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3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[日本vs世界・7対7/K-1女子-51kg契約]で、KANAとヨセフィン・ノットソンが対戦する。
両者は2018年11月のK-1で対戦し、KANAがダウンを奪っての判定3-0で勝利しているが、ノットソン陣営は背中を向けてスタンディングダウンを取られたことについて、コスチュームのズレを直すためだったと主張している。
ダイレクトリマッチに向け、KANAはインタビューで「これは自分にとっての試練。次は圧倒的な差を見せて完勝する」と完全決着の意気込みを見せると、さらに「K-1で女子トーナメントを実現させるためには男子の試合に混じっても見劣りのしない試合をしなきゃいけない。見ている人を魅了するような試合をしっかり魅せたい」と勝利のみならず、“その先”を見据えていることを語る。
対するノットソンは前戦について「ムエタイの癖が出てしまって、KANAのプレッシャーに対して思わずクリンチをして至近距離に彼女を入れてしまうケースが何度かあった」と課題を見つめながらも、「前回の対戦で彼女のスタイルも分かったから、対応策さえちゃんと練れば特に何も怖いことはない。彼女が何をして来るかはもう分かっているから、彼女の思い通りにはさせない」とKANA攻略に自信。
そして、「女子だって男子と同じように夢を追い、そして男子と同じくらいハードな練習を積んでリングに上がっている。ファンももっと女子が大舞台で活躍する姿を見たいと思っているはず」と、KANAと同様にK’FESTA唯一の女子マッチに臨む思いものぞかせた。
再戦を制するのは、KANAかノットソンか。前回を上回るハイレベルな攻防と熱戦が期待できそうだ。
◆KANA「強い相手だからこそ、しっかりKO出来れば魅せられる試合になる」
――2年連続で「K'FESTA」への出場が決まりました。オファーを受けた時の心境を聞かせてもらえますか?
「去年は初めて女子の試合が組まれて出させてもらって、連続で出たいなという願望はありました。次の試合を3月に焦点を合わせていたので、オファーが来た時は即答しました」
――去年の「K'FESTA.1」で初めてK-1のリングに立って、どんなことを感じましたか?
「やっぱりKrushよりもK-1の方が海外での知名度が上がって、SNSでの反響も大きかったです。海外の選手から『私もK-1に出たい』というメッセージがきたり、2回戦っているメロニー・ヘウヘス選手からは、SNSを通して『また戦え』と常に言われています(苦笑)」
――世界の強豪と戦っていくという意味では、KANA選手がK-1に出たことの影響は大きいようですね。
「やっぱり自分は世界トーナメントをやりたいので、それを実現させるために海外から自分と戦いたいという選手が増えてくれれば、トーナメントも可能性も高くなると思います。そういう意味でもK-1に出場できて良かったですね」
――そして今大会の対戦相手が11月に戦ったヨセフィン・ノットソンに決まりました。前回の試合はKANA選手がダウンを奪っての判定勝ちでしたが、ヨセフィン陣営は「あれはコスチュームのアクシデントだった」と再戦をアピールしていました。ダウン裁定は正しい判断だと思いますが、試合そのものは接戦でしたし、あのダウンがなければ……という試合展開出もあったと思います。いざ再戦のオファーを受けた時はどう思いましたか?
「最初にオファーをいただいた時の正直な気持ちは『どうしようかな?』って感じでした。でも勝者として圧倒的に勝てなかったという意味では、再戦しなきゃいけないな、と。これは自分にとっての試練だと思います。次は圧倒的な差を見せて完勝するつもりです」
――実際に拳を交えてヨセフィン選手の実力はどう感じましたか?
「彼女は自分が戦ってきた中では一番強くて上手い、キャリアの中で最強の選手でした。それだけ強い選手だけど、そのレベルの選手をしっかり倒さないと自分がステップアップが出来ない。だから次に向けてかなり気合いが入っているし、ヨセフィンに完勝したいんで、今度はしっかりKOしたいですね」
──KANA選手にはK-1で女子のトーナメントを実現させるという目標があると思いますが、これからどんな試合を見せていきたいですか?
「女子トーナメントを実現させるためには男子の試合に混じっても見劣りのしない試合をしなきゃいけないと思います。見ている人を魅了するような試合、判定でもKOでも、しっかり魅せる試合をしたいですね。自分は『自分が結果を出してファンに支持されない限り、女子K-1の道は拓けない』と常々口にしてきましたが、その気持ちは変わらないし、ファンの人も巻き込んで行かないと、絶対に新しい道は拓けないと思います。今年はしっかりとファンの人にも届けられるような活動もしていきたいし、試合でも魅せたいと思います」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをいただけますか?─そしてやはりトーナメントを実現させ、チャンピオンになるというのが目標ですか?
