キックボクシング
レポート

【NKB】ミドル級トーナメントは田村聖が3連続KOで完全制覇、59kgは高橋亮と村田裕俊が決勝へ

2020/02/08 22:02
日本キックボクシング連盟「交戦シリーズvol.1」2020年2月8日(土)東京・後楽園ホール ▼第13試合 PRIMA GOLD杯ミドル級トーナメント決勝 3分3R+延長1R〇田村 聖(拳心館/NKBミドル級前王者、現1位)KO 1R 2分04秒 ※右フック×清水 武(sbm TVT KICK LAB/初代・第3代WPMF日本スーパーウェルター級王者)※田村がトーナメント優勝。  2019年4月に8人で開幕したミドル級トーナメントの決勝戦。田村は1回戦で元J-NETWORKミドル級王者・吉野健太郎、準決勝で元新日本キックボクシング協会日本ミドル級1位・今野明を共にパンチでKO。清水は1回戦でMMAファイターの郷野聡寛、準決勝でJ-NETWORKミドル級3位・小原俊之を共にヒジでTKO勝ちして決勝へ進出した。  当初、この決勝戦は昨年10月に行われる予定だったが、大会当日が台風直撃だったため今大会に延期された。  1R、ローの蹴り合いが続く中、田村のローに清水はダメージを感じさせる。ローの蹴り合いが続く中、清水が放った左フックに田村が打ち下ろすような右フックを合わせ、清水は大の字にダウン。そのまま立ち上がることが出来ず、田村が初回KOでトーナメント優勝を飾った。  全試合KOでトーナメントを制した田村はマイクを向けられると「新潟からたくさんの人が応援に来てくれてありがとうございました。優勝したら次に欲しいのはNKBのベルト。次はチャンピオンの西村選手とやらせて欲しいです。賞金は3月に子供が生まれるのでそこに使いたいと思います。これからNKBのベルトを獲ってさらに盛り上げようと思うのでよろしくお願いします」と、NKBミドル級王者・西村清吾への挑戦をアピールした。 [nextpage] ▼第12試合 ジャパンシフトランド杯59kgトーナメント準決勝 3分3R+延長1R〇高橋 亮(真門/NKBフェザー級王者)TKO 1R 1分13秒 ※セコンドからのタオル投入×コッチャサーン・ ワイズディー(Y’ZDGYM/元ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級7位)※高橋が決勝へ進出。  高橋は1回戦でJ-NETWORKフェザー級王者・一仁からダウンを奪っての判定勝利、コッチャサーンはWMC JAPANスーパーフェザー級2位・藤野伸哉に延長戦の末勝利して準決勝へ進出した。両者は2018年2月に対戦経験があり、当時は高橋が判定勝ちしている。  1R、サウスポーの高橋は左ミドルと奥足への左ローを連発。前へ出て強い右ミドルを蹴るコッチャサーンだが、高橋の左ローが強烈に入り、さらに左ローで追い打ちすると倒れ掛かったコッチャサーンに高橋が左ハイを放ってダウンを奪う。  足を引きずりながら立ち上がったコッチャサーンに高橋が左ローを連打し、再び倒れたところでセコンドからのタオル投入。高橋が圧倒のTKO勝ちを飾った。  これにより、トーナメント決勝は高橋vs村田の組み合わせに。  高橋は「この決勝はみんな一番見たかったと思うので、村田選手の応援団の皆さん今日以上に応援してください。そして僕が倒して気持ちよく引退させてあげます」と宣言。  村田は「遠藤選手が強いのはわかっていたので引退のスピーチも考えてしまったんですが、今日でなくてよかったです。次、予想していたんですが、一番戦いたかった相手なので嬉しいです。高橋三兄弟には負け越しているので、最後に亮選手を倒して気持ちよく引退したいと思います」と、高橋三兄弟に一矢報いて有終の美を飾りたいと語った。 ▼第11試合 ジャパンシフトランド杯59kgトーナメント準決勝 3分3R+延長1R×遠藤駿平(WSRフェアテックス三ノ輪/MA日本ライト級王者)判定0-2 ※28-29、29-29、29-30〇村田裕俊(八王子FSG/NKBフェザー級元王者、現2位)※村田が決勝戦へ進出。  