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【UFC】元王者ショーン・オマリー「ホワイトハウスの芝生の上で戦う。正気とは思えないほど凄い」×7連勝中アイマン・ザハビ「人生において価値のあるものはすべて上り坂の困難な戦い」=6月15日(月)朝『UFC Freedom 250』ホワイトハウス大会

2026/06/14 14:06

アイマン・ザハビ「ショーンはタイミングとカウンター打撃の選手。目もくらむようなスピードは持っていないけど、優れたフットワークこそが彼の最高のスキルセット。ギャップに落ち込むことなくプレッシャーをかける方法は存在する」

──アイマン、調子はどうですか? ホワイトハウス大会のここまでの盛り上がりの中で、今回の経験はあなたにとってどうですか?

「素晴らしいです。16歳の頃の自分は、いつかここにたどり着くことを分かっていましたし、これを夢見ていました。だから、今の(メディア対応などの)義務に対して文句を言う筋合いはありません。これもすべてプロセスの一部であり、自分の名前を世に広めるための一部です。私はこれまでのUFC7連勝をバックに静かに、あまりメディアの注目を浴びずに積み重ねてきました。皆に言っているのですが、自分はまるで映画『ロッキー3』のクラバー・ラング(※ミスター・Tが演じた)のようだと感じていました。黙々と仕事をこなし、試合に勝っているのに、誰も自分のことを知らない。それが突然、ドカンとここに、ホワイトハウスにいて、皆が“この男は誰だ? なぜここにいるんだ?”となっている。でも、そこには素晴らしいストーリーがあります。ちょうどYouTubeでドキュメンタリーを公開したばかりなので、もし私がどうやってここまで来たか知りたい方は、観てもらえると嬉しいです」

──ホワイトハウスで戦うこと自体が特別なことですが、ホワイトハウスでショーン・オマリーと戦うというのはまた別の話です。彼は、MMA全体というよりは「彼の試合だから観る」というような、全く別の層の観客を惹きつけます。基本的には、彼の観客も手に入れることができるという点も、頭の片隅にありますか?

「ええ、彼の観客や、ホワイトハウスでの開催ということでこれまでUFCやMMAを一度も観たことがないような人々に露出されるのは良いことです。こういうビッグネームと戦うのが素晴らしいのは、より多くの注目(eyeballs)が集まるからです。ジョゼ・アルドと戦った時の経験は凄まじいものでした。アルド戦へのリードアップの時、私の母からも電話があって『なんてこと、あなたがジョゼ・アルドと戦うなんて信じられない。私はジョゼが大好きなの。もう20年も彼を観てきたわ。彼は長い間トップにいるもの』と言われました。モントリオールの多くの人々からも『応援しているけど、お願いだから彼をあまり酷く傷つけないでね』と言われました。そしたら、あの男(アルド)は私の頭を蹴り飛ばそうとしてきたんですけどね(笑)。

 とても面白くて興味深かったです。あの試合のビルドアップ中には、たくさんの殺害予告も受け取りました。アルドには多くの熱狂的なファンがいて、私がオクタゴンにたどり着くことすら望まない人々がいたので、とても奇妙な感覚でした。それに比べると、ショーンのファンは概してはるかに親切です。殺害予告はゼロなので、それは素晴らしい。私をからかう人がいるのは全然構いませんが、殺害予告は常軌を逸していましたからね。でも、アルドは長い間トップにいた選手ですから、そういうものです」

──それを踏まえて、あなたはアルドの打撃を切り抜け、チトの打撃も切り抜けてきました。ショーンが提示するもので、あなたがこれまでの数試合で直面してこなかった、異なるタイプの打撃の課題とは何でしょうか?

「異なるタイプの打撃の問題ですね。アルドはブギーマン(怪物)のようでした。彼は私がこれまで直面した中で最も速いストライカーで、そのスピードは信じられないほどでしたし、持っているもの全てを懸けて全力で打撃を繰り出してきました。彼の打撃には莫大なパワーが宿っていました。チトも狂気的なパワーを持っています。彼はUFCバンタム級史上最多のノックダウン数を誇ります。

 ショーンに関しては、彼のパワーは、アルドやチトのように歩み寄って頭を殴り飛ばすような“一撃必殺”(one shot kill)のパワーだとは思いません。彼はどちらかというとタイミングとカウンターの打撃です。もしこちらがギャップに落ち込んでしまい、彼が予期せぬタイミングで当ててくれば、ダウンさせられ、意識を飛ばされるでしょう。彼は速いですが、アルドほど速いとは思いません。あの目もくらむようなスピードは持っていません。しかし、彼は優れたフットワークを持っています。フットワークこそが彼の最高のスキルセットだと思います。彼はリング内を本当によく動き回り、攻撃を当てて、相手の攻撃を食らわないようにします。

