2019年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナにて、15時から開催される『RIZIN.20』の出場全選手個別インタビューが、28日(土)都内にて行われた。
第11試合でリンジー・ヴァンザント(米国)と対戦するRENA(シーザージム)がインタビューに応えた。両者は今年6月14日にアメリカ・MSGで開催された『Bellator 222』で対戦し、RENAはチョークスリーパーで一本負けしている。
――試合を直前に控えて現在の心境は?
「大晦日出場は5回目になりますが、今回は特別な大会ですし、いつもとは違ってリベンジというテーマもありますし、いつもと違う気合いの入り方になっています」
――相手の印象は?
「強くて前回は色んなことがあって自分を信用できずに終わってしまい、自分の力を出し切れませんでした。それを出させなかったのがリンジー選手かなとも思います。あのMSGという会場なのかもしれません。あれは私の実力ではないと思っています。今回は私が100%の力を出しても勝てるとリンジーから言われたので、200%の力を出して私が勝って2020年を迎えたいと思います」
――どういう試合展開をイメージしてますか?
「打撃は圧倒的に私の方が上。その中で相手がかいくぐって組みついてくるのを想定しています。今回は四角いリングなので、ぐるぐる回って私の隙を付いてくると思うのですが、今回は攻め込めるのでそういうところで隙を突いて、仕留めるところで仕留めたい」
――RIZIN女子格闘技チームと練習して自分の力になっている部分は?
「浜崎朱加チャンピオン、AACCの仲間といった強い選手がいることで、強い選手が出稽古に来てくれました。今回は山本美憂選手、あい選手といった色んなタイプと手を合わせることによって成長を感じていて自信にもなっています。今回のテーマは必勝とみんなで掲げているので、日本人女子みんなで勝てたら嬉しいです」
――入場にライブ音源が入るそうですね。
「昔お願いをしたことがあったのですが、その時はタイミングが合わずでした。今回は自分の想いが伝わったのか、気持ちでやっていただけるそうです。大晦日ですし、想い入れのある試合なので気合いは入って、みんなのパワーを借りて絶対に負けない気持ちを出したいと思います」
――前回は向こうの聖地での戦いになりますが、今回は自分の聖地での戦いとなります。
「今回は一人じゃないですし、一人はみんなのために、みんなは一人のためにと思っているので前回とは違ったいつも通りの雰囲気で試合ができると思います。
――前回は自分を信用できなかったと言われましたが、今回は自分を信じてできそう?
「そうですね。自信を持って今持っているものを全て出し切る覚悟、実力、追い込みもできたと思うので、あとは当日自分をどこまで信じ切れるかがキーになるのかなと。でも、昔から強い気持ちでやってきたのでフレッシュな気持ちでチャレンジャーとして頑張ります」
――前回はケージ際でチョークを取られましたが、今回はリングです。どっちが戦いやすい?
「前回は初のケージでした。セコンドがいないと不安になるのですが、後ろを見たらどこかに歩いていてどこに行くの!?と不安になりました(笑)。今回はそういう心配もないですし、10年以上もリングで戦っているので安心して戦いたいと思います。コーナーがある方が打撃選手の自分としては逃げる隙を与えられないので追い詰めて強い打撃を当てていきたいと思います」
――12月3日の「SHOOT BOXING GROUND ZERO TOKYO 2019」で今回のカードが発表され、シーザー武志会長は「もう一回チャレンジすることに意義がある」、榊原代表が「リベンジは成功しない」といったコメントがありました。どのような心境でした?
「多分、会長にプレッシャーを与えないように言ってくれたんだなと。私は1ファイターで色んな声がある中で『なめんなよ』という気持ちは常に持っています。シーザー会長の言葉が逆にパワーになりましたし、その優しさが嬉しかったので結果で返したいと思います」
――シーザー武志会長からアドバイスは?
「ありのままでいいよと。いいパンチを持っているからと言われたので、安心させたいと思います」
――リンジー選手は打撃に自信を持っていましたが、実際に手を合わせてどのくらいの力を感じましたか。
「シュートボクシングでは立ち技に長けた選手同士が試合をするので、今までやってきた選手の方が打撃は強いです。これはMMAなので色んな戦い方を織り交ぜて色んな勝ち方があります。オープンフィンガーなので一発をもらったら倒れると思うので、警戒しながらいきます。でも自信を持っているというなら、打ち合いをしてくれたらラッキーですね」
――アメリカで試合をして感じたことはどういうことがありますか?
「言葉の壁、雰囲気。あと、ガウンを着ていいのかでもたついたことで状況を把握できないことがストレスでした。格闘技の聖地であるアメリカで試合ができたことは人生の宝物になりました。凄くいい経験になりました」
――榊原代表は来年2月の開催も発表されましたが、もっと試合をこなしたい思いは?
「来年、日本はオリンピックの開催地ということで想像できないぐらい大変なことになると思うので、オリンピックの競技ではないMMA、キックボクシング、シュートボクシングはより頑張っていかないといけません。私のファイトで力になれるのであれば、オリンピックに負けない熱気をみんなに届けたいと思います」