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インタビュー

【ONE】平田樹が告白「スタンプ選手とはやってみたい気持ちはあるんですけど、いまは100対0で負ける気がします」

2020/02/15 03:02
【ONE】平田樹が告白「スタンプ選手とはやってみたい気持ちはあるんですけど、いまは100対0で負ける気がします」

(C)ONE Championship

2020年2月7日、インドネシア・ジャカルタのイストラ・セナヤンにて、ONE Championship『ONE: WARRIOR'S CODE』が開催され、53.4kg契約で平田 樹(K-Clann)がナイレン・クローリー(ニュージーランド)と対戦。3R 3分27秒、バックマウントからのパウンドでTKOし、プロMMA3連勝を決めた。

試合前に『ドラゴンボール』の「人造人間18号」のコスプレで気合を入れて現地入りした平田だが、水抜き減量防止のための尿比重チェックによる最終的な体重超過(※いったん体重をクリアしながらも、最後に飲水して尿比重をクリアし体重は超過)もあったなかでの試合中のダンスなど、賛否両論を巻き起こしている。

ルールで決められているなかでの調整の失敗、試合序盤の打撃の劣勢など課題が残ったのと同時に、初めてと言っていい苦戦を経験しながらも、ピンチを乗り越え、新たなポテンシャルを見せたことも確かな試合だった。

既存の女子選手には存在しない天性のファイター気質でジャカルタのファンを魅了した平田は、自身ではあの試合をどのようにとらえているのか。ONE Championshipの公式インタビューに、本誌の追加質問を加え、平田に聞いた。減量やダンス、試合運び、そしてスタンプとの試合のこと──。

同じフィニッシュじゃつまんないって試合中に思って

──試合前のハイドレーション&体重の作り込みと、キャッチウェイトになるまでの判断は非常に難しいものがあったと思います。試合までどのようにクリアしようと取り組まれたのでしょうか。

「1回目の計量がダメで、2回目もダメだった時は“もう試合したくないな……”と思って部屋に引きこもってしまいました。“試合になってもどうなのかな、良い試合できなさそうだな”って思ったり……色んな人からメッセージをもらうのも嬉しい反面、出来なかったら申し訳ないなと、色々考えていました。試合が出来るような気持ちは出来なかったです。当日の朝もやるか分からない、“相手次第”と言われてて。ギリギリ12時にやるって決まって、そこから全部力が抜けて軽くなった感じで、“ああ、やるって決まったんだ”と。そこで、すぐに髪の毛をしばり始めてから気合いが入りました」

──前日も当日も体重自体はクリアしながらも、最終的にハイドレーションをパスするために水を飲まないとクリア出来ないという状況だったわけですが、今後、作り方を見直す必要が出てきますか。

「それは凄く思いました。1カ月前よりもっと早くから、常に節制しておかないといけないと思って。練習が始まったら毎日体重調節しながらご飯も考えて、あまり筋肉を減らしたくないので、トレーナーさんとも話し合っていこうと思っています」

──さて、試合では1R目が少し重たいスタートだったと思いますが、2R、3Rとどんどんギアが上がっていきました。ご自身ではどのように感じていましたか。

「過去一番楽しかった試合でしたね。本当は1Rで極めようとずっと思っていたんで、その思いが強すぎて動きが固かったのかなと思いました。序盤は当てることしか考えて無くて……的をずっと見てて足が動いて無かったなと思います」

──1ラウンド目は距離が合っていない感じがありました。打撃、それとも組みに行こうと?

「相手に結構対策されてて、1R目は足を取りに行った時もすぐ距離を取られたり、離れたりで組みづらいなと思っていました」

──組み技で削った後半は打撃においても遅れを取りませんでした。K-Clannに加え、AACCやそのほかでの出稽古の成果はどこに現れたと感じましたか。

「出稽古はやっぱり緊張するんですよね。慣れない場所や知らない相手と練習するので、それに慣れていくと試合もあんまり緊張しないように感じます。出稽古に行った時のあの気持ちは、(試合と)同じような感覚なので良かったなと思います」

──たしかにアウェー感ありますよね。

「そうなんですよ! 1人でポツンみたいな……(笑)。でも試合もリングに出されたら1人で戦うのと一緒なので。いい気持ちを作れる環境です」

──相手は実際に組んでみて、想定内でしたか? それとも想定外?

