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レポート

【格闘代理戦争】聴覚障害のハンデを持つ古宮晴がまたも大活躍、TEAM武尊が敗れ決勝はSKR連合vsゲーオーズに

2019/12/22 03:12
格闘ドキュメンタリー『格闘代理戦争』シリーズ最新作『格闘代理戦争 K-1 FINAL WAR』のトーナメント準決勝が、2019年12月21日(土)都内にて行われた。  この番組は、インターネットテレビ局「AbemaTV(アベマティーヴィー)」で10月26日からレギュラー放送を開始。格闘技界のレジェンドや現役トップ選手が、”スターの卵”となる若手ファイターを育成する「監督」として参戦し、格闘界に次世代スターを送り出す様子をドキュメンタリーで追う。2017年11月から1stシーズンの放送を開始し、今作で5作目となる。  今回も1stシーズン・4thシーズンに続いて「K-1」を舞台に、現役トップファイターだけでなく新たにK-1界のレジェンドが「監督」として参戦。前シーズン同様、ドラフト会議で選抜された若きファイター数名を、監督による強烈で個性的な指導のもと団体戦(3vs3の勝ち抜き戦)で激突、優勝チームには賞金総額300万円と「K-1」出場が確約される。 <SKR連合vs皇治軍団>▼トーナメント準決勝第1試合 3分2R×手塚涼太(SKR連合/先鋒)判定0-3※18-19×3〇森新太(皇治軍団/先鋒) ▼トーナメント準決勝第2試合 3分2R〇植松愛瑠斗(SKR連合/中堅)TKO 2R×森新太(皇治軍団/先鋒) ▼トーナメント準決勝第3試合 3分2R×植松愛瑠斗(SKR連合/中堅)TKO 2R〇井上大斗(皇治軍団/中堅) ▼トーナメント準決勝第4試合 3分2R〇古宮 晴(SKR連合/大将)判定3-0 ※20-19、20-18、20-19×井上大斗(皇治軍団/中堅) ▼トーナメント準決勝第5試合 3分2R〇古宮 晴(SKR連合/大将)判定2-0 ※20-19、19-19、20-19×永井卓海(皇治軍団/大将)※SKR連合が決勝戦へ進出。  空手歴17年・キックボクシング歴2年の皇治軍団・森と、アマチュアで12戦11勝の戦績を持つSKR連合・手塚の先鋒同士の試合は、お互いにパンチを当て合う展開から、1Rにサウスポーの手塚の左ストレートに森が右フックを返してダウンを奪い判定勝ち。 今回も多彩な技をスピーディーに繰り出した古宮(左) SKR連合の中堅は17歳の植松。森が68kgに対して植松は55kgとかなり体重差のある戦いに。植松は前へ出てくる森に対してステップワークを駆使し、ハイキックや顔面前蹴りなど蹴りを多用。右ストレートのカウンターを決めて明らかなダメージを負わせ、顔面前蹴りが入ったところでスタンディングダウンを奪う。2R開始直後にも左右の顔面前蹴りを連続ヒットさせ、森がグラついたところでレフェリーストップ。植松のTKO勝ちとなった。  皇治軍団の中堅は15歳の井上。キックボクシング歴は10年。2試合目も軽快に動いていた植松だが、ロープを背負ったところで井上の右ストレートからの左フックを喰ってダウン。2Rはパンチで猛攻をかける井上が右ストレートでダウンを追加し、左ハイキックが決まったところでレフェリーストップ。井上がTKO勝ちした。  SKR連合の大将には、生まれつき耳が聞こえない聴力障害というハンデを持ちながら1回戦で驚異の3人抜きを達成した16歳・古宮が登場。打ち合いに来る井上に古宮はよく見てパンチをかわしながらの右ストレート、コンビネーションパンチからの左ハイキックと多彩なテクニックを見せる。2Rも左右に構えを変えながら右ストレートや至近距離からの顔面前蹴りを入れていき、判定3-0で勝利。  勝負は大将戦同士の戦いに持ち込まれ、皇治軍団の大将を務めるのは1回戦に続いて永井。1Rは体格に優る永井がグイグイと前に出てパンチからのヒザ蹴りで古宮の動きを止める。しかし2R、古宮が足を止めての打ち合いを見せ、的確にパンチを当てていき、判定2-0で大将戦を制した。  これで1回戦から続いて5連勝を飾った古宮。