MMA
インタビュー

【MMA】新団体設立のスコット・コーカー代表「日本は間違いなく計画の重要な一部、RIZINの榊原氏といずれは話し合いの場を持つ」

2026/06/08 13:06
「Strikeforce」や「Bellator」の代表として世界的な格闘技ブームを牽引し、この度、新たな国際総合格闘技(MMA)リーグ(仮)の設立を発表したスコット・コーカー代表が、27年初頭に旗揚げする新団体と日本の関係について、公式インタビューで語った。 「RIZINとは、Bellator MMAと共に行った取り組みの過去がありますし、今でもあの時のことを誇りに思っています。榊原氏がRIZINで築き上げたものや、格闘技界での長い経歴には大きな敬意を抱いています。いずれは話し合いの場を持ち、ビジネスとして成立するかどうかを見極めることになるでしょう。双方にとって、そして何より選手やファンにとって理にかなった機会があれば、私は間違いなくそれを実現する用意があります」と、クロスプロモーションに前向きな姿勢を示した。  また、公式インタビューに先駆けて公開されたアリエル・ヘルワニのインタビューでは、今後の構想について、「まずは、しっかりと100人から150人ほどのファイターをサイン(契約)する」「最初の年は12大会をやる予定」「私たちはトーナメントのみにはならない。27年には1階級のみでトーナメントを行う。残りはファンファイト(ワンマッチ)で構成される」とコメント。  さらに、「このプロダクトの収益ストリームはここ(米国)だけでなく、世界中から生まれるということを覚えておいてほしい。私たちは世界中を旅して試合をするから」「私が貢献できる一つのことは、私たちはゼロからスターを識別し、スターを築き上げることを、誰よりも上手くやってきたということだ。私たちはそこに戻るつもりだ。それを行ってきたチームを再びまとめ、それを継続する。なぜなら、私たちは世界中にスカウトを配置することになると本当に感じているからだ。『ダイヤの原石』を探しに行く。彼らはそこにいるが、発見される必要があるんだ。鉱山に次のスターを採掘しに行く」と語っている。  コーカー代表は同団体のスタートに向け、クリエイター・スポーツ・キャピタルやグリフィン・ゲーミング・パートナーズ(ピーター・レヴィン氏が共にCEO兼共同創業者として就任。ランペイジやコールマン、クートゥアーの元マネージャー)をはじめとする、スポーツ・メディア・金融分野の有力投資家連合から、第一弾として6,000万ドル(約93億円)の資金調達を完了。  2027年1月予定の旗揚げ戦)に向け、「今のMMAスペースには少し“ファンク”(停滞)があると感じている。何か変な空気があると感じるんだ。だから、行ってそれをかき混ぜようと思った。MVP(Most Valuable Promotions)の件もそうだけど、彼らは大釜をかき混ぜている。それが人々を興奮させ、誰かを応援させる。私たちも行ってかき混ぜる。私にとって、このスポーツには少し“ケージを揺らす”ようなことが必要だと思う」と、新しMMA団体への意欲を語っている。  公式から届いたコーカー代表との一問一答は以下の通り。 [nextpage] このスポーツは少し低迷している。問題は新たなスターが十分に育っていないこと ――今回、MMAビジネスに復帰することを決めた理由を教えてください。 「Bellator MMAが売却された際、私は少し距離を置いてリセットし、振り返り、次に何をしたいのか真剣に考える時間を取りました。その休養期間中、このスポーツにおいてまだやり残したことがあると気づいたのです。自分にはまだ多くのものを捧げられると感じています。その思いは一度も消えることがなく、それが最終的に復帰へと私を駆り立てることになりました」 ――Bellator MMAを離れてからは、どのような活動をしてきましたか? 「この業界から一歩引いてリフレッシュし、キャリアの次の章をどうしたいか真剣に考える時間を持ちました。やがて団体へのアプローチ、何を成し遂げたいかについて頭に浮かんできたロードマップを書き出し始めました。その休養期間は、精神的にも肉体的にも私にとってとても重要でした。今は十分な休息を取り、集中力を取り戻し、明確なビジョンを持って前進できることにワクワクしています」 ――今回の新団体と、以前あなたが社長を務めていたBellator MMAやStrikeforceとの明確な違いは何ですか。 「基盤は、StrikeforceやBellator MMAを築き上げた時と非常に似ています。つまり、ゼロから組織を構築し、才能ある選手を発掘・育成、その上でトップクラスのフリーエージェントを適切に補強してロースターを強化するというものです。