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2月25日(月)東京・ウィラサクレックフェアテックスムエタイジム三ノ輪にて、3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」のK-1ライト級でリュウ・ウェイと対戦するゴンナパー・ウィラサクレック、さらに[K-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチ]で加藤久輝と対戦する王者シナ・カリミアンがそろって公開練習を行った。挑戦者・加藤の言葉も併せて紹介したい。
◆ゴンナパー「機会があれば篠原にもリベンジしたいし、もちろんK-1のタイトルにも挑戦したい。そのためにも今回の試合は必ず勝たないといけない」
2018年12月のライト級世界最強決定トーナメントでは優勝候補と目されていたゴンナパーだが、一回戦で篠原悠人にまさかの秒殺KO負けを喫した。実は前回の試合前にタイで闘病中の父親の体調が悪化し、ゴンナパーは試合直前に緊急帰国。「心の中でしこりがある状態で戦ったことが敗因だった」と明かす。
トーナメント後に父の体調も回復し「今はコンディションも非常に良い。試合当日には心身共に100%に持っていけると思う」とゴンナパー。公開練習では2分1Rの気合いの入ったミット打ちの後、K-1クルーザー級王者シナ・カリミアンとのマススパーも披露した。
公開練習後のインタビューでゴンナパーは対戦相手のリュウ・ウェイを「何でもできる長身の選手。試合のやり方を見ると少しムエタイに似ているところがある」と分析したうえで「自分が戦ううえでは何も問題はない」と断言。
リュウ・ウェイはかつて中国でゴンナパーの先輩ゲーオ・ウィラサクレックと対戦したことがあり、敗れはしたもののフィジカルを活かした戦いぶりでゲーオを苦しめた。しかしゴンナパーは「彼のフィジカルについても全く警戒してないし、怖くもない。自分自身の体調がしっかりしていれば問題ない。倒すだけだ」と絶対の自信を見せる。
ここ数試合は対戦相手に戦い方を研究されている感もあるゴンナパーだが「確かに相手のこと研究するのは当然のこと。前回の負けもそういったところもあったと思う。今は自分の弱点を補う練習、主にガードなどのディフェンスの練習をしている」と弱点克服にも余念がない。
失意の敗戦からの再起戦に向けて「できればKOで相手を倒したいし『ゴンナパーが戻ってきた!』と思ってもらえるような良い試合がしたい」と意気込むゴンナパー。続けて「機会があれば篠原にもリベンジしたいし、もちろんK-1のタイトルにも挑戦したい。そのためにも今回の試合は必ず勝たないといけない」と復活ロードに向けての決意を語った。
最後に「ファンの皆さん、ぜひ当日は応援よろしくお願いします。今年は全力で戦い続けて、必ずチャンピオンになります」とファンに向けてメッセージを送ったゴンナパー。リュウ・ウェイとの外国人対決に勝利し、トーナメントの悪夢を払拭することが出来るか?
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“イラン人初のK-1王者”シナ・カリミアン、母国の人たちに勝利を捧げる!「私は試合前に余計なことは言いたくないし、リングの上で結果を出すだけ」
2月25日(月)東京・ウィラサクレックフェアテックスムエタイジム三ノ輪にて、3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[K-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で挑戦者・加藤久輝と対戦する王者 シナ・カリミアンが公開練習を行った。
昨年9月に過酷なワンデートーナメントを制して、初代クルーザー級王座に就いたカリミアン。トーナメント後も「私はK-1で活躍して成功したいと思っている。そのためにも日本の人たちに自分のことやイランのことをもっと知ってもらいたい」という理由で日本に滞在し、ウィラサクレックジムで練習を続けてきた。公開練習でもカリミアンはウィラサクレック・ウォンパサー会長の持つミットにパンチから蹴り・蹴りからパンチのコンビネーションを繰り出し、ミット打ち後には同日に公開練習を行ったゴンナパー・ウィラサクレックとのマススパーリングも公開した。
日本での練習についてカリミアンは「トーナメントで見つかった修正点を克服するために今までやっていなかったような練習も続けている。日本(ウィラサクレックジム)にはたくさんチャンピオンがいて、彼らが学ぶことがたくさんある」。慣れない日本での暮らしで「イランが恋しくなることもあるし、色々と苦労もあった」とはいうものの「本当にいい環境で練習ができていると思う」と日々成長を感じている。
挑戦者の加藤はトーナメントにこそエントリーしなかったものの、K-1初参戦で“日本重量級の新エース”上原誠を撃破。トーナメント・リザーブファイト勝者のRUIにKO勝利するなど、文句なしの実績で挑戦権を勝ち取った。
加藤は記者会見で多くを語らなかったカリミアンに対して「もう少ししゃべてくれないと盛り上がらない」と苦言を呈していてが、カリミアンは「彼はよくおしゃべりしているようだけど、私に何かを言うことで自分を大きく見せようとしているんじゃないかな。とにかく私は試合前に余計なことは言いたくないし、リングの上で結果を出すだけだ」とキッパリ。