昨年12月に8人で開幕したジャパンシフトランド杯59kgトーナメント。遠藤は1回戦でWBCムエタイ日本統一フェザー級前王者・新人からパンチでダウンを奪い判定勝ち。村田は、1回戦でテープジュン・サイチャーンと対戦。共に「このトーナメントをもって引退」を発表し、村田が生き残った。  1R、サウスポーの両者ともミドル&ローの蹴り合いから力強いパンチとヒジを放っていく。ジャブを多用する遠藤に対し、村田は右の強打を打つ。  2Rはさらにアグレッシブに打ち合い、蹴り合い、ヒジを飛ばし合う両者。村田が右の縦ヒジで眉間のあたりをカットすることに成功し、遠藤はドクターチェック。パンチで迫る遠藤に村田は距離を保ちながら右ミドルを当てに行く。  3Rは遠藤が積極的に仕掛けに行き、左ミドルからパンチ、そして首相撲でコカす。村田は距離を取っての右ミドルを蹴るが、遠藤が前に出てワンツーをヒットさせる。左ストレートで大きくバランスを崩す場面もあった村田だが、判定2-0で辛勝。トーナメント決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼第10試合 NKBウェルター級王座決定トーナメント1回戦 3分3R+延長1R〇稲葉裕哉(大塚道場/NKBウェルター級2位)延長R 判定2-1 ※10-9、9-10、10-9×笹谷 淳(TEAM COMRADE/NKBウェルター級3位)※稲葉が決勝戦へ進出。本戦の判定は30-29、28-30、29-29。  稲葉は昨年6月に同級4位のホープ・蛇鬼と1-0のドロー。上位ランカーとしての意地を見せた。笹谷は元J-NETWORK2階級王者だけでなく、新日本キックの緑川創、T-98、喜入衆といったトップ選手をことごとく打ち破ってきた実績を持つベテランの44歳。3本目のベルトを狙う。  1R、サウスポーの笹谷はトリッキーとも言える潜り込むような動きを見せてパンチ&ロー、稲葉は離れてローを蹴る。  2R、パンチを狙いたい稲葉だが、笹谷はヒザを突き上げて組み付くとヒジ、さらに軸足を払って転倒させるなどペースをかき乱す。  3R、稲葉は右ストレートで勝負をかけるが、笹谷が組み付いてのヒジ打ち。さらに笹谷の左のパンチも入り始める。徹底的に変則なリズムでペースを乱していく笹谷だったが、判定は三者三様のドロー。  延長Rに突入すると稲葉は飛びヒザ蹴りから入って、左右でボディを叩く。笹谷は徹底して組み付いてのヒジ、ヒザを狙っていくが、次第に手数が減っていく。稲葉は最後までパンチを出し続け、判定2-1で稲葉が辛勝した。  これにより、決勝戦は蛇鬼と稲葉によって争われることとなった。蛇鬼は「稲葉さんの試合とってもええ試合やったんで感動しました。負けないように次はしっかり勝ってベルトを巻きます」、稲葉は「自分的にはしょっぱい試合をしてすいませんでした。蛇鬼選手とは去年やってドローだったので、その時より強くなっていると思うので自分もしっかり仕上げて、4月は自分がベルトを巻きます」と、お互いにベルトは渡さないとアピールした。  決勝戦は4月11日に後楽園ホールで行われる。 ▼第9試合 NKBウェルター級王座決定トーナメント1回戦 3分3R+延長1R〇蛇鬼将矢(テツジム/NKBウェルター級4位)TKO 1R 1分01秒 ※セコンドからのタオル投入×SEIITSU(八王子FSG/NKBウェルター級5位)※蛇鬼が決勝へ進出。  長らく空位だったNKBウェルター級王者を決めるトーナメントがスタート。蛇鬼はNJKFからの移籍組。SEIITSUは2000年デビューのベテラン選手。  1Rが始まってすぐ、蛇鬼が左右フックの連打でSEIITSUをコーナーに追い詰めてダウンを奪う。カウント9ギリギリで立ち上がったSEIITSUだったが、打ち合いになったところで蛇鬼の左フックをモロに喰らいダウン。