2020年1月25日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.110』の一夜明け会見が、26日(日)都内にて行われた。
第3試合でEITO(HALEO TOP TEAM)との激しい打ち合いの末、1R1分29秒、KO勝ちを飾った松下大紀(K-1ジム川口)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。
松下はこれまでスーパー・ライト級で戦い、2019年1月には鈴木勇人と第7代Krushスーパー・ライト級王座決定戦を争ったが、その試合を最後に一気に2階級上げてスーパー・ウェルター級に転向。今回はその第1戦だった。
「勝ててほっとしました。練習していたけれど不安と恐怖はあったので。その中で勝てたのは良かったです」
試合前にはパワー差を技術で補うと話していた松下。「その通りで最初EITO選手が仕掛けてきたけれど、6発くらい見ててガードしてたんですがやまなくて。それでスイッチが入って打ち合いをしました。頭を振って左でガードしていたので、パンチを見るとほぼ右ストレートだけ打っていたんです。ただの打ち合いじゃなくガードして頭を振っての打ち合いをしていたので、技術の違いは見せられたと実感します」と、無謀な打ち合いではなかったと説明。
「打ち合いになるとリーチは関係なくなるので、それで仕掛けて来たんだと思います。仕掛けるのも勇気がいるのでアツい選手だ、応えようと思いました。距離は違ったと思うんですよね。EITO選手の距離じゃなく打ち合っていたけれど効いたので、70kgの威力を感じました。あと、5~6発クリーンヒット入れたのに倒れなかった。もう立てないくらいの手応えがあったけれど、それでも立ってきたのでそこが階級の違いなのかなと思いました」と、まだ70kgではパワーが足りないことも実感したという。
「70kgはみんなKOできる選手なので、今後考えてもらわないことを意識します。ガードする時はガード、避ける時は避ける。ダメージを残さないように。僕も長くやりたいのでうまく戦いたいです。スピードを活かしてやっていきたい」と、70kgで戦うスタイルが見えてきたとした。
試合後のマイクでは「ここを超えないとピケオーを倒せないな、と。ちょっと本気出しました。僕、70で絶対にチャンピオンになるつもりです」とKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーの名前を出したが、「テンション上がっちゃって。言っとこうかなみたいな感じでした。まだ早いですね。この階級には同年代もレジェンドもいるので、まずはそっちとやりたいです」と、まだタイトル挑戦は早いと冷静になって思う。
今後については「なんだったら今年中にはベルトを獲りたいと思いますが、まだやりたい選手がいるので、来年とかに獲れば早い方だと思うので意識して頑張ります。次は藤村(大輔)選手か神保(克哉)選手かな。和島(大海)選手と城戸(康裕)選手は本当に強い選手だと思うので、その前にその2人に負けている2人と戦いたいです」と、来年のタイトル挑戦を目指して次は藤村か神保と戦いたいと名前をあげた。
試合前のメンチ切りが恒例となっている松下だけに、ヤンキーキャラの神保とはいいメンチ切りができるのでは、と問われると「また面白くなると思います。彼もイケイケなので。やるからには本気でやるので戦いたいです。でも同年代だから今すぐ戦っても2~3年後に戦って最後にも戦うかもしれないので、1回でいいです」と、長いライバル関係にはなりたくないと笑った。