加藤の印象を聞いても「特にない」と切り捨て、「対戦相手のことはコーチやトレーナーが分析して、対策は立ててくれている。私はそれに従って試合をするだけだ」と興味を示さず「すべては試合当日に分かる」と不敵に語った。
カリミアンはイラン人初のK-1チャンピオンで「9月にチャンピオンになった後、私自身はもちろん、イランの人たちからもたくさんの祝福を受けた」と明かし「試合の10日後はイランにおける正月を迎える。イランの人たちのためにも勝ってベルトを防衛して、イランの新年をお祝いしたい」と自分だけでなくイランの人たちに勝利を捧げると誓った。
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挑戦者・加藤久輝、バチバチに打ち合って根性で勝つ!「MMAよりキックの方が間合いが近い」
3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[K-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で王者シナ・カリミアンと対戦する挑戦者・加藤久輝のインタビューが主催者より届いた。
加藤は、学生時代はハンドボールに打ち込み、日本の社会人チームに所属し、日本代表にも選出されたアスリート。ハンドボール引退後、恵まれた身体能力を活かして格闘家に転向。大道塾では全日本大会・重量級を5連覇。2013年に総合格闘家としてプロデビューし、2015年からは北米Bellatorでも活躍。2017年6月のK-1初参戦で上原誠に勝利すると、11月大会で初代クルーザー級王座決定トーナメント・リザーブファイト勝者のRUIを一撃でマットに沈め、王者シナ・カリミアンへの挑戦をアピールしていた。
──K-1で3戦目にして王座挑戦が決まりました。
「前回の試合後にマイクパフォーマンスでアピールしてよかったです。効果がありました。これから毎回やろうかなと思います(笑)」
──3戦目でタイトルマッチという点についてはいかがでしょう?
「別に早いとは思ってないですよ。クルーザー級は層が薄いので。それを考えたら当然のことだと思います」
──過去2戦を振り返って、K-1での戦いはどうでしたか?
「普段の練習からK-1ルールに合わせて、色々と変えたんですよ。最初は(総合格闘技と)グローブの大きさも違うし、構えも間合いも変わる。戸惑いもありましたが、武道家としては大きな舞台に出られて楽しいですね」
──K-1とMMA(総合格闘技)の一番の違いはどこですか?
「間合いですね。MMAよりキックの方が間合いが近いですから。あとは掴めないところ。打撃格闘技でもクリンチが認められているところもありますが、K-1では一切ダメなので、そこも調整が必要でした。最初は調整に時間がかかりましたけど、今はだいぶいい感じに体が動いていると思います」
──今はK-1ルールの練習オンリーですか?
「オンリーではないですね。僕は飽き性なので(笑)、MMAの練習も並行してやっていますよ。僕自身、もともと武器は持っていると思うので、あとは試合に向けて身体を作って反応をもっと良くしていくことを意識しています」
──では改めて対戦相手のシナ・カリミアン選手にはどんな印象を持っていますか?
「背が大きい。打たれ強い。そして根性がある。相手の攻撃をもらいながらでも一発返して、ずっと前に出ながらプレッシャーをかけていくタイプですよね。僕より身長もあってリーチも長いから、相討ちになるのはよくないかな、と。これからの課題でもあるんですけど、間合い・自分から攻めることを意識して練習したいですね」
──K-1のベルトがかかった試合ですが、そこは意識していますか?
「それは試合の後についてくるものだと思っています。だからまずは試合のための準備。しっかり体を作って、相手を分析して、いい試合をして勝つこと。試合が終わってチャンピオンになれていたらうれしいですけど、今はチャンピオンではないので『チャンピオンになったら』ということはまだ深くは考えていません。とりあえず、勝つことしか考えてないです」
──先ほどクルーザー級は層が薄いという話もありましたが、日本人の加藤選手への期待もあると思います。
「この階級で僕以外に世界と戦える選手はいないと思います。しかも今回はさいたまスーパーアリーナのメインアリーナじゃないですか。そこが一番うれしいですね。ずっと見てきた会場だし、日本の格闘技の聖地やメッカと言われる場所で戦えることはうれしいです」
ーーやはり大勢のファンの前で戦うことは楽しみですか?
「そうですね! まあ海外で大会場の試合経験がないわけではないですけど、国内ではK-1というイベント、そしてさいたまスーパーアリーナ・メインアリーナという会場……これ以上の舞台はないですね」
──ではなおさらそこで勝ってベルトを巻ければ最高ですね。
「ホントに最高のシナリオですよね。勝ってベルトを片手に友達とビールを飲みながらワイワイ騒ぐイメージはもうできてます(笑)」
──ではどんな試合をして勝ちたいですか?
「去年のトーナメントを見ると、チャンピオンはフラフラでも立ち向かってくる選手だし、僕もハードパンチャーだから、バチバチ打ち合って根性で勝つしかないですね。僕の命は削られるけど(苦笑)、会場は盛り上がると思います」
──それでは最後にファンへメッセージを。
「タイトルマッチに向けて、かなり気合いが入っています。いつも通り、ずっと攻撃を続けて、いい試合をして相手を倒したいと思います」