セコンドからタオルが投入され、蛇鬼のTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第8試合 ライト級 3分3R△野村怜央(TEAM-KOK/NKBライト級3位)判定1-0 ドロー ※29-28、29-29、30-30△聖(KSK GYM)  1Rから両者ともよく動き一進一退。3Rに聖がバックハンドブローをヒットさせるがバテ気味で転倒を繰り返し、両者痛み分けでドローとなった。 ▼第7試合 59kg契約 3分3R×KEIGO(フリー)判定0-3 ※28-30、27-30、27-30〇ガオパヤック・ワイズディー(タイ/Y’ZD GYM)  1R、サウスポーのガオパヤックは左ボディと左ヒザを突き刺すと一気に前へ出ていって左ミドル、左ストレートを当てに行く。KEIGOも右ミドルで応戦するがガオパヤックの勢いに押される。  2Rは組んでのヒザ蹴りと左ボディブロー、そして左ストレートで攻め立てたガオパヤックだが、ややバテ気味に。KEIGOの右ミドル、右ストレートをもらう場面が目立ってきた。  3R、ガオパヤックが左ストレートとヒジで攻め立て、KEIGOは左目の下を大きく腫れあがらせるが、タフなKEIGOを倒すことはできず判定で勝利した。 ▼第6試合 バンタム級 3分3R〇海老原竜二(神武館/NKBバンタム級4位)TKO 3R 2分43秒 ※セコンドからのタオル投入×古瀬 翔(ケーアクティブ)  1R、左右フックとローで積極的に攻める古瀬だが、入り込むところにサウスポーの海老原に左フックを合わされてダウンを奪われる。2Rもパンチで前へ出て手数を出すのは古瀬だが、海老原が左のカウンターを取る場面が目立つ。  3Rは両者打ち合いに。手数を出すのは古瀬だが、海老原がそれをかわしての左ストレート、左フックをヒットさせ、左ストレートでダウンを奪う。さらに打ち合いは続き、海老原の左右フックに古瀬が倒れたところでセコンドからタオルが投入された。 ▼第5試合 50.80kg契約 3分3R△則武知宏(テツ/NKBバンタム級5位)判定1-0 ドロー ※29-28、29-29、29-29△TOMO(K-CRONY)  サウスポーの左ミドルと左フックで前に出る則武にTOMOは右ミドルで応戦。両者とも決定打を奪えずドローとなった。 [nextpage] ▼第4試合 61.23kg契約 3分3R〇パントリー杉並(杉並)判定3-0 ※30-27、30-27、30-26×マサ オオヤ(八王子FSG)  1Rから左ボディ、ワンツーをヒットさせていったパントリーは2Rに入るとさらに圧力を強めてパンチ主体の攻撃で優勢に。しかし、マサがヒジでカットに成功してパントリーは流血。パントリーは右ストレートで執念のダウンを奪う。  3R、顔面を血で真っ赤に染めながらパンチでラッシュを仕掛けるパントリーにマサはまともにもらいながらも右ストレートを打ち返す。最後は足を止めての打ち合いとなり、熱戦はパントリーが判定で制した。 ▼第3試合 ウェルター級 3分3R〇宮城寛克(赤雲會/元TENKAICHIウェルター級王者、元TENKAICHIミドル級王者)TKO 3R 0分52秒 ※セコンドからのタオル投入×ゼットン(NKジム)  2Rに宮城が飛び込んでの右ストレートでダウンを奪うと、3Rが始まってすぐにも右ストレートでダウンを追加。ラッシュをかけた宮城が左ハイでダウンを奪ったところでゼットンのセコンドからタオルが投入された。 ▼第2試合 55kg契約 3分3R×龍太郎(真門)判定0-2 ※29-30、30-30、29-30〇加藤和也(ドージョー☆シャカリキ)  両者とも距離を取ってのローの蹴り合いからパンチで飛び込む接戦に。加藤がヒット数の差で勝利した。 ▼第1試合 フライ級 3分3R×會町tetsu(テツ)判定0-3 ※29-30、27-30、27-30〇空明(治政館/ジャパンキックボクシング協会)  サウスポー同士の一戦は左ハイ、左ミドルを蹴っていき、首相撲でもコカしていった空明に軍配が上がった。
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