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【ムエタイ】福田海斗、元オムノーイ王者・チャンユットに敗れ2連敗=12.25 ラジャダムナンスタジアム

2020/01/04 17:01
【ムエタイ】福田海斗、元オムノーイ王者・チャンユットに敗れ2連敗=12.25 ラジャダムナンスタジアム

(C)ムエサイアム/MuayThai Super Fight

ムエタイの本場タイで活躍を続ける福田海斗(キング・ムエ)が12月25日のラジャダムナンスタジアム・クリスマス興行「スックワンギントーン」セミファイナルに出場、元オムノーイ王者で18歳の若手新鋭のチャンユットに判定負けを喫した。福田は12月2日のノンユット戦で敗れたのに続き2連敗となった。

12月25日の試合は直前で契約体重が変更となり自身初の120ポンド(約54.5)契約となったが、試合前掛け率は3-2で福田がリード、10月のルンナライ戦、12月2日のノンユット戦と一流選手との試合を続けている福田と、格下のチャンユットとの差が如実に現れた形だった。

試合は静かな立ち上がりながら、ジリジリと福田がプレッシャーをかけチャンユットが下がる展開。下がりながら左ミドルを確実に狙うチャンユット、福田はパンチやヒジをリターンしペースを握らせない。

第3ラウンド、福田はいつものようにプレッシャーを強め前に出てワンツー、そしてヒザにつなぐ。距離が空けばボディへのパンチを当て、首相撲ではしっかりとロックして大きくヒザを当て優位に進める。押され気味のチャンユットはタイミングを読み左ミドルを放つが福田に縦ヒジを返され組まれてしまう。

しかし、チャンユットも元王者のテクニックを見せ、福田をコカすことに成功。福田は構わず前進、左ボディがクリーンヒットしチャンユットは後退。さらにボディを追撃するところにチャンユットはカウンターのヒジ! チャンユット陣営は一気に沸き立ち大声援を送る。圧力は福田の方が勝るが、若干17歳でオムノーイのタイトルを獲得しただけあってチャンユットはかなりのテクニシャンのようだ。

第4ラウンド、ここでチャンユットも前に出て勝負をかける。遠い間合いから右ヒザ、福田のパンチにはパンチで対抗し打ち合いに。首相撲では福田を再度コカし怒涛の攻め。福田もペースがつかめずにいたがこのラウンド後半、がっちりと首相撲で掴まえてヒザを当てコーナー際にチャンユットをくぎ付けにする。このラウンド終了時で賭け率は拮抗し、最終ラウンドに勝負が決まる“チンダム”というギャンブラー好みの展開となった。

その最終ラウンド、素早いワンツーからヒザにつなぎ手数を増やす福田。組んでの展開も優位に進めるがチャンユットも福田にヒザを蹴らせないように胸をくっ付けてブレイクを待つ。中盤、チャンユットの放った左ミドル2連打を1発目はスウェーでかわしたものの2発目を受けてしまい、この左ミドルを最後にチャンユットは間合いを取り、攻防を外す展開に。どうやらこの1発で勝利を確信したようだ。そして終了のゴング。レフェリーはチャンユットの手を挙げ、福田は判定負けを喫した。

大接戦の末、痛い黒星を喫した福田。関係者の話によると、やはり最後1発の左ミドルを受けてしまったのが敗因だという。ムエタイでは特に“チンダム”の場合、ほんの些細な動きで勝敗が決まってしまうためより高いディフェンス力やコントロール力が必要とされる。そのあたり、若くしてタイトルを獲得したチャンユットが一枚上手であったか。

12月2日と25日、3週間の間隔での2連戦は連敗となってしまったが、2019年は11戦5勝6敗とタイ人選手の中でも多い試合数をこなした福田。それもほとんどトップクラスの選手ばかりで、試合順もメインやセミでの出場であることを考えると見事な実績と言えるだろう。2020年も福田はトップ戦線に食い込み、頂点を目指す。

◆12月25日(水)ラジャダムナンスタジアム「スックワンギントーン」

▼第6試合 セミファイナル 120ポンド(54.5kg)契約
×カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/キング・ムエ/ラジャダムナンスタジアムバンタム級5位/True4Uバンタム級王者)
[5R 判定]
〇チャンユット・サックルンルアン(タイ/前オムノーイスタジアムフライ級王者)

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