3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[日本vs世界・7対7/-68kg契約]で和島大海と対戦する木村“フィリップ”ミノル。
ウェルター級に主戦場を移してから城戸康裕、平山迅、山際和希らを次々と撃破。2018年8月のKrushでは塚越仁志にKO勝利し、第6代Krushウェルター級王座に就いた。11月のK-1ではジョーダン・ピケオーの強打に沈んだものの、ピケオーと真っ向勝負で打ち合い、会場を沸かせた。2019年3月の「K'FESTA.2」では-68kg契約で一階級上の和島大海と対戦する。戦慄のブラジリアンフックはK-1のリングでどんなサプライズを起こすか?
──まずは11月のジョーダン・ピケオー戦を振り返っていただきたいと思います。木村選手のKO負けという結果ではありましたが、あの試合でどんなことを感じましたか?
「ピケオー戦は自分の弱さを痛感した試合でしたね。まぁでも今までやってきた選手の中では一番強さを感じたし、圧力、体のパワー……シンプルに強かったです」
──木村選手もウェルター級に上げて連勝が続いている中での試合でした。
「正直、それまでやってきたウェルター級の日本人は、カスれば倒せるぐらいの自信があったんで。逆にピケオー選手はこっちが結構なパンチを当てても、それに耐えて反撃に出てきて、他の選手との違いを感じました。でも僕はあのレベルの選手を圧倒するようになりたいし、控え室に戻った時、久しぶりに『リベンジしたい』って思いました。これだけ早く次の試合がしたいと思う負けは、今まででもなかなかないですね」
──そして「K'FESTA.2」ではスーパー・ウェルター級で活躍する和島大海選手と-68kg契約で対戦することになりまいた。最初にオファーを受けた時はどんな心境でしたか?
「最初は『なるほど…オッス』みたいな感じです(苦笑)。試合が決まればどの相手ともやらないといけないし、どの相手が来ても自分のテーマを貫けるかどうか? がファイターとしての器にも関わってくる。良い選手は誰とやっても良い試合になるし、和島選手はあんまり好みなタイプではないですけど、どう自分のショーが出来るか? 今はそこだけを考えています」
──ではVS和島大海というよりも木村“フィリップ”ミノルとしてどんな試合を見せるか、ですね。
「はい。それをどんな相手にも貫けないと駄目だと思うし、そういう意味で和島選手は軽く倒します。まだ彼が僕と戦うのは早いと思うんで」
──和島選手は11戦9勝(9KO)という戦績を残していますが、それまで戦ってきた対戦相手や経験値といった部分ではまだまだだと。
「そうですね。まだ本当の経験値はないと思います。さいたまスーパーアリーナの大きい会場でリングに立って、さあやるぞって空気になった時に、それに耐えられるかどうかっていう。きっと彼はリングに立って、俺と向かい合ったら、自分とは違う何かを感じるでしょうね。そういう勝負でもまだ自分には及ばないんじゃないかと思います」
──記者会見では「2019年は飛躍の一年になる」というコメントもありました。今年はそういった手応えを感じているのですか?
「多分すごい年になると思いますよ。今回の試合も僕が一撃でガツンと倒して、もっと明るい未来が分かりやすく見えてくると思います。今年は本当に自信があって、今まで叶えられなかった目標や達成できなかったことを全部やり尽くしたいっすね」
──「K'FESTA.2」ではタイトルマッチを含めてウェルター級の試合が並んでいますが、木村選手としては並びで見てもらっても構わないですか?
「その方が絶対に良いと思います。僕の試合を見てもらえれば他との違いが分かるし、勢いや迫力の違いも分かりますよ」
──階級を抜きにしても、こういったオールスター戦のような大会だからこそ、木村選手の存在感がみんなに伝わる、と。
「そうなるといいっすね。まあ3月は簡単ですよ。僕の試合を見れば『今年はこの男だな!』って気付くと思うし。なんでも“一年の顔”っているじゃないですか。一年弱で人生の全てをやり尽くしちゃうような人。今年は自分がそうなれる気がしますね。だからこそ勝負の一年です」
──会見では「“自分”の試合をする」という発言もありましたが、どんな試合を見せたいですか?