「想定外でしたね、もっと前に出てくると思っていたので。打撃も来なくて、組んでみたら腰も強くて倒れないし、全部、想像していたのと逆でした。重たいと思いました。投げた後も対策されていたようで、1回、袈裟固めで抑えたのに返されたので……」

──序盤に得意の袈裟固め、一度返されましたね。

「返された時、セコンドの横田(一則)さんの方を見ていて、指示聞いてたら返されて(苦笑)。試合が終わった後、横田さんから『俺のせいだ……』ってすごく謝られました(笑)」

──結果的に、試合中によそ見していた形になったと?

「そうなんですよ(笑)。セコンドもみんな気づいていて、目が合ってそのまま引っくり返されて。自分でもビックリしました。試合を見ていただいたら分かるんですけど(※クローリーから目を離し、足を揃えたままセコンドを見ていてスイープされる)、自分でも何やってんだよー! って思いました」

──寝技では、横三角絞めの展開にもなりましたね。極められそうな手応えは?

「極める予定でした。けど、自分の足もキツかったんで、極めにくかったです」

──その後アームロックを狙っていましたね。

「何度か腕狙ったんですけど、相手のクラッチのパワーがすごく強くてやりづらかったです」

──あの流れから前回の極め技の洗濯バサミもあったかと思うんですが。

「(洗濯バサミも)狙ったんですけど……同じフィニッシュじゃつまんないって試合中に思って。あのアームロックから極めに行けるんですけど、同じじゃダメかもしれないと」

──試合中に咄嗟に、“前戦と同じ極め技じゃ面白くないな”と思って行かなかったと?

「はい、同じのは嫌だなと。多分行けたと思いますけど、あえて違うフィニッシュで……」

──そしてバックマウントからパウンドでフィニッシュ。試合直後のダンスは無意識に体が動いたんですか。

「本当に無意識です。あんなのやる予定なかったんですけど、何だろうな……テンションがアガってしまって、試合が本当に楽しかったんです。舞い上がり過ぎてしまいました」

──2Rの終わりにもダンスがありました。横田会長からコーナーに引き戻されたときは“なぜ止めるの”と思ったりも?

「思いました(苦笑)。もう試合でテンションがアガっていて、止めないで! って思ったんですけど、落ち着いて冷静になって。はい……」

──2Rの攻防で正直、いけると思いましたか。

「はい。相手の口もずっと開いててスタミナもキツそうだったし、絶対に仕留めようと思いました」

──3R目は打撃を打つ度に、「オーイ」と声を出しながら打っていて驚きました。

「完全、スイッチ入ってました。相手もどんどん(体力が)落ちてきたので、“これはチャンスだ、全部出そう”と思ってそうなりました」

──ダンスを踊ったり、打つときに無意識に声が出る現象について、前回のインタビューでは「魔法にかかる時間」と表現していましたね。

「魔法、かかってます! 完全にかかってますね(笑)。何だろう……絶対倒してやろうって感覚ですね。1回1回のパンチに全力を尽くして、何が当たってもいいように全力で打ってます」

──いわゆるゾーンに入っている。テイクダウンからのパウンド、ヒジも強烈でした。レフリーストップが入ってくると思いましたか。

「2Rで本当は(ストップが)来るとは思っていたんですけど、3Rいつ止めてくれるかなって。結構相手も嫌がってたので、最後追い打ちをかけてやっと終わったので良かったです。本当は全部寝技で極めたかったんですけど、色々やってみて、今回はパウンド(でフィニッシュするの)が一番良かったので」

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