ONE Championsip会長兼CEOのチャトリ・シットヨートンが、新型コロナウィルス感染拡大に伴い延期していたイベントを今夏に再開する計画であることを、6月10日のAP通信の取材で語った。再開後の最初のイベント開催の日時、場所については明らかにしていない。
チャトリ代表は現在、中国、タイ、シンガポールの政府高官や医療専門家と相談し、できるだけ早い再開の準備を行っており、「再開が決定次第、今年はできるだけ多くのイベントを開催する予定」と話した。
ONE Championsipは2020年2月28日のシンガポール大会を無観客で実施。世界のメジャー格闘技団体の中でもいち早く、コロナ対策での実施を行なったが、以後イベントを延期している。一方、北米最大の総合格闘技団体のUFCは5月に無観客でイベントを再開している。
チャトリ代表は、ONE Championsipは関係者全員の安全を保証できる段階で再開するという。
「もちろん、このような判断の難しい時期に勇気を持ってイベントを実施するビジョンを持つ(UFCの)ダナ・ホワイト氏を尊敬します。ONE Championsipは同レベルの強さを持っていますが、私たちは安全面を最優先として考えている為、もう少し慎重な姿勢を取っています。放送局や各企業ブランドとの金銭上のコミットメントの為の性急な再開はしません。関係者全員の安全が保障される環境が整った段階で再開したく思います」
また、米国内のフロリダ州とネバダ州のアスレチックコミッションの許可の下でイベントを再開させたUFCと違い、ONE Championsipは、開催地がアジア全域にまたがっている為、各国の医療安全、入国管理事情や政府の規制など、クリアしなければいけない条件が様々にある。
チャトリ代表は「各国の政府の規制やロックダウン(封鎖)の方針は、それぞれ異なります。その為、全てを稼働させるには少し注意が必要となってきます。しかし、私たちチームは立ち止まることなくこの状況に取り組んでおり、良い状況に向かっていると理解しています」と語った。