このアプローチは、私にとって常に成果を上げてきましたし、新団体でも続けていくつもりです」 ――新しい才能を開花させる機会を設けると。 「そうです。目標は、これまでと変わりません。我々の仕事は、次なる大スターを発掘し、育て上げることです。以前と異なるのは、目の前にさらなるチャンスが広がっていること。新たなプラットフォーム、新鮮なビジョン、これまで培ってきた知見をすべてこの新たな章に活かすチャンスがあると思っています」 ――つまり、過去の経験が新団体に生かすことができると考えているわけですね。スコット代表は、過去にロンダ・ラウジー、ダニエル・コーミエー、クリス・サイボーグ、マイケル・“ヴェノム”・ペイジといった才能あるファイターを次々と発掘し、世界に送り出してきました。今、新たな才能を見出す自信と根拠はどこにあるのでしょうか。 「才能の発掘と育成は、私がキャリアの初めから携わってきたことです。StrikeforceからBellator MMAに至るまで、私たちは常に世界が彼らのスター性に気づく前から、才能ある選手を見抜く確かな目を持ってきました」 ――なるほど。 「私自身も格闘家ですから(※テコンドー黒帯)、その視点から才能を見極めています。単に戦績やハイライトだけでなく、スキルセット、規律、メンタリティ、市場性、そしてその選手がどれだけ成長できるかという可能性に注目しています。それが、このプロセスに対する私たちの自信につながっています。  そして多くの点で、私たちはかつてのチームを再結成しているのです(※)。過去に実績があり、何を見極めるべきかを知り、ファイターをスターへと育て上げる方法を理解している人材がここには揃っています。その経験こそが、私たちが前進する上で大きな自信を与えてくれています」 ※グリフィン・ゲーミング・パートナーズのピーター・レヴィンが共にCEO兼共同創業者として就任(※The Nerdistオーナー。2007年にスコットにトム・フォックスを紹介)。最高コンテンツ責任者(COO)にケヴィン・ケイ(元Spike TV社長でTUF担当)、チーフ・オペレーティング・オフィサーにトム・フォックス(COO)。4人の副社長のうち、タレントリレーションズにリッチ・チョウ(元Bellator MMAマッチメーカー)、欧州担当にパオロ・ボコッティ、ローレンス・スチュアート、クリス・デブラシオの陣容が発表されている。またPRチームに元BellatorのCJ・トゥトル(元Sherdog)も加入。『Fight Night at the Tech』のギルバート・メレンデスとも提携。マイク・コーガンに関してコーカー代表は「コーガンには仕事がある。彼は(別の)格闘技会社にいるからね。引き抜きはしない」とアリエルの番組で語っている。 ――スコット代表が不在中、MMAの現状をどのように見ていたのでしょうか? UFCは圧倒的な勢力となり、ONEのMMAは縮小傾向、Bellator MMAを買収したPFLの状況も含めての分析をお願いします。 「UFCが、このスポーツにおける圧倒的な勢力であることは明らかですし、彼らが築き上げたものには称賛を送るべきです。彼らはグローバルブランドを確立し、一貫性を保つという点で素晴らしい仕事をしてきました。 しかし、MMAの全体像を見ると、このスポーツは少し低迷しているように思います。私の見解では、問題は新たなスターが十分に育っていないことです。それが今、欠けているもののように感じられます。かつてはMMAを頻繁に観ていた友人たちに話を聞くと、多くの人が以前ほど観なくなっていると言います」 ――そこが、スコット代表が戻ってきた理由でもあるわけですね。 「StrikeforceやBellator MMAの時代を振り返ると、ファンが名前を知り、関心を持ち、追いかけていた選手たちがいました。そこには絆があったのです。彼らが誰なのか、どんな背景があるのかを知り、次に何が起こるのかを見たいと願っていました。今日では、トップレベル以外のカードを見ると、ファンが『あの人、誰?』と首をかしげるような状況があるように感じます」 ――マンネリ化してきていると。 「これは才能の問題ではないと思います。素晴らしい才能を持った選手はたくさんいます。問題はスターの育成にあるのです。そこに私はチャンスを見出しています。このスポーツには新しい顔、新しいストーリー、そしてファンが関心を寄せるための新たな理由が必要です。まさに、それが私をワクワクさせるような挑戦なのです」 この会社の利点の一つは非上場企業であること、決断を下す柔軟性が得られる ――ファンが関心を寄せるための新たな理由ですか……。