KORAKUEN JUNBLEKORAKUEN JUNBLE
修斗修斗
MMA
ニュース

【PANCRASE】「キューバにMMAの学校を」──五輪レスリング5連覇のミハイン・ロペス氏が『PANCRASE CUBA PROJECT』代表に

2026/08/21 20:08
 2026年8月21日(金)、PANCRASEが五輪5大会連続金メダリストのミハイン・ロペス(キューバ)氏とパートナーシップを提携し、ロペス氏が『PANCRASE CUBA PROJECT』の代表に就任。福井幸和PANCRASE代表は、「PANCRASEインターナショナル」構想を打ち出し、両国が格闘技で交流していくことを発表した。  キューバでは、1959年の革命以降、商業主義を排除する観点から国内でのプロスポーツが原則として禁止。アマチュア体制で行われてきたが2022年、キューバ国内ボクシング連盟が国家管理の形でプロ興行への選手派遣を公式に解禁した。  プロMMAは、まだ解禁されていないが、ロペス氏とPANCRASEの提携により、これまで国内で限定的だったMMAの基盤を作り、キューバ人選手をアマチュからプロに育成することを目指す。  これまでキューバからは、ヨエル・ロメロ、グスタボ・バラート、ハビエル・バスケス(レスリング)、ロベリス・デスパイネ(テコンドー)、ヤーディエ・デル・ヴァイエ(柔道)、ヘクター・ロンバード(柔道)ら多くのアスリートがMMAに転じている。 「私も若ければMMAをやっていたかもしれない」というロペス氏は、「将来的にキューバにMMAの学校を作りたい」とし、PANCRASEの福井代表も「MMAをキューバに根付かせるということも踏まえて、我々自身もキューバに出向いて現状把握をしていくというところから進めていきたい」と語った。  会見での一問一答は以下の通りだ。 最初はキューバーのアマチュア選手の育成から始めることになる(ロペス氏) ──今回のPANCRASEとのプロジェクトの意気込みを。 「このプロジェクトの目的、考えを日本の方と進めていく。そして、私の方でできるサポートを行っていく。そのような機会にしたいと思っています。きちんと働いて成果を出していきたいと考えています。それが、このプロジェクトと、またこのスポーツの発展に繋がるものであるということも確信しております。今までレスリングで史上初となる五連覇を成し遂げましたけれども、その経験を生かしてこのプロジェクトに取り組んでいきたいと思います」 ──長くプロスポーツが禁止されていたキューバですが、いまはどのくらいのMMAジムやファイターの数がいるでしょうか。 「キューバ国内のいくつかの場所でMMAというのは既に行われています。もちろんまだ限定的なんですけれども、MMAに関してはSNSなどでも情報が流れていて、キューバ国内の選手で外国に出国して、実際にこの競技を行っている、そういう人もおります。ただ、キューバにとってはやはり新しいスポーツなので、以前、例えばキューバでは女性のボクシングというのはありませんでしたけれども、それも時代と共に行われるようになった。それと同様に、このMMAについても道筋をつけていくことになります。  キューバにはレスリングとかテコンドーとか格闘技系の強豪選手が非常に多いのですが、私は今まで選手としてやってきたので、これからは実際にMMAの選手たちを育てているコーチやトレーナー、そういう人々とまず交流をして、キューバのアスリートをMMA選手として契約していくことが可能なのか、またその選手たちを(キューバ国籍のまま)海外でトレーニング、試合させることが可能なのか、その辺りを確認していく必要があると思っています。  ただ、スポーツというのはそこにとどまっていてはいけない。必ず進化していかなければならないものだと思います。格闘技系のスポーツで結果を出している選手がキューバには多いので、まずはMMAのための学校を作る。その学校を作るためにはどのようなことを行っていけばいいのかというところから始めていかなければならないと考えています。最終的にはキューバ国内でMMA選手を養成していければと考えています」 ──福井幸和PANCRASE代表はどのような考えからロペス氏とプロジェクトを組もうと? 「我々PANCRASEとして、このハイブリッドレスリングを日本から世界を目指そうと思った時に、やはり、世界一の方とご一緒できればという思いはあったんですが、ミハインさんを通じて、キューバにいるアスリートの方々と交流をする中で、このPANCRASEインターナショナルの構想を打ち立てていくには、まずミハインさんとキューバと進めていきたいなと思いました」 ──具体的にはいつからなど決まっていることがあれば。 「いろいろとステップが非常に必要な国ですので、ここはちょっと私も慎重にいきたいなと思ってます。キューバの中にいるアスリートがプロセスを経てどのように日本に参戦するのかクリアしていかなきゃいけない。同時にキューバの選手、アスリートで他国ですでに活躍している方もたくさんいるので、そういった方をPANCRASEの舞台にお声掛けすることは可能だと思います。