「そうですね。トーナメントをやるだけではなくて、そこでしっかり自分がベルトを巻くというストーリーがベストですね」
──今回もKANA選手の試合を楽しみにしているファンの皆さんが沢山いると思います。そういった方達に最後にメッセージをいただけますか?
「K-1には二度参戦していますが、まだK-1のリングで自分の思い描いている試合は一度もできていません。でも今回の試合は自分の力をアピールできる絶好のチャンスだと思います。強い相手だからこそ、しっかりKO出来れば魅せられる試合になると思うんで、必ず倒しに行きます」
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◆ヨセフィン・ノットソン「次は判定に結果をゆだねるようなことはしない」
――2度目のK-1参戦が決まって、どんな心境ですか?
「ずっとKANAとの再戦を希望していたから、今回のオファーを貰った時はとても嬉しかった」
――前回のKANA戦(ヨセフィンが判定負け)を振り返っていただけますか?
「自分自身、3Rのうち2Rは自分がとっていたと思う。結果は残念だったけど試合内容はとても良かったと感じている」
――3Rにダウンを奪われた場面はコスチュームのアクシデントによるものだという主張もありましたが、ご自身の動きについてはいかがでしたか?
「ゲームプランそのものはすごく良かったと思う。KANAにプレッシャーを与え続け、試合の流れも作ることができた。攻撃のヒット数も私の方がKANAよりも多かったと思う。反省点としては、KANAのプレッシャーに対して思わずクリンチをして至近距離に彼女を入れてしまうケースが何度かあったこと。ムエタイの癖が出てしまったところは直さないといけないと思った」
――改めて対戦相手のKANA選手にはどんな印象を持っていますか?
「前回KANAと対戦して、彼女は相手の良い所を出させないテクニックが上手いと感じた。パンチの出し方、ラッシュの掛け方、今迄の彼女の対戦相手もそこに苦戦したと思う。ただし前回の対戦で彼女のスタイルも分かったから、対応策さえちゃんと練れば特に何も怖いことはないと思う」
――今回は再戦になりますが、どんな試合展開になると予想していますか?
「全ラウンド、私が主導権を握るつもりで行く。KANAも私も攻撃型の選手だから決して楽な試合にはならない。でも彼女が何をして来るかはもう分かっているから、彼女の思い通りにはさせない」
――今回の試合に向けてどんな準備を続けていますか?
「この試合のために厳しいトレーニングキャンプをするつもりなので、この間の私とはまた違う一面を見せられると思う。大きな試合、特に再戦だから、勝利を掴むためにチーム一丸となって試合に向けて準備をしていくわ」
――どんな試合をファンに見せたいですか?
「次は判定に結果をゆだねるようなことはしない。K-1ルールでの戦い方も分かったから、前回とはまた一味違う私を見せてKOで勝つ」
――最後はどんなフィニッシュで勝ちたいと思っていますか?
「私たちはいつもそれぞれの試合に向けてベストなゲームプランを立てている。次のKANA戦も同様で、必ず勝つためにベストなプランを用意していく」
――「K'FESTA.2」はK-1の年間最大のビッグマッチですが、その大会に出ることをどう思いますか?
「再戦が決まっただけでもうれしかったのに、それがビッグイベントの『K'FESTA.2』と知ってとても嬉しかったわ」
――女子選手としてこういったビッグイベントに出ることをどう思いますか?
「今回の様な大きなイベントで、しかも唯一の女子の試合として戦う機会を貰えるのはとても光栄なことだと思う。と同時にこれからもっとこのようなチャンスが女子に巡ってくることを願っている。女子だって男子と同じように夢を追い、そして男子と同じくらいハードな練習を積んでリングに上がっている。ファンももっと女子が大舞台で活躍する姿を見たいと思っているはず」
――今後のK-1での目標を聞かせてください。
「K-1のリングで戦い続け、この階級で一番になることが私の夢。 他にも夢や目標は沢山あるけど、先ずはKANAに勝つこと。焦らずに一つひとつ目の前の目標をクリアしていくことが大事で、今はKANAに勝つことしか考えていない」
――それでは日本のファンに向けてメッセージをお願いします。
「前回のKANA戦の時、日本のファンの女子の試合に対する熱い声援とサポートがとても印象に残っているし、沢山の応援に凄く感謝している。その日本のファンに『K'FESTA.2』という大きな舞台で会えることは本当に楽しいにしている。好きな格闘技を続けていて良かったと、もっと頑張ろうというエネルギーがもらえる。ファンのみなさん、温かい応援、本当にありがとう、日本での試合は本当に特別で、ファンの皆もとても親切で大好きです。また皆の前で試合が出来ることが今から本当に楽しみです、ぜひ会場でお会いしましょう!」