 ですが、打撃は私の方が優れていると思っています。皆さんは驚くことになるでしょう。私の打撃はオーソドックスではないからといって、劣っているわけではありません。私の打撃は非常に型破りで変則的(unconventional awkward)であり、ユニークな問題を提示します。これはトレーニングルームで模倣するのが非常に難しいものです。彼に対して多くの問題を引き起こし、打撃の攻防で勝てるかどうか、見てみましょう。また、私は彼よりも優れたグラップラーであり、優れたレスラーでもあると思っています。私は2017年から柔術の黒帯ですし、長い間レスリングをやってきました。もしチャンスがあれば彼をテイクダウンしますし、そうでなければ終始打撃でいきます」

──あなたのインタビューをいくつか拝見しましたが、あなたはショーンに対して「プレッシャー、プレッシャー、プレッシャーだ」と言い続けています。しかし、ショーンはカウンターの打撃が非常に上手いとも言いました。そのカウンター打撃に対抗しつつ、そのゲームプラン(プレッシャー)をどのように遂行するのですか?

「あまり詳細を明かしたくはありませんが、ギャップに落ち込むことなくプレッシャーをかける方法は存在します。それはすべてアプローチ(接近の仕方)の問題です。以前にも人々に話していたのですが、ショーンとメラブが最初に戦った時、誰もがメラブがタックルにくることを分かっていましたし、彼は毎ラウンドでテイクダウンを奪いました。そして彼らが再戦した時も、メラブがタックルにくることは誰の目にも確実で、疑いの余地はありませんでした。そしてそれをショーンが知っていたにもかかわらず、彼のコーチたちが知っていたにもかかわらず、私たち、そして世界中が知っていたにもかかわらず、メラブはそれでもテイクダウンを奪いました。

 私は“知っていること”が重要なのではなく、“アプローチを理解し、それをアジャストすることが重要”だと考えています。ですから、ファイターは試合の中でアプローチを変え、遂行の仕方を変えなければなりません。ショーン・オマリー戦の1Rは、2Rのようにはならないでしょうし、3R目は2Rのようにはならないと予想しています。試合全体を通してアジャストしていくつもりです。メイウェザーが最も上手く表現していました。『最高のチャンピオンは、あらゆることに適応する』と」

──あなた、あなたのお兄さん(名将フィラス・ザハビ)、そしてトライスタージムの面々は、ゲームプランの構築や、起こりうるあらゆる事態への対策が非常に得意です。屋外での試合、自然の要素、太陽、虫など、皆が話し合っているような環境に対して、どのように準備をしますか?

「私は13歳の頃からトライスターでトレーニングしているので、今年で20年以上になります。今年、初めてジムにエアコンが導入されたのですが、それはちょっとしたプラスでした。モントリオールのジムは、ワシントンDCと同じくらい、あるいはそれ以上に湿度が高いです。私はジムで湿度のない夏を過ごしたことがないので、長い間その環境への準備はできていました。そして、私はここ(現地)に2週間早く入りました。5月31日に来て、毎晩屋外でトレーニングをしています。DCの興味深い特徴の一つは、夕方になると湿度が上がるという点です。ですから、屋外でトレーニングをして、ここの空気に慣れ、景色を見て、ホワイトハウスの周りを歩き、すべてに慣れるようにしてきました」

──日曜日(日本時間月曜朝)に勝利すれば、それはジョルジュ・サンピエールがマイケル・ビスピンを破って以来の、カナダにとって最大の勝利になると思いますか?

「私の中での最大の勝利は、やはりジョゼ・アルド戦だと思っています。アルドは史上最高の選手の一人(GOAT)ですし、彼は計量を8ポンドもオーバーしていました。私は自分が136.8ポンドを作った状態で、フェザー級の彼を破ったのです。彼を破った他のフェザー級選手たちは136ポンドを作っていません。そして、彼が135ポンド(バンタム級)に階級を下げた時は、耐久力が落ちていたと思います。他のバンタム級選手たちは、彼が以前ほどタフではなくなった状態で彼を破ったわけです。だから、アルド戦が私にとっての最大の勝利だと感じています。

 今回の試合は、自分をタイトルマッチへと導くものなので巨大な勝利にはなるでしょうが、GOATの一人を破った瞬間というのは、おそらく私の人生で最も記憶に残る瞬間です。日曜日を素晴らしいものにしなければなりません。現時点では、まだ起きていないことなので『人生最高の瞬間』とは言えません。日曜日にそれが人生最悪の瞬間になる可能性だってあります。そこには常にバナナの皮(※滑って転ぶような罠)がありますから。雨が降るかもしれないし、滑りやすいかもしれない。どうなるかは見てみないと分かりません。ただ、私はこの格言を胸に生きています。『自分に運命づけられているものは、決して自分を外さない。そして、自分を外したものは、決して自分に運命づけられていなかったものだ』と。日曜日にどうなるか、見てみましょう」

──ファイターとしてだけ留まっていたら絶対に学べなかったであろう、コメンテーター(解説者・放送関係)としてビジネスについて学んだことは何かありますか?