MMAビジネスに復帰した今、あなたが何をしたいのか、何ができるのか、そしてあなたの役割について教えてください。 「そうですね、私の役割はこの新事業のCEOですので、会社の構築、ビジョンの策定、そして適切なチームと人材の配置に注力しています。この会社の利点の一つは、非上場企業であることです。これにより、迅速に動き、ビジネス、ファイター、そしてファンのために最善だと信じる決断を下す柔軟性が得られます。上場企業で運営する場合に付きまとうような制約やプレッシャーの一部は、私たちにはありません」 ――フットワークがあって機動力があると。 「はい。それにより、我々は積極的かつ創造的、そして戦略的に行動ができます。才能を見出し、スターを育成し、重要な選手を獲得し、適切なイベントを構築し、市場が今まさに求めていると我々が考えるようなMMAのコンテンツを作り上げることができるのです」 UFCとは特にビジネスを行うつもりはないし、敵対関係にある必要もない ――ファンの多くの関心は、UFCを含む既存のMMA団体との関係性です。現段階で、どのように捉えていますか? 「UFCとは、特にビジネスを行うつもりはありません。例えば、私がBellator MMAに在籍していた時も、UFCとはビジネスを行いませんでした」 ――たしかに、そうでしたね。 「だからといって、敵対関係にある必要はないです。彼らが築き上げたものや、このスポーツにおける彼らの地位は尊重しています。しかし、我々の焦点は彼らと協力することではなく、独自のプラットフォームを構築し、独自の才能を育成し、ファイターやファンに何か新しいものを提供することにあります」 ――UFCに依存するのではなく、新団体のブランド力をつけることに注力するわけですね。 「他の団体に関しては、常にオープンな姿勢を保つことが重要だとこれまで示してきました。会社、ファイター、そしてファンにとって理にかなった機会だと判断すれば、どこの団体であろうと検討するつもりでいます。しかし、最優先事項は、このビジネスを正しい方法で築き上げ、自分たちの方向性を示しコントロールすることです」 ――来年から本格的な新リーグを開催するとおっしゃっていましたが、名称、開催回数、テーマ、時期、会場について、お話しできる範囲で教えてください。 「名称、会場、詳細なスケジュールなど、現時点ではまだ発表できる段階にはありません。もう少しお待ちください。ひとつだけ言えるのは、私たちが構築しているフォーマットにより、非常に有意義な形で現地に根ざしたイベントを展開できるということです。  つまり、日本に進出する際、単にありきたりなMMAイベントを持ち込んで市場に放り込むことは考えていません。日本のファンが理解し、共感し、惹きつけられるようなものを創り上げたいと考えています。これはヨーロッパ、米国、その他の主要市場にも当てはまります。各イベントがその地域に根付いていると感じられることが重要なんです。まだすべてを明かすことはできませんが、日本は間違いなく計画の重要な一部であり、そこで何を作り上げられるか、私たちは非常に楽しみにしています」 ――今回の復帰について、周囲からの反応はいかがでしたか? 「反応は好意的な意見が多数です。多くのマネジャー、トレーナー、ファイター、そしてこのスポーツに関わる様々な人々から、私の復帰を喜んでくれているという連絡をいただきました。これは私にとって大きな意味があります。なぜなら、彼らはこのビジネスを理解し、アスリートを理解し、私たちが以前に築き上げてきたものを知っている人たちだからです。  もちろん、懐疑的な声は常にあります。何か野心的なことを成し遂げようとすれば、人々は『不可能だ』と批判するものです。以前にも同じようなことを言われました。ストライクフォースやベラトールMMAについても同様の声が上がりましたが、私たちは両方を、ファイターとファンにとって意義あるプラットフォームへと育て上げることができました。  ですから、私は皆さんの意見を尊重しますが、今は前向きな反応と、これから待ち受ける仕事に集中しています。私を知っている人なら、特別な何かを成し遂げる真のチャンスがあると確信していなければ、私は戻ってこないことを理解してくれているはずです」 [nextpage] RIZIN、DEEP、PANCRASE、修斗といった団体と有益な形で協力する機会があれば、前向きにコラボレーションしていきたい ――あなたは、かつてK-1 USAの代表を務められていました。当時の思い出はありますか? 「K-1は大好きでした。日本で働くことも、共に働いた人々も大好きでしたし、その経験は私に大きな影響を与えています。とくに日本のファンが格闘技に対してどれほど情熱的であるかを、実際に目の当たりにしたのは、まさにその時が初めてでした。