キックボクシング
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【KICK】新田明臣が見たキックに開眼したフェフ姉さん。「月曜から夜ふかし」その後は…

2020/04/19 19:04
 2020年4月13日に日本テレビ系で放映された『月曜から夜ふかし』で、MCのマツコ・デラックスと「関ジャニ∞」の村上信五が見出した「フェフ姉さん」がキックボクシングに挑戦。放送後、特訓を積んだジムに入会し、あらためてキックボクシングを習っていることが分かった。  滑舌の悪さから「フェス」をどうしても「フェフ」と発音してしまうことから、「フェフ姉さん」と呼ばれるようになった彼女。舌の筋肉の弱さからか行・さ行・た行の発音が苦手だったが、トレーニングにより少しずつ改善。今回の放送でも、女相撲全日本チャンピオンの幸芽ちゃん(12歳)にリヴェンジするために、足腰を鍛え、体質改善することを決意、キックボクシングジムのバンゲリングベイで出稽古に励んだ。  キックボクシングは1時間あたり約500kcal(※ジョギングが約350)と、カロリー消費量が多いことを知ったフェフ姉さんは、脂肪を燃焼する有酸素運動と筋力をつける無酸素運動をキックボクシングを通して実行。基本メニューである、縄跳び・シャドー・ミット打ちなどを行った。  まずは縄跳びから。同ジムの新田明臣代表(『K-1 WORLD MAX 2005 ~日本代表決定トーナメント』準優勝、元WKAムエタイ世界スーパーウェルター級王者)から「年齢が上がって運動してない人ほど縄跳びが一番辛い。縄跳びの消費カロリーはジョギングよりも高いし、無意識に重心が真っすぐになるので体幹も鍛えられ姿勢もよくなる。縄跳びが楽に跳べたらほかの運動も楽にできる」と聞かされトライするが、「めっちゃキツイ、ふくらはぎが……水も飲めない」と疲労困憊。  続けて行ったミット打ちではどうしても“手打ち”に。「下半身と上半身が連動しないで手だけが先に動いてしまっている。腰を入れて打つように」と指摘を受け、さらに蹴りのミット打ちでは、「キックのときは逆に上半身を使う。手を下に振り、上半身と下半身を繋いであげる」とコツを伝授された。  トレーニングの締めは、2分間の“地獄のミット打ち”。相手の攻撃にしゃがんで避けるダッキングの動作も加え、最後は10連打。あまりの激しさから思わず寝転んでしまうフェフ姉さんだが、新田代表からの「最後、綺麗に立って構えて終わりましょう」の声に、何とか立ち上がってファイティングポーズ。ようやくひと通りの練習が終了したかと思いきや、代表からの「もう1R行きます」の合図に、「アイツ鬼だな……」とフェフ姉さんはつぶやくのだった。  しかし、練習も9日目になると華麗に縄跳びを跳び、明らかにスリムに。「メッチャ気持ちいいですね。限界は来るんですけど、限界を突破するのも自分で分かる」というフェフ姉さんは、最終的に3週間のキック挑戦で、ウエストがマイナス12cm、63.4kgあった体重も59.7kgまで減量に成功した。新田代表も「しっかり運動が出来た。筋肉量が3週間で300g増はほんとうにすごい。筋力も体力もつき。身体がブレない」と評価した。  本人も「メチャメチャいやらしい体してる。一石二鳥ですね」と満足気な仕上がりとなった、その後の女相撲再挑戦は、番組放送の通り。  幸芽ちゃんの頭からのぶちかましを、キック練習で強化した足腰でがっちり受け止めたフェフ姉さんだが、すぐに右で脇を差した幸芽ちゃんは頭をアゴ下につけて押し込み、右足で大内刈へ。崩されながらもここは残したフェフ姉さんはバックに回りかけるが、ここが相撲の難しいところ。差した右手でまわしを掴んでいた幸芽ちゃんは下手投げへ。これで前のめりとなったフェフ姉さんが投げられて土俵の外へ。「ナイスファイト」の声がかかるなか、リヴェンジの夢は、わずか5秒で打ち砕かれた。 「世の中そんなに甘くねぇな……」と悔し涙のフェフ姉さん。敗戦で苦い煙草をくゆらせた後で、新田代表に電話で「負けました、負けてしまいました」と試合を報告すると、「お疲れ様でした」の声に「もっと頑張ります。ありがとうございました」と涙で返答。