やはりキューバと縁のある選手を起用していきたい。  また、ミハインさんが先ほど学校の話をされていたように、MMAというものをキューバに根付かせるということも踏まえて、我々自身もキューバに出向いて現状把握をしていくというところから進めていきたいなと思っております」 ──PANCRASEでは「JMMAF国際ワンマッチ交流試合」「アマチュアPANCRASE」で国際戦も行われています。福井代表はどちらでキューバと交流をお考えですか。 「もちろんアマ・プロ両方です。プロセスとしてアマチュアからしっかりと見ていくのがPANCRASEの思いですし、先日ご覧いただきました私も代表理事を務めておりますJMMAFの活動も含めて、やはりアマチュアの選手としてどこまでその競技に対応できるかっていうところはしっかり見ていきたいと思います。  プロMMAというものがキューバにないなか、アマチュアスポーツというところではもう非常に才能豊かで、非常に可能性ある選手がたくさんいる土壌ですので、やはりアマのところからアマチュアPANCRASEとか、場合によってはJMMAFの国際戦のようなところで、様子を見ながら“これはプロになれる”という選手に、両国間の問題をクリアしながら、最終的にはプロになっていただき、目指すはベルトですね。キング・オブ・パンクラシストとしてキューバから新たな才能が出てくるというのを見たいですし、またウチからさらなる世界に羽ばたせっていう姿を見たいなと思っています」 ──ロペスさんにも同様の質問です。 「最初はアマチュア選手から始めるということになるかと思います。その中から良い成績を出した選手が、プロとして世界に出ていくことになるのではないかと思います」 ──アジア競技大会でMMAが行われるなど、いまMMAのオリンピック競技化の動きもあります。そうなった場合のことも考えておられるでしょうか。 「もしもMMAがオリンピック競技になったとしたら、キューバは参加することはできると思いますが、キューバのスポーツ庁はINDERというところなんですけれども、そこが関わってくることになると思います。ただ、今のところキューバの国内ではMMAというのは正式な競技ではありませんで、この競技が好きな人たちが行っているという状況になります。もし国のスポーツ庁でこのMMAという競技を正式な競技とするということになりますと、また状況が変わってくるでしょう」 ──キューバ系のレスリング出身選手としては、ヨエル・ロメロ選手やグスタボ・バラート選手などがMMAで活躍しています。五連覇のゴールドメダリストの選手に恐縮なんですが、MMAという競技においてレスリングの重要性をどのように感じていますでしょうか。もしご自身が若ければ挑戦していたかもしれない、という風に感じたこともあるでしょうか。 「まず、MMAにとってレスリングというのは非常に重要なスポーツだと思います。実際、レスリング出身でチャンピオンになった方々が多いですし、格闘技の要素を持っています。そして、もし私が若かったとしたら、MMAを実際に行っているかもしれません。いや、今までやったことは全然ないんですけれどもね(笑)。ただ、やはりMMAでも勝利を得るためには、自分の時間を犠牲にしてきちんと練習を積んでいくということが必要になってくると思います。それは今まで私がやってきたことです。ですから、私がもしMMAに参加していたとしたら、それなりの結果を出せたのではないかと思います」 ──ロペスさんの人生にとって、格闘技やレスリングはどういう意味を持つものでしょうか。 「MMAもそうだと思いますが、その他の格闘技系のスポーツにとって非常に重要なことは、やはり規律正しく行う、自分の時間をそれにすべて当てていく、そのくらいの気持ちでやっていくことだと思います。それができたからこそ私はチャンピオンになりました。  レスリングは私にとって人生そのものです。10歳の時から始めて42歳で引退しましたけれども、33年の長きにわたって競技人生を行いました。私にとっては生活のすべてであり、これを通じて、偉大な選手というのはやはり非常に素朴である、シンプルであるということを学んだと思いました」 ──最後に日本の格闘技ファンにメッセージを。 「本日こちらにいらっしゃいます皆様、そしてまた配信をご覧になっている皆様、ありがとうございます。今回、この日本とキューバの二国間のプロジェクトですけれども、両国の友好にとって非常に重要なプロジェクトだと思います。また、その内容も世界的なレベルでのプロジェクトになりますので、ぜひこのMMAの世界で結果を出していくことができるものにしていきたいと考えています」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.345
2026年7月23日発売
9.10『超RIZIN.5』でRIZIN&PFLダブル王座戦のシェイドゥラエフ&AJ・マッキー独占インタビュー。榊原CEO、野村駿太、クレベルも。K-1 朝久泰央×大久保琉唯×木村萌那
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント