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インタビュー

【K-1】フェザー級王者・村越優汰、ファンも認める“真のK-1チャンピオン”になるか vs 挑戦者・卜部弘嵩、2階級制覇達成で武尊&卜部功也と3人同時にK-1のベルトを巻くか=3月10日(日)「K'FESTA.2」さいたま

2019/03/01 00:03
フェザー級王者・村越優汰「日々練習で成長を実感している。最終的には圧倒的な差を見せて勝って『K'FESTA』を楽しみたい」  2月23日(土)神奈川・平塚の湘南格闘クラブにて、3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」のK-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で挑戦者・卜部弘嵩と対戦する王者・村越優汰が公開練習を行った。  11月のK-1さいたま大会、フェザー級王者としての初戦でアレックス・リーバスにまさかの敗戦を喫してしまった村越。今回の「K'FESTA.2」では元K-1スーパー・フェザー級王者の弘嵩を挑戦者に迎え、王者のプライドをかけた初防衛戦に臨む。 シルバーウルフでの出稽古では、蹴りだけではないようにすること。上手く攻撃をミックスした上で、蹴りを活かせるように意識しています 「前回負けて、このままじゃ駄目だ。何かを変えないと思った」と自分自身で変化の必要性を感じた村越は年明けからK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフでの出稽古をスタート。得意の蹴り技をさらに活かすためのファイトスタイル構築に着手した。 「自分の蹴り中心のスタイルはけっこう研究されていて、蹴りに対して作戦を立てられていることを感じていましたシルバーウルフでは、内容はあまり詳しくは言えないですけど、蹴りだけではないようにすること。上手く攻撃をミックスした上で、蹴りを活かせるように意識しています。 (ファイトスタイルが変わる?)もちろん今までのスタイルでも戦えるし、違う戦い方も柔軟に出来るようにする感じですね。そうやって変化を加えながら、得意の三日月蹴りを当てるための作戦だったりも色々と考えています」 弘嵩選手よりももっとスピードがある選手と練習している  弟・功也との同時K-1チャンピオンを目指す挑戦者の弘嵩について村越は「凄く強い挑戦者が来たなって印象ですね。スーパー・フェザー級の時の試合も見ていたし、フェザー級に下げてからの芦澤(竜誠)戦も見たんですけど、階級を下げてからの方が動きがキレていると思う」と警戒。その一方で「スピードもあるとは思うんですけど、シルバーウルフには色んな選手がいるんで、弘嵩選手よりももっとスピードがある選手と練習して、勉強になっています」と対策は万全のようだ。  K-1のリングではまだ「これが村越優汰だ!」という試合を見せられていないと語っていた村越だが、今回は「日々練習していて、自分が伸びていることを実感している。本当に早く試合で見せたいなという感じです」と試合が待ちきれない様子。 「初防衛戦ということでいつもとは違う緊張感もあるんですけど、ベルトを守らなきゃって変な意識が出ると、いつもと違う動きになる。ベルトのことはあまり考えすぎず、挑戦者の気持ちで戦います。相手も強い選手なんですけど、最終的には圧倒的な差を見せて勝って『K'FESTA』の舞台を楽しみます」と気負いはない。 「相手の弘嵩選手はみんなが知ってる有名な選手なんで、話題性もあると思いますし、今回勝つことによって、さらに自分の名前を知ってもらえる。今回は自分にとって本当に大きな試合だと思っています」とタイトルマッチへの意気込みを語った村越。  ベルトを防衛し、ファンも認めるような“真のK-1チャンピオン”としての強さを見せつけることが出来るか? ─────────────── 挑戦者・卜部弘嵩「村越くんは今まで経験したことのない蹴りの破壊力を味わうと思う。どんな試合になっても、最後は自分がベルトを巻く」  2月28日(火)神奈川・K-1ジム相模大野KRESTにて、3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[K-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で王者・村越優汰と対戦する挑戦者・卜部弘嵩が公開練習を行った。 スーパー・フェザー級でやってた頃よりも疲れの回復が早い  本格的なフェザー級転向初戦となった11月のK-1さいたま大会で、芦澤竜誠を劇的な逆転KO勝ちで下してタイトル挑戦のチャンスを掴んだ卜部弘嵩。「いつも通りしっかり追い込めて、今は疲れが溜まっている状態です」と疲れもピークの中での公開練習だったが、フェザー級も2戦目とあって「動きもしっくりきていて、スーパー・フェザー級でやってた頃よりも、疲れの回復も前以上に早い」と手応えを感じている。  改めて村越とのタイトル戦について「テーマはもちろん二階級制覇すること。勝てばその後のことも広がるけど、勝たなきゃ何にも始まらない。しっかり二階級制覇したいと思ってます。そして次につなげたいですね」と語った弘嵩。「勝ち方に拘りはないです。無理に倒そうと思ってもしょうがないですし、それは自然と倒れてるんじゃないか?」と無理にKOを狙わずとも倒せると自信を見せる。  対戦カード発表記者会見で両者ともに“蹴撃対決”を予告していたが、弘嵩は公開練習でパンチのみのミット打ちを披露。蹴り技は非公開となったが「村越くんは試合で今まで経験したことのない蹴りを味わうと思う。今の僕の蹴りだったらパワーとスピード、そして破壊力で相手を驚かせることが出来るんじゃないかと思います」と力強く宣言した。  1月には武尊と共にアメリカ修行へと旅立ち「体力的なものではなくテクニック的なもので面白い発見が一杯ありました。それを普段の練習でも使ってみたりして、しっくりきてるんで試合でも使おうかなと思う」と弘嵩。 「(K-1MAXやUFCでも活躍した)ドゥエイン・ラドウィックさんのミットや元UFC王者のリョート・マチダさんの道場での練習でもそうなんですけど、対戦相手の特徴を知ってもらった上でミットをやってもらったので、その中で見えてきたものがあった」とアメリカでも村越対策のミットや動きを指導してもらったという。  弘嵩も元々は芦原会館で空手を学び、K-1ルールの道に進んだが、「僕もフルコンタクト空手をやっていたので、マチダ道場で空手の練習をして懐かしかった気持ちもありましたし、リョートさんは伝統派の空手なので距離だったりが自分とは違って学ぶことが多かったですね」と伝統派の空手に触れて刺激を受けた部分もあるようだ。 功也と武尊と同時に3人でK-1のベルトを巻くタイミングがなくて、やっとここで一つの夢が叶う  弘嵩は「K'FESTA.2」を前に「功也と武尊と3人で一緒にベルトを巻きたい」と何度も語ってきたが、この日も「その気持ちは凄く強いです。本当に昔から同時に3人がK-1のベルトを巻くタイミングがなくて、やっとここで一つの夢が叶うかなと。僕も先は長くないですから、後2カ月弱で30歳で、こうやってみんなでベルトを巻けるチャンスはラストだと思います」と思いのたけを語る。 「奥さんの高橋ユウさんにベルト姿を見せたいか?」と聞かれ「もちろんです。奥さんが初めてK-1に来た試合で僕はタイトルを失ってるんですよ。結婚してまたタイトルを獲って、チャンピオンになったところをしっかり見せたいですね。(彼女の存在は)練習で疲れていてもモチベーションになります」。  最後に「3月10日はどんな試合になっても、最後は自分がチャンピオンベルトを巻くんだという気持ちで臨みたいと思います。皆さん応援よろしくお願いします」とインタビューを締めた弘嵩。村越に勝利してK-1二階級制覇、そして功也・武尊と3人揃ってのK-1王者になるという長年の夢を実現させることができるか? 卜部弘嵩が村越戦決定時に語っていたこと 下記は今回の公開練習前、村越優汰戦が決定した際に、収録されたインタビューだ。村越について、「ベルトは獲るヤツが獲るし、獲れないヤツはいくら強くても獲れない。ベルトを獲ることができた人間しかK-1の歴史に名を刻めないわけで、村越くんはそれができた選手ということだと思います」と率直な印象を語り、さらに弟で、階級転向のアドバイスをした卜部功也への思いも語られている。あらためて、下記に紹介したい。 ──前回の芦澤戦はフェザー級(-57.5kg)のリミットまで落とした最初の試合でしたが、実際に動いた感覚はいかがでしたか? 「すごく調子が良くて、体が軽かったですね。