2019年12月8日、東京・後楽園ホールで開催された新日本キックボクシング協会主催『SOUL IN THE RING CLIMAX』で、タイのペットチョンプー・モー.クルンテープトンブリーを1R2分20秒、左ハイキックでTKOに仕留めたぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)が、早くも再始動した。
試合翌日のSNSで「1日オフで焼肉、フカヒレ、ラーメン、タピオカ……ずっと我慢してた物全部食べれたらもう満足して休み充分」と、我慢していた食べ物を楽しんだことを投稿したぱんちゃんは、「今日からフィジカル練。しっかりやるぞー! 最近、パワーと体幹が変わったのすごく実感できるから2年間信じて通い続けてきて良かったなっ」と、アマチュア2戦目の敗戦以降、取り組んできたフィジカルトレーニングを早速、再開したことを明かした。さらに10日には、食事を開放した翌日にも関わらず、引き締まった上半身をインスタ&ツィッターで披露。KO勝利で浮かれることもなく、次戦に向けて動きだしている様子を報告している。
試合では、ムエタイだけではなくプロボクシングでも世界タイトルマッチの経験があるペットチョンプーを相手に、ぱんちゃんは試合開始早々、左ハイキックをクリーンヒット。これでペットチョンプーは口の中を切って流血。その後は怒涛のラッシュを仕掛け、ストップを呼び込んだ。
試合後、ぱんちゃんは「前回の試合終わってからミットの時会長に『左ハイ』と言われて、『えっ、した事ないです』と言ってたのに、毎日教えてもらってこの2ヶ月で一番自信がついて狙ってた! カットまでなるとは全く思ってなかったけど。教えてもらった事を試合で一つでも多く出せたらいいな」と、10月の試合が終わってから覚えて磨いていた技だったことを明かしていたが、その衝撃はすさまじく、ペットチョンプーは口を9針縫う裂傷だったことが分かっている。
東京都墨田区業平にあるぱんちゃんの所属ジムStruggle(ストラッグル)の鈴木秀明会長は言う。「あの鋭い1発で、相手の心は折れたのでしょう。左ハイのとき、相手が頭を少し傾けているのは、その前にぱんちゃんが2度、左足を上げるフェイントをしていたのも効いていたのだと思います。いくつか倒す技を練習していた、そのうちのひとつを序盤に決めてくれました」。
ぱんちゃんを指導する鈴木秀明氏は伝説のキッボクサー。ムエタイでも頂点を狙える戦績を残しながら、絶頂期に左眼上斜筋麻痺により志半ばで引退を決意、ジムを開いた。
その鈴木会長は、小学校から学校にあまり行かず、中学校では完全な不登校。高校でキックボクシングと出会い懸命に打ち込むことで、その道を切り拓いた。
ぱんちゃんもキックボクシングに出会う前は、高校中退から引きこもりの時期を過ごしたことがある。鈴木会長はぱんちゃんの才能について、「一番の才能は頑張ること。脇目も振らずキックに取り組むことで強くなっていると思います」と語る。
鈴木会長が失意のなかから起ち上げたジムの名は「STRUGGLE」。それは「もがき」「懸命に取り組む」ことを意味する。6勝無敗、そして初めてのKO勝ちをマークしたぱんちゃんの快進撃には、この鈴木会長の教えが息づいている。フィジカルトレーニングを再開したぱんちゃんは、11日からジムワークにも入るという。<ぱんちゃん関連ニュース>プロ初KO勝ちのぱんちゃん璃奈、ハイキックは「狙っていた」来年はタイトルマッチ目標ぱんちゃん璃奈がプロ初のKO勝ちに大喜びぱんちゃん璃奈が計量パス、技術も身体も進化に自信あり「1、2RでKOしたい」ぱんちゃん璃奈、初のタイ人戦へ向けて“腹筋”準備完了、計量へ向けて減量も好調ぱんちゃん璃奈はJ-GIRLS王者を下す計量パスしたぱんちゃん璃奈「心はクレイジーに、頭はクレバーに悪賢く戦う」ぱんちゃん璃奈がパワーアップボディで計量クリアー「キラキラ輝きながら攻撃当てたい」ぱんちゃん璃奈がグラビア初挑戦「鍛え上げた身体を是非見てください!」ぱんちゃん璃奈が語ったグラビア出演した理由、女子最強の目標、初陣となる祥子戦ぱんちゃん璃奈、8月初参戦を前に「過去最大体重!! 珍しくむっちりボディなう」