2020年3月22日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K'FESTA.3~』に出場する、第2代K-1 WORLD GPフェザー級王者・村越優汰(湘南格闘クラブ)が11日(水)都内にて公開練習を行った。
Krushスーパー・フェザー級王者レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS)と対戦する村越は、2011年4月にプロデビュー。RISEを主戦場に9連勝を飾り、2014年7月には第5代RISEバンタム級王座を獲得。同王座は2015年5月の初防衛戦で那須川天心に敗れて失い、2016年9月には王者と挑戦者の立場を入れ替えて再戦したが、判定2-0で惜敗した。
2017年12月からはK-1に主戦場を移し、2018年6月の「K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント」を制して王座に就くと、2019年3月には卜部弘嵩の挑戦を退けて初防衛に成功した。同王座は8月に返上し、打倒・武尊のために階級を上げて11月大会で対戦。判定負けを喫するも武尊を苦しめた。
大一番の後ということもあってか「コンディション・調子はすごく良いって感じでもなく、いつも通り。正直、武尊戦の後だとモチベーションはそんなに上がらないですね」と心身共に切り替えに少し苦労している様子。公開練習では得意の蹴りは数発前蹴りを出したのみで、パンチ中心のミット打ちを行った。
武尊戦後の様々なインタビューでも「自分は負けてない」と悔しさを露わにしていた村越。この日「判定を聞く前はどう思っていたか?」と問われると「普通に本戦で勝ったかなと思ってました」と自身の勝ちを信じていたと振り返る。判定については様々な議論があり、序盤は試合をコントロールした一方、3Rに武尊に追い込まれる場面を作られたのも事実。
村越は3Rフルに試合を支配し続けることが出来なかった要因を「武尊選手のプレッシャーの強さはあった」と分析。その上で「そこも1回戦って体感したので、次やったら問題なくいけると思います。次は3Rしっかり自分の動きをして勝つ自信はあります」と再戦でのリベンジに自信を見せる。
しかし再び武尊と戦うためには倒さなければいけない選手たちがいる。今大会で対戦するレオナ・ペタスがまさにそれだ。レオナは村越と同じく武尊の首を狙い、現在7連勝中。昨年も4戦4勝と連勝街道を突き進み、Krushのベルトを奪取&初防衛にも成功した。村越も「普通に選手としてすごい強い選手だと思います。リーチもあるし厄介な相手」とレオナを強敵だと認めている。
さらに「レオナ選手のようにリーチがあって一発もある相手とはあまり対戦したことがない」と続ける村越だったが「けっこう厄介な相手ですけど、ちゃんとそれに向けて対策を立てている。それを実行出来ればいつも通り相手に何もさせず勝てる」とレオナを完封するイメージは出来ている。
武尊戦でも冴えていた村越の右ジャブ。レオナも左ジャブストレート一発で小宮山工介をKOするなどお互いにリードブローには長けている。また両者ともに相手のテクニック・技術を認めるコメントを残しており『K'FESTA.3』でも指折りの技術戦が期待される。
村越は「同時にリードブローを出した時には相手の方がリーチがある。でもそこも自分はタイミングだったり自信があるので、相手の攻撃をもらわず自分の攻撃を当てます。自分はテクニックがあると思っているので、テクニックでは負けたくないし、テクニックで相手を上回りたい」とレオナを技術で攻略すると宣言した。
武尊への挑戦者として再び名乗りをあげるためには勝ち方も問われる一戦。村越は「自分の良いところをしっかり出した上で、相手に何もさせない試合を見せたい。レオナ選手は実力があって本当に強い選手。今回は自分では実力者対決だと思っているので、そこを見てほしいですね」と様々なカードが並ぶ「K'FESTA.3」でも最高レベルの試合をすると誓った。
カード発表会見でレオナのフェイスオフに応じなかった理由を聞かれた村越は「相手に睨みつけられても、自分が目指してるのは武尊戦なので。相手にしていられないという意味で無視しました」とレオナは眼中にないと言わんばかり。リベンジへの執念は相当なもので「今回は何としても勝って、次に武尊戦に進みたいと思います」と、この試合はあくまで武尊と再戦するためのステップだという姿勢を最後まで崩さなかった。