こんなに身体が軽いのは久々だなというぐらい軽かったです」 ──試合までの準備や練習でも調子の良さは感じていましたか? 「そうですね。最近では無駄なものを排除して、良いものを取り入れるというか。もとから自分が持っていた基礎のところを大事にしてやっていたら、本当に調子が戻ってきて。それも良かったんじゃないかなと思います」 ──自分はまだまだ動ける・いい動きが出来るということを再発見しましたか? 「はい。うちのジムは若い選手が多いですけど、そういう若い選手とやっても自分の調子の良さを感じます」 ──そういった手応えがある中で芦澤選手にKO勝ちをして、弘嵩選手の中でもタイトル挑戦は意識していたと思います。実際にオファーを受けた時の心境はいかがでしたか? 「いよいよ来たなという感じでしたし、周りの期待に応えられるような試合を見せなきゃいけないと思いました」 ──村越選手のトーナメントでの戦いぶりを見て、どんな感想を持ちましたか? 「トーナメントは本当に苦しいものです。実際に僕も優勝できなかったし、その辛さはよく分かってます。(村越は)その苦しいトーナメントで優勝しているわけですから、かなり根性もあるでしょうし、メンタルもテクニックも全てにおいてトップクラスの選手だと思います」 ──トーナメントの辛さを知ってるからこそ、どんな形でも優勝する人間の強さが分かる、と。 「分かります。そして“持っている”男だな、と。トーナメントで優勝する選手は、実力だけじゃなくて運も強くないといけない。格闘家にとってはそういう運も大事で、村越くんはそれを持っている。ベルトは獲るヤツが獲るし、獲れないヤツはいくら強くても獲れない。ベルトを獲ることができた人間しかK-1の歴史に名を刻めないわけで、村越くんはそれができた選手ということだと思います」 ──11月のスーパーファイトで村越選手は惜しくも敗れていますが、その結果に関係なく、強い王者に挑むという気持ちですか? 「もちろんそうです。僕もかなり気合いが入ってますよ。前回は初めてフェザー級に落として、ちょっと慎重になり過ぎた部分がありました。今回の場合は僕も自信に満ち溢れてるんで、思いっきり行きたいですね」 ──本当に紆余曲折があって、もう1度K-1のチャンピオンに返り咲くチャンスが巡ってきました。今はK-1のベルトに対してどんな想いがありますか? 「K-1のベルトは過去にも巻いてますし、獲った後の景色も僕は知っています。でも僕が目指しているのはその後のことで、僕がベルトを獲って功也が防衛すれば、兄弟で同時にK-1世界王者ということになる。こんなチャンスは中々ないと思いますし、そこに武尊もいますから。武尊は僕ら卜部兄弟の弟分なので、3人で一緒にK-1のベルトを巻くことができたら最高です。頭の中にその景色が浮かびますね」 ──確かに3人が同時にK-1のベルトを巻くチャンスはそう何度もないと思います。 「僕の年齢やキャリアを見ても、今回がラストチャンス。こんなチャンスは僕たちの人生で、もう二度とないと思います」 ――弟の功也選手とは兄弟対決でベルトを争ったこともありますし、兄弟対決を経て色々と2人の立場や状況も変わってきたと思います。今は純粋に功也選手のことをどんなお弟さんだと思われていますか? 「子供の頃から一緒に格闘技をやってきましたし、お互いのことはよく分かってます。それで僕は子供の頃から全く性格が変わってないぐらい、頑固者でやってきましたから。それを理解できるのはやっぱり功也しかいないし……他の人の言うことはあまり聞かなかったですけど、功也が言っていることはちょっとだけ聞こうかなと思ってるぐらい、お互いに信頼しあってるんで。今回のタイトルマッチにつなげられたのも、功也の『階級を下げて見たら?』という一言のおかげでもあるし、功也も含めてみんな僕がK-1王者に返り咲くことを待っていると思うんですよね。だからこそ3月10日は必ずチャンピオンになって、最高の一日にしたいです。  あとは僕もやっぱり結婚しましたし、奥さんが初めて見に来た試合は、僕がタイトルマッチでベルトを獲られた試合なんですよ。だから奥さんは僕がチャンピオンベルトを巻いてる姿を一度も見ていないんです。僕もたくさん悔しい思いをしてきましたけど、奥さんも一緒に悔しい思いをしてくれていたと思うし、絶対にベルトを獲って、奥さんにベルトを見せたいです」
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