2020年3月22日(日)さいたまスーパーアリーナ『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K'FESTA.3~』で、第3代Krushバンタム級王者・金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と対戦するKrushスーパー・バンタム級王者の玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)が、2月28日(金)都内所属ジムにて公開練習を行った。
玖村は1分間のミット打ちで、右ストレート、左ボディフック、右ミドルキックなどを披露。「あと3週間。今ガッツリ練習していて、いい仕上がりになりそうな感じがします」と仕上げに向けて好調のようだ。
当初、金子とは11月のタイトル防衛戦で戦う計画もあったが、オファーされた金子がタイトル挑戦を辞退したため林勇汰と防衛戦を行った(玖村が判定勝ち)。
「K-1の一番大きなイベントで出来る方が盛り上がる。注目のされ方も違うので、こっちでやれてよかったなと思います。11月もやりたかったと言えばやりたかったし、そこからの自分のストーリーも考えていたのでそれは変わってしまいましたが、3月の方が注目もされるし、結果的にこっちでよかったかなって思います」と、ポジティブに考えている玖村。
金子は昨年3月の『K'FESTA.2』で、玖村の兄である玖村修平と対戦。大会ベストバウトとの呼び声も高い大激闘を演じて延長Rで判定勝ちしている。しかし玖村は「全然敵討ちとか修平が負けたから…というのは無いです。純粋に負けたくないし、自分が一番強いと思ってやっているので」と、兄が負けたことは関係ないという。
9勝(4KO)無敗と今だ負け知らずの金子の評価が高いことに関しては「それはもちろん思っています。何を言っても評価は変わらないと思うので、3週間後には実力で見せて変えられる。向こうの方が上と思っている人は思っておけばいい」と、その答えは実力で証明するとした。
金子が無敗でいられる理由は何かと聞かれると「単純に自分より強い選手とやってないからです。僕はチャンピオンなのでチャンピオンとしての強さを見せる。それに、ここがゴールじゃない。今年はK-1のベルトを巻くと決めているので、そのために勝たないといけない相手であり、そのための一戦にしか過ぎない」と、金子が今までやってきた相手とは違う、K-1王者になるための通過点にしかすぎないと言い放つ。
とはいえ、金子を甘く見ているわけではない。「強いですね。穴も見えていないからこそ評価が高い」とする。しかし、「次の試合で向こうの弱点を見つけているので、そこをみんなに見せられると思う。自分が初黒星を付けるのが楽しみです。自分からできることもありますし、みんながやろうと思ってできなかったか分からないけれど自分ならその弱点を突ける。問題ないかなって感じです」と、金子の弱点を見つけたと話す。
それは兄の修平との試合で見つけたのかとの問いには「あれでも見つかったし、他の試合でもあるなと思いました。そこがどこかはみんなで試合を楽しみにしていて欲しい」とニヤリ。
「向こうの試合の流れで変わる。向こうが来るならカウンターを狙うし、向こうがカウンターを狙うならこっちから行く。どっちの練習もしています。試合中にその時の流れで戦い方を変えていきます」
勝負論で言えば屈指の好カード。玖村自身もそう思っているという。
「一番面白いレベルの高い試合になると思う。タイトルはかかっていないけれど、それだからこそ面白い試合を見せられるんじゃないかな。タイトルがかかっていない試合は久しぶりなので楽しんで試合したいですね。ノンストップの試合も面白いけれど、無敗の選手を一方的に倒せばそっちの方が盛り上がる。それができるようなスタイルにしています。激闘になったら、どっちかのいいパンチが当たれば試合展開は変わる。そういうじゃんけんのような試合は好きじゃない。それより一方的に勝った方が実力が分かるでしょう?」と、兄と金子のような試合ではなく、一方的にして実力差を見せるとする。
「一番の注目はスピードですね。この階級でもトップにある2人です。加えてテクニックもある。向こうもテクニックがある。そのテクニックがある者同士で自分の方が上。軽量級でしか見せられないようなところを見てほしいですね」と、見どころをあげた。
そして「3月でコロナが流行っているし、いろいろなイベントが中止になっているけれど、それも全部払しょくできる面白い試合をします」と、ネガティブなムードを好試合で吹っ飛ばしたいと語った。