Krushにワンデートーナメントが復活。(左から)松岡、加藤、中村プロデューサーを挟んで、近藤、海斗の4名が王座を争う
2020年8月29日(土)東京・後楽園ホール『Krush.116』の記者会見が、7月12日(日)都内にて行われた。
今大会では、第6代王者・木村“フィリップ”ミノルが返上したKrushウェルター級王座を争う第7代王座決定トーナメントが4人制のワンデーで行われることが決定。
1回戦で近藤魁成(大成会館)vs海斗(ポゴナ・クラブジム)、松岡力(K-1ジム五反田チームキングス)vs加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS)が対戦。その勝者同士が同日に決勝戦を行う。
会見に出席した中村拓己K-1プロデューサーは「これまでK-1ではトーナメントをワンデーで行って、最近のKrushではトーナメントでもワンマッチを続ける形で行ってきましたが、このトーナメントは1日2試合、4人のワンデーとして実施します。Krush最初のライト級GPでは決勝トーナメントを4人でやって優勝者を決めました。その後の初代王座決定トーナメントも4人でワンデーで決めてきました。K-1の1日3試合とも違う2試合のワンデーはKrushでしか出せない雰囲気もあります。Krushの原点だと思っていました。石川直生さんがKrushエヴァンジェリストに就任してKrushの戦いとは何なのかを考え、4人のワンデーを復活させたいと思いました」と趣旨を説明。
続いて4選手が出席したが、そこでは“近藤魁成包囲網”とでも言うべき発言が近藤を除く3選手から聞かれた。
加藤は「意気込みはK-1の思い通りにはさせないぞ、と。誰を優勝させたいかは分かっているので、潰しにかかります」、松岡は「この前、魁成君にボコられて引退しようと思ったんですが、まだ身体も動くし、魁成君をしばきたいのでまた頑張ることにしました」、海斗は「1回戦の相手は近藤選手でミライモンスターなので、みんな優勝して欲しいと思うのですが、近藤選手を倒して決勝では虎於奈君が上がってきてくれるやんか。虎於奈君を倒してファイトマネーでメシをおごってあげようと思います」と、近藤への敵意を示した。
孤立した形となった近藤だが「僕が一番このベルトが似合っていると思うので、3人全員潰すつもりで僕がこのベルトを巻きます」と優勝宣言。3人に意識する発言をされたことには「嬉しかったです。普通に一番ベルトが似合う人を考えたら、この4人の中で僕なので3対1でも勝てるくらいに仕上げます」と堂々と受けて立つ構えだ。
これを聞いた加藤は「そんな悪いことを言っているとうさぎをプレゼントします」、松岡は「前にシバかれているのでシバき返す」、海斗は「3対1でやったことあんのかなって感じですが、僕が1回戦の相手なのでそんな甘くないので分からせてあげます」と、それぞれ“そうはいくか”と返答した。
また、兄のレオナ・ペタスがすでにKrush王座に就いている加藤は「去年の9月に兄ちゃんがベルトを獲って防衛もして。その後に母親が亡くなってしまって、はっとした時にやらないとダメだなって。お母さんとの約束を守らないといけないと思いました。でも、お母さんに兄ちゃんが最後に言われたことなんですが、レオナはK-1の王者になって、虎於奈は……と言った瞬間に、レオナのサポートよろしくって言われたので(苦笑)。いや、そんなんじゃダメだって。ちゃんとKrushの王座もK-1の王座も獲りたいと思うので、天国の母ちゃんにいい報告ができるように頑張ります」と、レオナに続いて兄弟で王者になりたいと語った。
<質疑応答>
加藤「松岡選手はテクニックがめちゃめちゃ凄いと思います。駆け引きもめちゃめちゃ上手いので、俺もその駆け引きを楽しみにしています。決勝のためになるべくダメージを残さないで早く倒したいけれど、松岡選手はテクニックがあるのでなかなか倒せないと思うので、そこはうまく作戦を考えてぶっ倒したいと思います。決勝は海斗君とは3回もやりたくないので近藤選手に上がってきてほしいです。ファンの人も近藤vs加藤見たいと書いてあるのでそこはやりたいと思います」
松岡「加藤選手はさっき見たけれどけっこう大きめですね。思っていたより大きめなので嫌ですね。もう少し縮んで欲しいです。決勝でやりたいのは魁成くんです」
海斗「魁成選手は奇麗なワンツーを打つなって感じですね、基本通りの。ヒザ蹴りとか蹴りもできて万能な感じ。決勝でやりたいのはやはり虎於奈くんですね。試合が決まるたびにコイツ虎於奈に負けているくせに、と言われるので勝って分からせたいです」
近藤「パンチのある選手だと思いますが、普通に僕の方がパンチがあるので怖くないですね。決勝はどっちでも大丈夫です」
加藤「勝ち抜くために必要なのは体力はもちろんですが、運も大事だと思っています。運がなければ怪我をするし、倒せないし。その運を全部俺はその日に使い果たすくらいの勢いで頑張りたいです」
松岡「初めての1日2回になります。今までトーナメントはやったことがありますが、負けてしまって。トーナメントやからって決勝に体力温存するのでなく、1回戦から潰し合いたいと思います」
海斗「僕はトーナメントをこの間経験しているのですが、速攻でやられたのでトーナメントは初めてみたいなもの。この間(木村)ミノル選手とやってみて、パンチを警戒しすぎて考えて動いていてはあかんなと思ったので、今回は初心に戻って最初から暴れたろかなって感じです」
近藤「一番必要なのは気持ちじゃないですか。どれだけ優勝したいか、どれだけベルトを巻きたいかという気持ちだと思います」
加藤「木村選手の後に頼りない王者が生まれちゃうと、この階級大丈夫か、ってなるので、1回戦も決勝も秒殺でチャンピオンになったら女の子がたくさん寄ってくるので、女の子大好きなのでそういうキャラでやっていきたいと思います」
松岡「前の王者はミノルくんでスタイル全く違くて。僕はテクニック派ですが、そういう王者もいいかなと思います」
海斗「ベルトを巻くのがずっと目標だったので、どういう王者になるかはなってから考えます」
近藤「K-1王者にも負けないくらいKrush王者が強いところを見せたいです」
――ファンへのメッセージ。
加藤「このご時世に足を運んでくれる方がいると思うんですけれど、他の3人は木村選手と試合をしたり練習している人ばかりなので、それ以上の強さと怖さはないと思うので、自分がその強さと怖さを短期間で仕上げていって強さを出してチャンピオンになりたいと思います」
松岡「数少ないファンの皆様、引退詐欺してすいませんでした。完全復活できるように頑張るので応援よろしくお願いします」
海斗「いつも応援してくれるファンの人とスポンサーの方に感謝しています。大変な時なので僕が頑張って、死に物狂いでベルトを獲りにいくので元気をみんなにあげたい」
近藤「生ぬるいトーナメントには僕がしないので期待しておいてください」