新田代表からの「残念だけど、大丈夫、大丈夫」のサバサバとした口調に、電話を切った後に「なんか、あっさりしてましたね(笑)」とカメラに向けて笑顔を見せた。  放送後、新田明臣バンゲリングベイ代表に話を聞いた。 【写真】2005年2月23日、『K-1 WORLD MAX 2005 ~日本代表決定トーナメント』でASH-RA、村浜武洋を下し、小比類巻貴之との決勝戦に向かう新田。準優勝となっている。 ──あらためてフェフ姉さんのキックへの取り組みをどのように感じましたか。 「最初はどうかな、と思っていたんです。というのも自分はテレビを見ていなかったので、どういうキャラクターでどういう性格かも知らず、まあ、頑張ってという感じでした。でも実際に向き合ってみると、テレビに映ったままのいい子で、集中力もあるから、だんだん選手のミットを持っている感覚になって、こっちもどんどんテンションが上がってきました」 ──新田代表は「これで人生を変えよう、ふしだらな生活から脱却しよう」と言っていましたね。 「その言葉に随分感化されて、変わるっていう風にスイッチが入ったんですよ。目の色が変わった。選手モードになって完璧に入り切っていましたね。だから教えやすかったですね。食事も頑張っていましたし。  僕はよく『人生は自分次第』と言うんです。本人次第で何とかなるというのは、自分が担当している全会員さんに言っています。キックボクシングがダイエットに効果があると言って来られる方が多いんですけど、自分の内面が変わらないとほんとうに変わることは出来ない。自分の身体作り、健康になりたいというスイッチが入れば自然と変わってくるから頑張って、と言っています」 ──なるほど。相撲の試合の映像はオンエアで見たのですか。 「そうです。まあ結果は仕方ないなと、相撲の特訓はそんなにしていませんでしたからね。でも、練習の成果が足腰に出ていて、しっかり動ける形になっていました。立ち技のグラップリングも、ウチの木下尚祐と少し組んでもいましたし。ただ、相手は相撲だけやってきているので、キャリアの差が出たのだと思います」 ──そうですね。しっかり相手の大内刈も残した。最後はまわしの使い方の差が出たと思います。フェフ姉さんが特訓後、「1カ月いろんなことを教えてもらいましたが、何よりも一番得たことは、『一番の近道は努力すること』っていうことを学びました」と語っていたことにその取り組みが見えました。ところで、いよいよ決戦に向かう前にジムで、「勝ってまた帰ってきます。待っていてください。1カ月間ほんとうにありがとうございました」と語っていましたが、その後、ジムには……。 「あの後、ほんとうに戻ってきて。ジムに挨拶しに来て、しっかりキックボクシングを続けたい、ということで会員になってくれたんです。今後も頑張ろうね、と小さな打ち上げもやりました。  フェフ姉さんは、テレビのまんまのすごく純粋な子で、人からどう見られているかは気にならない。自分でしっかり真っすぐ考えるという特性があって、そこをこれまではテレビで無意識に発揮していたと思うんですけど、それをこれからは格闘技の練習を通して意識化して今後の人生に活かしてもらいたいと思っています。ファッション関連ではデザインにも興味があると聞いていますし、それを明確にして才能を発揮してもらいたいですね。『人生、変えよう』というのはそういう意味で自分も言いました」 ──いまは新型コロナウイルスで、ジムも休業中ですが、バンゲリングベイでは、「オンライン・パーソナルクラスレッスン」も行っていますね。 「はい。フェフ姉さんにもしばらくはオンラインで頑張ってもらいたいです。フェフ姉さんに限らず、運動することで気持ちも前向きになるし、ちょっとしたストレッチでも、体操でも呼吸して身体を伸ばすだけでもいい。こういった状況で、家のなかにいなくてはいけないと、どうしても自分のなかで“運動”のハードルを高くしてしまいがちですが、自分が出来る事、気持ちよく身体を動かして感じることが運動なので、そういったことから始めてもらえれば、と思います。それだけでも気持ちは全然、変わる。身体と心は繋がっていますので、そうして身体を動かすだけでも全然、前向きに変わると思います」
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