3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[日本vs世界・7対7/-59kg契約]で、現ラジャダムナンスタジアム・フェザー級王者ヨーキッサダー・ユッタチョンブリーが、K-1スーパー・フェザー級王者の武尊と対戦する。
2018年11月7日にチャーンクリットを判定で破り、ラジャ王者となったヨーキッサダーは、8歳からムエタイをはじめ、プロフィール上の戦績は108勝(21KO)38敗4分だが、本人によれば「400戦以上やっている」という。
首相撲ヒジ・ヒザを得意とするが、最大の武器は「身体の強さ。身体の強さを活かして、前に出て攻め続けるムエカウ」と自負する通り、相手を下がらせてペースをつかむ。「400戦以上戦って、一度もKO負けしたことはない」と豪語する通り、頑丈なアゴを持つヨーキッサダーは顔面にパンチを受けても効かされた場面を見ることは少ない。
武尊と同じオーソドックス構えで、6月には右構えのサックシットを圧倒。K-1ルールでも、その強い右ミドル、首相撲無しの右のテンカオ(ヒザ蹴り)は脅威となることは間違いなく、徹底的に武尊の距離を潰す泥試合の展開で削ってくることも考えられる。また相手のミドルやローのチェックは身体に染み付いている。
相手の蹴りにも上体でかわすなど目がよく反応も優れるが、「僕のファイトスタイルはどうやって倒すパンチを当てられるか?」と武尊が語っている通り、ヨーキッサダーの圧力をさばき、出入りのステップから様々な角度で見えないパンチ、まっすぐの蹴りも散らして武尊がいかにパンチを当てるか、あるいは「パンチと蹴りだけでも武尊を倒せる」というヨーキッサダーがそれにどう対応するのか、注目だ。
──ヨーキッサダー選手は今回がK-1初参戦ですが、K-1や武尊選手について、どれぐらい認識がありましたか?
「試合が決まるまで詳しいことは知らなかった。今回はタイの代表として日本に来ることになり、K-1のチャンピオンに勝ってタイに帰りたいと思っている」
──試合が決まって、武尊選手の映像は見ましたか?
「もちろん武尊の試合ビデオは見たけど、特に何も感じるところはなかった。怖さも全く感じないし、今回の試合にも自信を持っている。勝利をタイに持って帰りたいと思うし、武尊に勝ってムエタイの強さを証明したい」
──印象に残った攻撃もなかったですか?
「まあ、パンチは警戒したほうがいいかもしれない。ただ武尊は自分のように強い選手と戦ったことがないはずだ。自分はプロで約150戦、すべての試合を合わせれば400戦以上やってきたが、これまで一度もKO負けをしたことがない。武尊は多くの選手をKOしているようだが、それが自分にも通用するかどうか試してみればいい」
──K-1とムエタイはルールが異なりますが、そこについてはどう思いますか?
「ヒジ打ちや首相撲などムエタイの技の全てをお見せしたいが、K-1のルールの中では禁止されている技もある。K-1ルールに従って、それに合わせられるよう練習するだけだ。多少はやりにくさもあるとは思うが、厳しい練習をして対応すれば問題ないだろう」
──例えばパンチを中心に戦おうと思いますか?
「自然にそうなると思う。ムエタイの全ての武器を使えれば武尊には簡単に勝てると思うが、パンチと蹴りだけでも十分勝てると思っている。是非リングの上の試合を楽しみにしていてほしい。自分はパンチと蹴りだけでも武尊を倒せると思っているので、ムエタイの強さを是非お見せしたい」
──ヨーキッサダー選手は何歳からムエタイを始めたのですか?
「8歳の時で、そこから現在までムエタイ一筋の人生で、現在はムエタイの二大殿堂と言われるラジャダムナンスタジアムのベルトを巻いている」
──K-1ルールの中で、自分の一番の武器は何だと思いますか?
「自分の武器は身体の強さだ。ファイトスタイルも身体の強さを活かして、前に出て攻め続けるムエカウ(ヒザ蹴りが得意な選手)だ。それとさっきも言ったけど、400戦以上やって、一度もKO負けをしたことがないぐらいタフさには自信がある」
──「K'FESTA」という、K-1でも年間最大のビッグマッチで武尊選手と戦うことについてはどう思っていますか?
「とてもうれしいし光栄だ。オファーをもらった時は、そんなに大きなイベントだと思っていなかったので驚いているよ。そのような大会で、タイの国技であるムエタイのテクニックを見せられることは素晴らしいことだ」
──「K'FESTA.2」では1万5000人以上の観客が集まることになります。
「(驚きの表情)タイでもそんなに大きな会場は滅多にないし、自分自身もそんなに多くの人の前で戦うのは初めてだよ」
──それだけ多くの人たちの前で、どんな試合を見せたいですか?
「まずムエタイのチャンピオンとして、タイの国技であるムエタイを日本で披露できることをうれしく思っている。ムエタイの技術を駆使し、全力を尽くして戦うだけだ。精一杯戦った末に、どんな結果になるかは分からないが、とにかく全力で戦うことを約束するよ」
──K-1のリングはKOが求められる場所です。そこについてはいかがでしょう?
「もちろんKOは狙っていく。特に今回はパンチでKOできたらいいね」
──武尊選手は「ムエタイのチャンピオンに勝ってK-1最強を証明する」という発言していましたが、それを聞いてどう思いますか?
「逆にK-1チャンピオンの武尊を倒して、自分がムエタイの強さを証明するよ。今回の試合で、自分がK-1で初めて武尊を倒した男になる。これからはタイだけでなく日本でも名前が知られる存在になって、偉大な先輩であるゲーオ・ウィラサクレックのような存在にもなりたいね」