日本のファンからは、非常に特別な敬意、エネルギー、そして理解が感じられます」 ――K-1での経験が基板にあるようですね。 「1990年代から2000年代初頭にかけてのその時代、私はK-1を含め、格闘技史に残る最高の試合やイベントのいくつかが日本で行われるのを目の当たりにしました。それらの思い出は常に私の中にあり、格闘技プロモーションの構築、選手の売り出し方、そして意義あるイベントの創出について考える上で、間違いなく私の考え方を形作っています」 ――K-1からスタートし、PRIDEやDREAMにも関わっていきました。 「K-1、PRIDE、DREAM、そして日本で働いた期間から私が得た最大の教訓の一つは、日本のファンがファイターや格闘技をどう捉えているかという点です。多くの地域では、勝つか負けるかという単純なもので、それが人々の評価を左右します。  しかし日本では、正しい精神で戦えば、敗北にも名誉があります。勇気、情熱、敬意、そして武士道精神を示せば、ファンはそれを理解し、評価してくれるのです」 ――武士道精神を見たと。 「それは私にとって大きな影響を与えました。格闘技とは単に結果だけではないこと、戦い方や振る舞い方、そしてファンとの固い絆を築くことこそが重要だと教えてくれたのです。日本では、懸命に戦い、全力を尽くせば、結果がどうであれファンはあなたを尊敬し、愛してくれます。その哲学は、私のキャリアを通じてずっと心に留めてきました」 ――日本のメディアからは、あなたが日本に対して特別な思い入れを持っていることについて関心が寄せられています。世界的なプロモーターとして、なぜ今も日本との強い絆を持ち続けているのでしょうか。 「日本とのつながりは、何よりもまず私がファンだったことに遡ります。1998年に大阪ドームで行われたK-1の大会に行ったことは、一生忘れません。トンネルを歩いて行き、見上げると、5万人の観客がいて、その周囲には壮大な演出が広がっていました。  人生であれほどの光景を見たことがありませんでした。正直、衝撃を受けました。鳥肌が立ちました。その体験が心に刻まれたのは、日本が格闘技を全く別の次元へと引き上げていたからです。演出、ファンからの敬意、会場のエネルギー、選手への扱い――そのすべてが、それまで見たどんなものよりもスケールが大きいと感じられました。  そしてスポーツの枠を超えて、私は常に日本やアジアに対して個人的なつながりを感じてきました。私はアジア系の血を引いているため(※母が韓国人)、人々や文化に深い共感を抱いています。日本のファンが格闘技に注ぐ敬意、規律、伝統、そして情熱が大好きです。ですから、なぜ日本が私にとって重要なのかと聞かれると、それは単なるビジネス上の理由だけではありません。それは個人的なものであり、長い間、私という人間の一部となっているのです」 ――現在、日本にはRIZIN、DEEP、PANCRASE、修斗など多くのMMA団体があります。提携については、どうお考えですか? 「私は常にコラボレーションを信じてきました。それが私のキャリアを通じてのビジネススタイルであり、スポーツとはそうあるべきだと考えています。  結局のところ、重要なのはファイターたちがステップアップし、自らに挑戦し、最高の相手と対戦して実力を試すことです。RIZIN、DEEP、PANCRASE、修斗といった団体と、ファイターやファン、そしてスポーツ全体にとって有益な形で協力する機会があれば、もちろん私たちは前向きにコラボレーションしていきたいと考えています。  日本には格闘技の深い伝統と強固なMMAのエコシステムがあり、私はそれらの団体が築き上げてきたものを大いに尊敬しています。私たちの目的は、その歴史を無視して参入することではありません。その歴史を尊重し、理解し、共に有意義なものを生み出す方法を探ることなのです」 ――RIZINの榊原信行CEOは、スコット代表の新リーグに興味があるようです。 「まだ彼と話す機会はありませんが、榊原氏がRIZINで築き上げたものや、格闘技界での長い経歴には大きな敬意を抱いています。いずれは話し合いの場を持ち、ビジネスとして成立するかどうかを見極めることになるでしょう。双方にとって、そして何より選手やファンにとって理にかなった機会があれば、私は間違いなくそれを実現する用意があります。RIZINとは、Bellator MMAと共に行った取り組みの過去がありますし、今でもあの時のことを誇りに思っています」       * アリエルのインタビューでもコーカー代表は、榊原CEOとの歴史と関係を語っている。下記に紹介したい。 「2006年当時、Strikeforceでフランク・シャムロックがシーザー・グレイシーと戦い、それからカン・リーが戦い、私たちは次のスターを築き始めただろう? 