「いやあ、放送関係の人たちは本当に恵まれていますよ。メディアや放送の仕事をする時、毎回ファイターにインタビューしに行くと、コーヒーがあって、スナックがあって、皆さんのための控え室(グリーンルーム)がある。素晴らしいですよね? 素晴らしいですよ。時々、メディアがUFCを批判したり、UFCのやり方についてたくさん不満を言ったりしているのを見ると、面白いなと感じます。でも、結局のところ、いつの日か自分が引退した時にはそっち側(メディア・解説側)に回るのが待ちきれません。私にとっては、ナイスで快適な引退生活になるでしょうね」

──あなたのお兄さんであるフィラスが、依怙贔屓をしていないことを示すために、他のアスリートよりもあなたに対してコーチとして厳しく接したというようなエピソードはありますか?

「兄は間違いなく全員に対して厳しかったです。兄はハードな男で、とてもタフな人物であり、チーム全体に対して高い基準を持っています。ただ、私に関して興味深いのは、スパーリングをしている時、私が攻撃を食らうたびに彼が『お前はストレートを食らった、フックを食らった、フックを食らった』と言ってくることです。練習中、たとえ1回でも攻撃を食らうというのは、彼にとっては大ごとなんです。だから練習ではそれを痛感しますが、それはすべて試合の夜に完璧であるためです。エラーの確率を減らすためです。彼が練習場で私に課してくれる高い基準には感謝していますし、それがあったからこそ私はここにたどり着けました。練習室で彼がハードルを非常に高く上げてくれなければ、ホワイトハウスでパフォーマンスを披露することなんてできなかったでしょう」

──ところで、もしあなたが大統領だったら、自分の誕生日を国の祝日にしたいですか? それとも、自分の顔を硬貨に刻みたいですか? その2つのうちどちらかを選ばなければならないとしたら。

「硬貨に顔を刻む方ですね。そっちの方が長く、永遠に残ると思うので。硬貨に顔を」

──ショーン・オマリーがSNSで「負けた方が、相手の国のタトゥーを体に彫るというのはどうだ?」とあなたに聞いていましたが、それについてどう思いますか?

「それはハラーム(イスラム法で禁止されている行為。許されているものは「ハラール」)です。イスラム教では身体にタトゥーを入れてはいけないことになっています。タトゥーを入れると、イスラム系の葬儀場に埋葬してもらえなくなります。ですから、私にとってはノーです。

──とはいえ、負けるつもりはないですよね?

「負けるつもりもありませんが、それを賭け(ライン)に出すことはしません」

──あなたは連勝中であり、ご自身でも言われたように、よりオールラウンダーであるという事実があるにもかかわらず、依然としてアンダードッグとされています。その立場についてどのように感じていますか?

「気に入っていますよ。気になりません。私は過去7試合のうち6試合でアンダードッグでしたが、そのすべて(7試合すべて)に勝ちました。アンダードッグであるということは、私たちのスキルについては何も意味していないと思います。これは明らかに人気投票のようなものです。彼は100万人のフォロワーがいて、多くの人が彼を知っており、彼に金を賭けるでしょう。彼は世界王者でもあったわけですから、それは理にかなっています。人生において価値のあるものはすべて上り坂の戦い(困難な戦い)です。私は偉大であることに挑みたいですし、最高の相手と戦いたいです。UFCでベルトを懸けて戦いたいのであれば、そこにいる最高の男たちと戦わなければなりません。もし人々が、彼(オマリー)が最高だと思っているなら、私は彼を倒すつもりです」

──今回はGSP(ジョルジュ・サンピエール)があなたのコーナーに就くのですか?

「ええ、GSPは金曜日に到着して、日曜日はコーナーに就いてくれます」

──アイマン、先ほど16歳のあなたがこのような瞬間を夢見ていたと言っていましたね。これまでの人生で払ってきたすべての犠牲を経て、今、あなたはホワイトハウスにいて、元チャンピオンでありビッグスーパースター(オマリー)と対峙します。目を閉じたとき、日曜日におけるあなたにとっての「完璧な夜」はどのように想像しますか?

「完璧な夜というのは、KOですね。KO勝ちこそが、私にとって起こりうる最高の出来事だと思います。なぜなら、ホワイトハウスでの開催であり、世界中の誰もが観ている中で、ショーン・オマリーをKOするというのは、私のキャリアを本当に一気に押し上げて(ローンチして)くれると思うからです。ピョートル・ヤンやメラブが持つベルトを懸けた戦いへと、私を確固たるものにしてくれるでしょう」

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