2020年3月22日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K'FESTA.3~』の一夜明け会見が、23日(月)都内にて行われた。
同大会で行われた「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」を3試合連続KOで制した木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス)が出席。前夜の試合を振り返った。
「昨日はむちゃくちゃ調子よくて1日中ゾーンの中にいた感じです。どうやったら倒せるとか、ファーストコンタクトでも読み取れるように全試合なっていたので。昨日は特に自分を信じられました」と、最高の状態だったという。
「運的な要素も全部僕の方に来ていたと思うし、環境的にも状況的にも(優勝を)獲りやすいようになっていた。相手のダメージが溜まっているのも見ていたし、僕はサクッと勝つことが多かったのでそれがトーナメントではデカい」と、運も全て味方につけたと話す。
トーナメント全体を振り返ると「海斗選手との試合が一番緊張感や怖いのがあったので。その後は全部ラクでした」と1回戦が最もやりにくかったようだ。
今後については「このベルトを持っていた王者たちは強いし、偉大な選手なので、それに並ぶ。価値を落とさないためにも任務は果たしていかないといけない」と、王者としてベルトの価値を高めていきたいとする。
テレビ中継の解説を務めていた魔裟斗からは、初代王者マラット・グレゴリアンや第2代王者チンギス・アラゾフとやって欲しいとの言葉が出たが、「全然やりますよ、僕は。アラゾフは苦手なタイプだけどグレゴリアンは今すぐにでもやりますよ。そういう風にしてかき乱したい。70kgも凄い状態にしたいです。世界各地の王者がこのベルトを争う状態にしたいですね」と、強敵との戦いは望むところ。
前日計量後の記者会見を体調不良で欠席したことを聞かれると「もちろん作戦です(笑)。体調が悪かったのもあるけれど大体は作戦です。みんな“あれ?”ってざわつくでしょう? 僕のことが刷り込まれるので僕の日になりやすい。だからいない方がいいかなって。そこで喋るよりは回復に努めた方がいい。トーナメントなのでずるさも賢さも必要かなって」と笑った。
全試合終了後のリング上で、この日、ウェルター級王座の防衛に成功した同門の久保優太と言葉をかわしていたことについては、「感慨深いですね。ずっと一緒に、兄貴として面倒を見てもらっていて、試合をすることもあって特別な関係ですね。他の誰かと築こうと思っても築けない関係が出来ている。2人でベルトを巻いて会えた瞬間は嬉しかったですね。(久保からは)1回戦から決勝まで全部気持ちのアドバイスとかをくれていたので、優勝した後はシンプルに『おめでとう、よかったね』と言ってくれました」と説明した。
多くのお祝いの言葉の中で、最も印象に残った言葉は何かと聞かれると「どれが一番かは選べないですね。でも、終わった後に魔裟斗さんが声をかけてくれて。『なんでそんなに強くなれたの? 凄いねって』って言ってもらえたここと、ホルヘ・リナレス(プロボクシング世界三階級制覇王者)が見に来てくれていて、その2人に挟まれて真ん中で写真を撮った時にむちゃくちゃテンションが上がりました。子供に戻った。それがなによりも嬉しいお祝いでした」と、嬉しそうに語った。