クールな様子が調子の良さをうかがわせた白鳥
2020年7月12日(日)にABEMAにて独占生中継される、RISE初のテレビマッチ(無観客試合)『Cygames presents RISE on ABEMA』で、“四冠王”小川翔(OISHI GYM)と対戦するRISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント王者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)那須川天心(TARGET/Cygames)が、7月4日(土)にオンライン合同取材を行った。
白鳥はチームメイトの那須川天心、RISE QUEENミニフライ級王者・寺山日葵と共にミット打ちをライブ映像で披露し、ロングレンジから繰り出す左右ストレート、ミドルキックを繰り出した。
調子は「いつも通りですね。試合前と言っても変わらないです。今回は当日計量なので減量の調整の仕方を変えたくらいで順調に進んでいるかな。水抜きはするじゃないですか。当日の計量で当日が試合なので、回復しきれないと100%のパフォーマンスを出せないので、そこをトレーナーと調整して早めの段階からゆっくり落としてきました」と、-65kg契約へ向けて順調に調整しているという。
対戦する小川については「やると考えたことがなかったので、正直、試合もそんなに見たことがないんですよ。名前だけは昔から知っていました。同じ空手上がりで、強い選手だと思っています」と、これまで対戦相手として意識して見たことはなかった。「試合が決まって初めて試合を見ました。タフな印象がある選手ですが、それ以外に怖いものはないかなと。誰とやろうが正直変わらないです」と、タフさ以外に警戒すべきものはないとした。
その小川を倒すイメージは「できあがっています。自分の攻撃が当てられると思っている。弱点は全然見つけていますよ。2~3回試合を見たくらいでこれが入ると分かるので。倒すところはそういう場面を見つけて、無理に倒しに行こうとは思ってないですが、KO負けしたことがないんですよね? そういう相手の方が燃えるので倒したいですね」と、小川にKOを味わわせたいと言い放つ。
「フィジカルトレーニングでパワーはついてきましたが、パワーで倒しに行こうという練習はしていない。タイミングとスピードで倒せるので。当てるタイミングを練習してきました。パワーでも倒せるけれど、いかにどういうタイミングで当てるかっていう。相手がどういう攻め方をしてくるかの予想もついているので、こうすれば当たるだろうなって練習を積み重ねてきました」と、KOのポイントはスピードとタイミングだ。
白鳥と言えばタフで鳴らすムエタイ戦士のセクサンを2度ダウンさせて勝利を奪っており、「KOはできなかったんですがダウンは取れたので、その時の反省点も活かしてタフな相手とやったらどう倒しきるか、その戦い方を磨いてきました」と、経験を活かすつもり。
意識するのは小川がREBELS-MUAYTHAIライト級王座、蹴拳ムエタイスーパーライト級王座、WBCムエタイ日本統一ライト級王座、HOOST CUP日本スーパーライト級王座と他団体のベルトを4本も獲得していることで、「去年優勝してチャンピオンになって。ベルトの数は向こうの方が持っているけれど舞台はRISEなので、RISEのチャンピオンは違うなって差を見せたい。そのプライドはあります」と、RISE王者の強さを見せたいとした。
本来ならば4月の大阪大会から『RISE WORLD SERIES 2020 -63kg』世界トーナメントが開幕するはずだったが、新型コロナウイルスの影響で大会開催が中止に。延期となった6月の横浜ぴあアリーナMM大会も中止となり、秋に開催が予定されている。白鳥は2連覇(2階級制覇)へ向けてモチベーションも高かったが…。
「4月に延期になって、気持ち的にはちょっと落ちましたね。でも落ちたのは一瞬だけなので。状況が状況なのでどの業界も同じなので、ここで差がつくと思ってできることをやろうと思っていて。6月は正直予想していました。できないだろうなと。いつ再開できるか分からないけれど、それに向けてできることはやってきたつもりです」
いつ開催となってもいいように自分を作り上げてきたとする。「去年優勝して、今年も優勝しないと意味がない。出るかぎりは。(1回戦で対戦する)ヌンラーンレックもめちゃくちゃ強いし、もちろん小川選手も強いと思っていますが、でも違うんだぞって。いくら他団体の王者でキャリアが上だろうが俺は小川選手とは勢いが違うと思っています。タフだと言われるけれど、俺とやってないからでしょうと思っていますね。けっこうもらうじゃないですか。もらっても関係ないんだなと思う場面があるんですけれど、それでは俺とやったらまずいんじゃないのって思いますね」と、ムエタイMVPにも輝いたヌンラーンレックに勝つためにもここで負けるわけにはいかないとする。
「コロナの影響で大晦日から半年くらい試合ができなくて、いろいろな声を聞くんですよ。試合を早く見たいとか。4月の試合から中止になって残念がっている人たちがたくさんいるので、とにかく一刻も早く格闘家として試合をしている姿を見せたいので。楽しみにしてくれている人たちへパワーや元気を与えられるような試合を見せたい。自分が一番目立ちたいので久々の試合を見せるってことで、全試合を終えて白鳥が全部もっていったなって言われる試合をしたいですね」との意気込みも。
また、テレビでもSNSでも挑発を続けているRISEライト級王者・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)のことを聞かれると「お前はちょっと待っとけって。やるのは先だから、落ち着いておけって感じです」と、そう焦るなとクールに答えた。