1986年10月に創刊され、30年以上の歴史を誇る格闘技雑誌『ゴング格闘技』が、秘蔵写真と共に過去4月にあった歴史的な試合や様々な出来事を振り返る。61回目は2008年4月25日に東京・後楽園ホールで開催された女子総合格闘技団体『SMACKGIRL』から、中井りん(修斗道場四国)vs竹下嘉奈子(和術慧舟會東京本部)。
第1試合で、女子では重量級にあたるミドル級のホープ対決が実現。一昨年のスマックガール新人女王トーナメント覇者の竹下嘉奈子と、海外での試合経験もあるプロ4戦目の中井りんが激突。両者は2006年9月の『全日本アマチュア修斗選手権大会』の女子バンタム級決勝戦で対戦しており、竹下がリアネイキドチョークで中井に一本勝ちしている。
1R、パンチの攻防から始まり、ジャブの突き合い、中井は右ストレートを顔面とボディへ打つ。パワフルなパンチで攻める中井に竹下がタックルに行くと中井は切り、バックを奪う。
スタンドに戻ると中井は右ロー、右フックでアグレッシブに攻めていく。竹下も右ストレートを思い切り放ち中井をのけ反らせるが、それでも中井は前へ出ていく。激しい打撃戦で中井はコーナーへ竹下を追い詰める。竹下はタックルも中井はガブり、ボディへヒザ蹴りを入れてまたもバックへ。そしてチョークの体勢になるもラウンド終了。
2Rは逆に竹下がパンチで前へ出ると、中井は巻き込むような投げ。しかし、そのままバックを奪われて竹下がリアネイキドチョーク。あわやアマ修斗の再現かと思われたがこれは決まらず、竹下は上になって今度は腕十字。これもあわやの場面だったが、中井は竹下の顔を踏みつけて逃れ、スタンドの打撃戦へ。
激しく打ち合う両者。竹下のタックルをガブった中井は上になって腕十字の体勢へ。これは極めることが出来ず、勝敗は判定に持ち越された。ジャッジの判定は2-1と割れ、中井が勝利。苦しい試合を制し、アマチュア時代のリベンジに成功した中井は勝利の伸身バク宙を披露した。