 ※左フック×松本芳道(KICK-DIET吉野町/元新日本キックボクシング協会ライト級王者)  山口は関西キックボクシング界を代表する激闘派ハードパンチャーで、大阪でプロデビューから8連勝。中央進出後は木村ミノル、東本央貴などに勝利。WPMF世界スーパーライト級暫定王座、WBCムエタイ日本同級王座、INNOVATION同級王座、DEEP☆KICK 63kg級&65kg級王座、WPMF世界スーパーライト級暫定王座など数々のタイトルを獲得している。  松本は強打と飛びヒザ蹴りを武器に大月晴明らを破りK-1 WORLD MAX2010日本トーナメント第3位。新日本キックボクシング協会の日本ライト級王座に就いた後、プロボクシングに転向すると10勝(8KO)2敗の戦績を残し、東日本新人王トーナメント準優勝も果たした。その後、引退してリングを離れていたが2019年1月の『KNOCK OUT』で突如復活。元J-NETWORKスーパーライト級王者・杉本卓也、4月には前口太尊にも勝って連勝したが、6月の『BOM』ではムエタイの強豪パコーンに敗れ、9月のRISE初参戦でも直樹に判定負けを喫している。  メンチを切り合って1R開始。松本は序盤から左右の構えを頻繁にスイッチ。しかし山口のフルスイングのフック連打に防戦一方となり、コーナーへ追い詰められる。顔面とボディへパンチを打ち分けた山口。最後は左フックを振り抜き、松本が崩れ落ちる豪快KOでオープニングを飾った。  山口は勝利者インタビューを受け「もう振り回したろうと思って。もういったろうと思いました」と笑顔を輝かせた。
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