一度KO勝ちしているゴンナパーに挑む篠原だが油断はない (C)Krush
2020年6月28日(日)東京・新宿FACE『Krush.113』で、Krushライト級王者ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)のタイトルに挑戦する篠原悠人(DURGA)が公開練習を行った。
得意のパンチを中心にコンビネーションを見せた篠原はキレのある動きを披露した。新型コロナウイルスにより様々な活動に影響も出ているが、篠原は「いろいろあって大変だと思うんですけど、調整もしっかりできていて十分追い込めてます」。コンディション作りに余念はなく、メンタルや自身のキャリアの部分にとっても「経験できないことを経験できるというのもあるし、こういう中でも試合するとなった以上、プロとしてしっかり仕上げていくことはプラスになっている」と前向きに捉えている。
昨年12月のK-1で試合を行う予定だった篠原だが、当初対戦予定の大沢文也が欠場、代打に名乗りをあげたSEIYAも前日の計量で契約体重をオーバーしたことで試合は成立せず、大会直前に試合がなくなる不運に見舞われた。昨年8月の川崎真一朗戦以来の試合になったことを聞くと「確かに結構空きましたけど…試合間隔が空いても空かなくてもあまり関係ない。子供の頃からずっと(格闘技を)やってるのであまりそこは意識していないです」と、10カ月ぶりの試合も、過去の経験を武器に乗り切る構えだ。
今回対戦するゴンナパーとは2018年12月のK-1ライト級世界最強トーナメントの一回戦で対戦し、戦前の予想を覆す篠原の1ラウンドKO勝利。その試合結果がありつつ篠原は「20秒くらいしか試合してないので、1回目の印象はほとんどない。初戦のつもりでやります」と意気込みを語る。
そのうえで「ゴンナパー選手は強くて怖さもあるけれど、ビビりすぎたら勝てない」とゴンナパー撃破のポイントを話す篠原。「ゴンナパー選手がどんな作戦でくるのかわからないですけれど、いろんなパターンを考えて作戦を立てています」とゴンナパー対策は初戦以上に準備しているようだ。
篠原は2018年8月にKrushスーパー・ライト級王者となり、プロ初のタイトルを獲得した。この時はベルトを防衛することなく返上する形になったが“Krushのベルト”に対する思い入れは強い。しかも今回ライト級のタイトルを獲得すれば2階級制覇となる。「階級を下げて2階級制覇はあまりないと思うし、Krushのベルトを獲れないとK-1のベルトも獲れない。しっかりKrushで2階級制覇して、K-1のタイトルに挑みたいと思っています」。
2018年12月のK-1大阪大会以降、関西圏でも定期的にK-1 JAPAN GROUPの大会が開催されるようになった。関西選手の成長や活躍は篠原にとっても刺激になっており「まだ関西の選手は東京の選手と比較してチャンスもメディアに出る回数も少ないですが、関西のK-1も盛り上がっている。自分もいずれはK-1大阪大会でメインを張れるぐらいの選手になりたい」と語る。
最後に「チャンピオンは他の選手と違うもの」と話した篠原。その言葉を実現すべく、ゴンナパー撃破&Krush2階級制覇で絶対的な存在まで駆け上がることができるか。