井上戦でのローブローのダメージで吐き気がありながらの大将戦だったという。古宮は「今回は前よりレベルアップして自信があったんですが、スタミナがバテバテで全然ダメダメだったので、何とか気持ちで乗り越えて頑張りました。次の決勝までにもっとレベルアップして相手を完封したいと思います」と語った。 [nextpage] <TEAM武尊vsゲーオーズ>▼トーナメント準決勝第1試合 3分2R×川村優平(TEAM武尊/先鋒)TKO 2R〇齋藤紘也(ゲーオーズ/先鋒) ▼トーナメント準決勝第2試合 3分2R〇宮川太陽(TEAM武尊/中堅)判定2-0 ※20-19、19-19、20-19×齋藤紘也(ゲーオーズ/先鋒) ▼トーナメント準決勝第3試合 3分2R×宮川太陽(TEAM武尊/中堅)TKO 1R〇大関敬真(ゲーオーズ/中堅) ▼トーナメント準決勝第4試合 3分2R〇寺田 匠(TEAM武尊/大将)※20-18、20-18、20-19×大関敬真(ゲーオーズ/中堅) ▼トーナメント準決勝第5試合 3分2R×寺田 匠(TEAM武尊/大将)判定0-2 ※19-20、20-20、19-20〇稲垣 澪(ゲーオーズ/大将)※ゲーオーズが決勝戦へ進出。  TEAM武尊の先鋒は187cmの長身を誇る川村、ゲーオーズの先鋒は齋藤。パンチからのミドル&ハイ、パンチからのヒザ蹴りと蹴りを多用して優勢に立つ斎藤だったが、ヒザ蹴りの際に首相撲を多用してしまい減点が2度も。しかし、2Rはパンチの打ち合いでストレート連打を決めた斎藤がヒザ蹴りでTKO勝ち。  その斎藤に挑むTEAM武尊の中堅は空手出身の宮川。ストレート連打で前へ出ると右ローをクリーンヒット。齋藤は前蹴りとヒザで対抗するが、左右ストレート連打で前進を続けた宮川が判定勝ちした。 大将対決の熱戦は稲垣(左)が制した ゲーオーズの中堅は大関。通常体重が73kgあると言い、63kgの斎藤よりもかなり大きい。加えてボクシングでインターハイ出場、アマチュアシュートボクシングでの優勝歴もある。1R、宮川が勢いよく攻めていくが、大関のワンツーでもんどりうってダウン。その後も大関のパワフルな攻撃が続き、前蹴りで宮川が尻もちをついたところでレフェリーストップ。大関のTKO勝ちとなった。  TEAM武尊の大将も通常体重63kgの空手出身・寺田。大関とは10kgの差がある。1R、寺田は最初から強烈な右ローを連発して圧倒する展開に。2Rはサウスポーの大関が構えをガラリと変え、右手を前に伸ばしてけん制する。しかし、オーソドックスに戻すと寺田の左ミドルと左ボディが何度も決まり、パンチで抵抗する大関に判定勝ち。  ゲーオーズの大将は、1回戦で多彩なテクニックを見せた空手出身の稲垣が登場。1R、寺田はやはり強烈な右ローで攻めていき、稲垣はヒザ蹴りの連打からパンチにつなぐ。2Rになると右の蹴りが出なくなった寺田に、稲垣が右ストレート、右ローと一発一発が強い攻撃を加えていく。最後は打ち合いとなり、寺田がボディブローをめり込ませる。  今日一番の拍手が沸き起こる中、判定は2-0で稲垣が勝利。熱戦を制してゲーオーズが前回優勝監督の武尊率いるTEAM武尊を破った。監督のゲーオは「今日は頑張って戦ってくれた選手たちに感謝したいです。というのも、今度自分もチャンピオンになるのでそのための勇気をもらいました」と選手たちを称えた。  これにより、決勝戦はSKR連合vsゲーオーズという組み合わせに。SKR連合の佐藤嘉洋監督は「最初は最も期待されていないところから決勝まで来れたので、このままの勢いで優勝して下剋上したいなと思います」と優勝宣言。ゲーオ監督は「我々は全力でやるだけだと思っています」とコメント。決勝戦は2020年1月18日に行われる。  また、魔裟斗が「負けてしまったチームにまだ10代のいい選手がいたので、チャンスをあげたい。決勝の前に10代の選手の試合を開催したいと思います」と10代対決を行うことを発表。加藤瑠偉(魔裟斗軍/17歳)vs小嶋良羽将(不可思団/15歳)、児玉兼慎(魔裟斗軍/17歳)vs伊藤渚(不可思団/19歳)の2試合が決定した。
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