若いキッズたち、ギルバート・メレンデスが戦い、ジョシュ・トムソンが戦い(vs.クレイ・グイダ)、私たちはそこに素晴らしい一連の試合を持っていた。そして2回目の試合の時、私は『フランクが怪我をしてボロボロだ、次のメインイベントは誰だ?』となった。試合が終わった翌日、アリーナから電話がかかってきて『6月にもう一回やりたいんだ』と言われた。3カ月後だ。私は『1年くらい休みが欲しい、1年ほど休ませてくれ、君たちは私を使い果たそうとしているのか?』と言ったよ。すると彼らは『いやいや、やりたいんだ』と言った。飲食(F&B)の売り上げが桁外れだったからだろうね。あの夜、彼らはビールを売り切らしたんだ。だから彼らは大金を稼いだに違いない。ちなみに、その分け前は私には一銭もくれなかったけれどね(笑)。  とにかくメインイベントが必要だった。だから私は榊原(信行)に電話して、『頼みがある、メインイベントが必要なんだ』と言った。私は日本語を話せないから、当時K-1のケン・イマイを通じて、彼が榊原に電話した。彼はミルコ・クロコップをマネジメントしていた。そこで榊原は、アリスター・オーフレイム)をヴィトー・ベウフォートと戦わせるために送り込んできてくれたんだ。それがサンノゼでのストライクフォースMMAの2回目の試合だった。それは人々が期待していたようなダイナミックな試合にはならなかったと思うけれど、最終的には『これはかなりクールだ、榊原に連絡を取ることができるんだから』と思った。  そして今、私たちが世界中に持っている、複数の地域における複数のプロモーターとの関係、そしてBellatorを世界中に連れて行った時にそれらの関係はさらに成長した。ハンガリーへ行き、アイルランドへ行き、イングランドへ行き、ロシアへ行った。あれは本当に素晴らしい旅だった。日本へ行って試合をし、榊原のRIZINと対抗戦をやったことも。テルアビブ(イスラエル)で試合をしたのも素晴らしかった。そのレセプションを見るのは本当に素晴らしかった。なぜなら彼らは、アメリカの主要なMMA会社が自分たちのテリトリーにやってきて、彼らの場所にそれをもたらしてくれることを、とても喜んでくれたからだ。(この新しいプロモーションでもそれをやるつもり?)その通りだ。世界中で、それはグローバルなものになる。  いま、RIZINはアメージングなことをやっているよ。彼が2016年に始めた時(日本時間2015年年末)、彼は7年間の競業避止義務(ノンコンピート)が明けたところだったんだ。考えてみてほしい、7年間だ。だが、彼は戻ってくる能力を得た。私は彼に『よし、あなたは過去に私に素晴らしいファイターを連れてきてくれた。だから私はそのお返し(レシプロケート)をするよ』と言った。だから私たちはキング・モーをトーナメントのために送り、それからできる限りのファイターを送り始めた。なぜなら私はいつも、日本のMMAが健全である必要があると感じていたからだ。  私は非常に多くの素晴らしい試合を見てきた。格闘技の黄金時代は、本当に1997年(PRIDEが始まった年、K-1はすでにビジネスを行っていた)から、PRIDEが売却された2007年までだと思う。それが私にとっての格闘技の黄金時代だ。あの時代は信じられないものだった。なぜなら、PRIDEとK-1という2つのライバル会社が激突していて、それがブランドと格闘技を、あの1回の『Dynamite!!』のショーで90,000席を売り切ることができるところまで引き上げたからだ。  彼らは少し(業界を)揺るがした。PRIDEが売却された後、日本のMMAは少し……榊原が戻ってくるまで人々は落ち込んでいたと思う。だから私は彼を助ける必要性を感じ、SPIKE TVで彼のショーを放送させてもらったんだ。ケビンに『彼に便宜を図ってくれないか』と頼んでね。だから私は本当に彼を助けようとした。そしてそれが、2022年の大晦日に彼とやった試合(※RIZINvs.Bellator全面対抗戦)へと繋がった。信じられないものだった。君もそこに行ったことがあるだろう、あそこにいると……本当に、他に類を見ないものだよ。あのトンネルを歩き抜けて見上げ、“おお、マイ・ゴッド、これは信じられない”となる、あの感覚に勝るものはない。そしてプロダクション(演出)は誰のビジネスとも違っていた。テレビで見たことがあるだろう、本当にオーバー・ザ・トップなんだ。私はただ日本のMMAと彼らのやり方に恋に落ちた。私たちがやろうとしていることの中に、そういう要素をたくさん見ることになるだろう」
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