新体制でムエタイのさらなる国際化と発展を目指す
2026年9月、国際ムエタイスポーツ協会(International Muaythai Sport Association=IMSA)は2026年9月9日、タイ・バンコクのルーククロンタン・ムエタイジムにおいて、新たな執行部を発表した。新体制では「バン・マット」の通称で知られるサーマート・マルーリーム氏が引き続き会長を務め、タイのムエタイ・ボクシング界を代表する著名プロモーター、元トップアスリート、スポーツ界・国際交流分野の関係者らが執行部に名を連ねた。
任期は2026年6月23日から2030年6月23日までの4年間。
五輪メダリストらが新体制に参加

新執行部で特に注目されるのが理事・競技運営部門に加わった、2004年アテネオリンピックのボクシング・バンタム級で銀メダルを獲得した元タイ代表ウォラポット・ペットクム氏。また伝統文化保存・普及部門には、「ボークルーク・ピンシンチャイ」のリングネームで知られラジャダムナンスタジアムとルンピニースタジアムでタイトルを獲得した元名選手スラチャイ・インディーチャート氏が入り、競技運営だけでなく、ムエタイが持つ伝統・文化の継承にも重点を置いた布陣となった。
国際部門には在タイ・ニカラグア共和国名誉総領事のチャック・ジャーミコーン氏が就任している。
ムエタイ業界からは「シア・ボート」の愛称で知られ、タイを代表するムエタイプロモーション「ペッティンディー」のプロモーター・ナッタデート・ワチララッタナウォン氏が引き続きIMSA第四副会長に、第六副会長には元ラジャダムナンスタジアムプロモーターで「ミット・ナコン」として知られるスメート・スーサッタボンコット氏が務める。
さらに、競技運営部門には「ソー・エー・ジットムアンノン」として知られるジットムアンノン・ジム代表のスントリー・ロハプート氏が就任。
元タイサッカー協会会長「バン・イー」氏が顧問に

今回の発表では、タイサッカー協会元会長の「バン・イー」ことウォラウィー・マクディ氏がIMSA顧問に就任、ムエタイのさらなる国際化と発展に向け、全面的に協力していく意向を示した。
発表会にはこのほか、ペッティンディーの重鎮「シア・ナオ」ことウィラット・ワチララッタナウォン氏も出席するなど、タイ格闘技界を代表する関係者が顔をそろえた。
新執行部は以下の通り。
1. サーマート・マルーリーム会長/元下院議員
2. チャーダー・タイセート第一副会長/元内務副大臣
3. ピブーン・カンジャナーポーン(シット・マック)第二副会長
4. カンチャイ・アナンタソンブーン警察少将 第三副会長
5. ナッタデート・ワチララッタナウォン(シア・ボート)第四副会長/ペッティンディー・プロモーター
6. アット・ナーナー第五副会長
7. スメート・スーサッタボンコット(ミット・ナコン)第六副会長/元ラジャダムナンスタジアムプロモーター
8. スウィット・ルートタナークンワット(シット・クアンイム、ポー・タワンチャイ
)事務局長
9. スパット・ラオピアンサック(プーン・ラッタナー)副事務局長
10. ソラウィット・プロムパドゥンチープ会計
11. チャイウィワット・チャナシット 渉外担当
12. スパサック・ガオプラサートウォン 登録・学術担当/元ルンピニースタジアムプロモーター
13. スメート・スワンナプロム 広報担当
14. チャック・ジャーミコーン 理事・国際部門/在タイ・ニカラグア共和国名誉総領事
15. スラチャイ・インディーチャート 理事・伝統文化保存普及部門/元ムエタイ選手
16. ウォラポット・ペットクム 理事・競技運営部門/元タイ代表ボクサー、2004年アテネ五輪銀メダリスト
17. トンチャイ・マルーリーム 理事・競技運営部門/元「ムエサイアム」紙編集長
18. ナッタタン・ポーティチャイ 理事・競技運営部門
19. スントリー・ロハプート(ソー・エー・ジットムアンノン)理事・競技運営部門/ジットムアンノン・ジム代表
日本代表は引き続き名古屋ムエタイジム「キング・ムエ」代表・佐藤孝也氏が務める
IMSAはタイ国内のみならず、世界各国とのネットワークを通じて、ムエタイの国際的な普及・発展、そして競技の根幹にある伝統・文化の保存と継承を目指して活動している。
佐藤氏は長年にわたり日本国内でムエタイの指導・普及に携わる一方、タイと日本を往来しながら選手の育成・派遣、タイ人選手・指導者との交流、ムエタイ大会の開催など、日タイ両国を結ぶ活動を続けてきた。
また、競技としてのムエタイの普及だけではなく、ワイクルーをはじめとするムエタイ固有の伝統や精神、歴史的背景を日本で正しく伝え、次世代へ継承していくことも重要な活動の一つとしている。
今回のIMSA新体制発足を受け、日本においてもタイ本国との連携を一層強化し、選手・指導者の交流、競技大会や国際交流事業などを通じて、ムエタイを軸とした日タイ両国の交流促進を図っていく。
2027年には日本とタイが日タイ修好140周年という大きな節目を迎える。IMSA日本代表としても、この節目を見据えながら、本場タイと日本をつなぐムエタイの国際交流と、ムエタイが持つ伝統文化の継承・発展に取り組んでいく方針だ。