「全く別人とまでは行かないですけど、もっとオールラウンダーな試合ですね。最近は年齢も重ねて、ちょっと勢いを弱モードにしてたんですけど、今回はスイッチを入れようかなと。今年はスイッチが入った全盛期バリバリの、去年と比べたら何個もレベルが上の試合をしたいっす。最近の僕からは想像も出来ないような試合が出来ればなと思います」
──今の木村選手のコメントを聞いて、沢山のファンのが木村選手の試合を楽しみにしていると思います。最後にメッセージをいただけますか?
「僕も今年の良いスタートを切るために、めちゃくちゃ仕上げて、爆発する試合を仕掛けたいなと思います。楽しみにしていてください」
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◆和島大海、木村“フィリップ”ミノルと階級を超えて激突「木村選手の一発は警戒しているし、強敵だと思います。でも負けるつもりはないし、今回もKOで勝ちたいです」
──「K'FESTA.2」に出場が決まった時の心境はいかがでしたか?
「純粋に嬉しかったです。大きい会場で注目度も凄い高いと思うんで、良い試合をしたら一気に有名になれるなと思って、喜んで試合を受けました」
──昨年の「K'FESTA.1」はどこでご覧になっていたのですか?
「映像で大会を見たのですが、その時は『盛り上がってるなぁ』と思って、まだ自分にはちょっと遠い舞台だなと思っていました。でもそれから試合を重ねて、ジョーダン・ピケオー選手とも試合をして、自分に自信が付いてきたので、今年こそは出たいなと思ってました」
──昨年9月のピケオー戦は判定負けという残念な結果でしたが、ピケオーに「あんなに和島が強いと思わなかった」と言わしめるなど手応えや収穫もあった試合だと思います。
「外国人選手相手でも打ち合えるというか、パワー負けはしなかったので、その部分はすごく自信になりました」
──ピケオーと戦う前は、もっと圧力で押されたり、攻撃力が段違いというイメージだったのですか?
「そうですね。もっと凄いというか、想像が出来なかったです。でもいざ戦ってみたら『同じ人間やな』と思えるぐらいにはなったと思いま。ただやっぱり攻撃は重たかったので、ディフェンス面をしっかり意識して練習しています」
──今大会の対戦相手は木村“フィリップ”ミノル選手になりました。契約体重も-68kgで普段より軽い体重ですが、その話を聞いた時に最初はどう思いましたか?
「正直『K'FESTA.2』に出られるというのと、相手が木村選手ということで、すごく光栄で嬉しかったです。体重に関しては、いつもそんなに減量はきつくないんで、むしろ68kgは適正体重ぐらいかなと思ってます」
──もともと木村選手とは階級が別でしたが、木村選手のことをどう見ていましたか?
「やっぱり階級が違うので、そんなに意識はしてなかったんです。ただ僕がやった後にピケオー選手と試合をしていたんで、もしかしたらやるかもなと思って見てました」
──対戦相手としての木村選手はいかがですか?
「めちゃくちゃパンチも速くて、しかも重そうな一発を持っている。階級は僕の方が上やったとしても、一発で効かされると思うので、すごく警戒してるというか、強敵だと思ってます。記者会見で向かい合って写真を撮る時も目を合わせられないぐらい怖かったですけど(苦笑)、僕も負けるつもりはないので、試合はしっかり勝ちます」
──和島選手はK-1 JAPAN GROUPでの試合で、勝った試合は全てKOなんですよね。
「そうですね。それを継続して、今回もKOで勝とうと思います」
──今後の目標としては、やはりスーパー・ウェルター級でタイトルを狙っていくということは変わらないですか?
「そうですね。でも今回勝てばスーパー・ウェルター級でもウェルター級でもどちらでもいけるかな、と。前回Krushのベルトを獲り損ねたので、今年はとにかくベルトを獲りたいです」
──誰も木村選手と和島選手が戦うことは想像していなかったと思いますし、この試合が決まって反響も大きいと思います。ファンにはどんな試合を見せたいですか?
「しっかりKOで勝って、またベルトを獲れるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」