DEEP JEWELSは新型コロナウイルスの影響により中止とした2020年5月6日の『skyticket Presents DEEP JEWELS 29』を、東京都が示した社会経済活動再開のためのロードマップに従い、7月23日(木・祝)に新宿FACEで開催することを6月10日、発表した。
格闘技大会使用時に約500人収容の新宿FACEで、「東京都のロードマップに従い、最大でも200席まで」の収容とし、「新型コロナウイルスの感染拡大の状況によっては、中止になる事もあります」としている。東京都は現在発動している「東京アラート」を、感染状況が悪化しなければ、6月11日に解除を決める方針で、アラート解除後は休業要請の緩和についても速やかに「ステップ3」への移行が検討されている。同大会のチケットは、6月27日(土)発売予定。
同大会では、5月6日大会からスライドとなる「DEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦」赤林檎(フリー)vs. 本野美樹(AACC)が決定。
DEEP JEWELSの“次期エース候補”として大きな期待を寄せられている本野美樹(AACC)が、6戦目にして赤林檎(フリー)とDEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦を争う。
DEEP JEWELSストロー級現王者の魅津希はUFCにて活躍中で防衛戦のめどが立たないため、暫定王座決定戦が両者により争われることになった。
本野は東海大学柔道部出身で、2010年の講道館杯では西田優香(2010年世界柔道選手権-52kg級優勝)に勝利するなど活躍し、アマチュアMMAでも無敗。2019年3月の『HEAT』で満を持してプロMMAデビューを果たし、“流血のマドンナ”こと鈴木万李弥に完勝。同年6月の『DEEP JEWELS』に初参戦すると、大晦日RIZINで山本美憂と対戦したベテランの長野美香をデビュー2戦目にして破るというアップセットを起こしている。
10月には豪州『Eternal MMA』でWMMA豪州女子ストロー級王者ケーシー・オニール(スコットランド)に3戦目にしてタイトルマッチに挑んだが判定負けで初黒星。12月『DEEP』でのパク・チヨン戦では1R、腕十字による一本勝ちで再起を果たし、今年2月のDEEP JEWELSではノンパン・ザ・ロケット(タイ)を1RでTKOに仕留めて「私もJEWELSで戦っているからにはチャンピオンベルトを巻きたいので、ぜひタイトルマッチをやらせていただければと思います」とアピールしていた。
対する赤林檎は日本拳法をバックボーンに持ち、キックボクシングの試合経験もあり長いリーチから繰り出す打撃を武器とする。2018年8月『DEEP』に初参戦し、渡辺華奈に敗れるも序盤に強烈な右ストレートをヒットさせてあわやの場面を作り出した。その後はDEEP JEWELSを中心に活躍し、ジェット・イズミ、アミバ、山口さゆり相手に3連勝。2019年9月大会では杉山しずかに挑み、熱闘を展開したが最後は腕十字で敗れた。12月の大阪大会ではパク・シユンのテイクダウンを防ぎながらカウンターを当て、判定勝ちで再起を飾っている。
柔道で鍛えたフィジカルと同門・浜崎朱加との練習で身に付けた技術で、新人離れした強さを見せている本野だが、まだ打撃では危うい部分があるだけに赤林檎の危険なストレートは“一発”を生み出す可能性がある。赤林檎は杉山しずかや渡辺華奈を相手に粘っており、本野が寝かせれば独壇場というわけにはいかなそうだ。
本野が大物ルーキーぶりを発揮して暫定王座を手にするか、それとも赤林檎が阻止するか。緊急事態宣言による約2カ月半の延期を受けて、両者はどんな日々を過ごしてきたか。リング上で答は出る。
【決定対戦カード】
▼DEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦 5分3R 赤林檎(フリー)本野美樹(AACC)