MMA
インタビュー

【RIZIN】覚醒の拳・宇佐美正パトリック「ガチでやってるスライカーの俺とやれんのか」

2026/05/19 11:05
 2026年5月10日(日)GLION ARENA KOBEにて『RIZIN.53』が開催され、ライト級で、宇佐美正パトリック(Battle-Box)が、雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA FIGHT SPORTS GYM)を1R 1分31秒、左フックからのサッカーキックで衝撃TKO。試合後、「見とけよ、ライト級かき回すから」と、メインでイルモフ・ノジモフから王座を奪取したルイス・グスタボら、トップ戦線に宣戦布告し、さらに、榊原信行CEOが「敵を獲りに行け」と煽るBreakingDownへの出陣にも名乗りを挙げた。  前PANCRASE王者・雑賀の組みを切って、殴り合いに持ち込んだ宇佐美。近い距離で互いの左右を交錯すると、ロープに詰めて右の動きでタメを作った宇佐美に、雑賀は右アッパー。しかしそこに宇佐美はシャープな左フックを振り抜きダウンを奪うと、サッカーキック。すぐにレフェリーが間に入った。  宇佐美はマイクを持つと「〇×△×◎!」と言葉にならない雄たけび。そして「これからの試合見とけよ! これが俺の始まり。ライト級かき回すから!」と絶叫した。  また、試合後のバックステージでは、「アマチュアのぺーぺーの奴らが『RIZIN出た、RIZINの戦手に勝てる』とか、そんなん言ってんのは、俺からしたら気分悪いし、それやったら俺、ガチでやってる打撃のスライカーと“じゃあ俺とやれんのか”って。(芦澤)竜誠君もやられてるんで。その敵を取りに行くようなイメージでも全然。RIZINを舐められたくない」と出陣を宣言。  24年12月にオープンフィンガーグローブキックボクシングルールで2R KOに下した細川一颯の「ブレイキングダウン選手はなんで馬鹿にされる? 教えてオジサン達」の投稿を「お前が弱いからだろ」とバッサリ。さらに高校ボクシング全国3冠で、大学で日本2位の黒柳禅の「(宇佐美に勝てる?)イージーファイト」の言葉に「お前先輩のくせしてお客さんに嘘つくの? 大学時代弱すぎて俺にスパーリングで毎回ボコボコされてたやん! よく倒されてたやん 俺に(爆笑)俺にビビって階級下げてたは内緒ね お客さんに意地張って嘘つくのはやめましょう」と、BreakingDown勢にモノ申している。  日本ライト級最強の拳対決を制した宇佐美の次戦はどうなるか。 宇佐美正パトリック「RIZINを舐められたくない」 ──試合を終えた率直な感想をお聞かせください。 「すっきりしました」 ──「すっきりした」のはもちろんやはりこう自分の綺麗なフィニッシュで終わって、ということですよね。 「それもそうですし、なんかまあ……大会このなんですかね。 判定とか1試合目とかもこう結構長く続いて、なんすかね、ダレてるような感じの空気もあったんで、その空気を変えれたすごい良かったかなて思います」 ──ほかの選手のインタビュー中に、会見場の後ろを通ったパトリック選手が「パーティーだぜ!」みたいに叫んでいたのが聞こえましたが。 「あ、そうです。僕、パトリックって言うじゃないですか。パーティーのPって。『パトリックのPはパーティーのP!』って言ってふざけてました。すみません(笑)」──5月8日が誕生日だったからパーティーと言っているのかと思いました。 「あ、それもあります。誕生日もあったから。この誕生日の日にね、もう何もしてなくても、減量、練習っていうのもあったんで、今日は普通に素直に誕生日を祝ってもらおうかなって思ってます」 ──ヤン坊選手と実際に戦った印象を教えてください。 「ほんまに渋いお父さんやなって感じですね。カッコええなって思いました。試合したからこそ分かることもあると思うんですけど、まあなんやろ、向き合って打ち合った時も、目はビビってなかったし、やっぱこう獲物を狩るようなすごい、いい目もしてましたし。でも僕もやっぱ譲れへん部分もあるし。でもカッコよかったですね。ヤン坊選手」 ──先にインタビューをしたヤン坊選手は、「宇佐美選手ほどのパンチャーと打ち合わないわけないでしょう」というような、そんなのやらなきゃ男じゃないというぐらいでした。 「やっぱ、そういうとこカッコいいですよね。はい。なんかもう試合終わってすぐメディカルチェックのところで会ったんですけれど、その時パッて喋った時もすごい気持ちいい人やなって。素直に思いました」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標や展望教えてください。 「いい勝ち方ができたと思うんで、ま、これを継続できるように頑張りたいと思います。はい」 ──試合前には色々なプランもあったかと思います。作戦通り全てできたましたか。 「そうっスね。最初一発目ジャブ打った時に、僕の打ち終わり狙ってきたんですけど、その後の戻りがすごい遅かったんで、パッて打ってた時に“おっ、打ち終わり狙おう”と思って打ったら全部が当たってたんで、“あ、もうこのまま多分いつか倒れる”と思いながらやってましたね。だからそんな焦ることもなく自分のペースでできてたんかなって、今日は」 ──半年前、この神戸の地で(桜庭大世に)一本負けしました。悪いイメージは今日で払拭されましたか。 「その時はその時で悔しいですけど、今日は今日で自分と向き合って自分の殻を破れたんじゃないかなって。みんなが見たかったものが見せれたんじゃないかなって思います」 ──試合後のマイクで何かすごく怒りながら話されてるようでしたが。 「はい。なんやろ、あんま名前とか出さないですけど、まあ、SNSで俺がいけなかったりとか、ま、色々あったりしたんですけど、グチグチ言ってるやつ多かったんで、逆に“見返してやったわ”みたいな。見たかコラ! みたいに言って、リングの上で中指立てたりとかもしてましたけど。あんまり“格闘技もやってない奴がそんなに偉そうに文句言うなよ”っていう気持ちが ありましたね」 ──試合前にも「BreakingDownやってやるよ」と。その怒りですか。 「はい。怒りっていうよりかは、アイツらは舐めてるんで。僕はこのRIZINっていう舞台を最強っていうか、RIZINが、なんて言うかな“最強”っていうのを、証明したいと思うんで、僕。それでなんですかね、そのアマチュアのぺーぺーの奴らが、なんて言うんかな、『RIZIN出た、RIZINの戦手に勝てる』とか、そんなん言ってんのは、俺からしたら気分悪いし、それやったら俺、ガチでやってる打撃のスライカーと“じゃあ俺とやれんのか”っていう感じですよね、ってなった時に、Xではみんなあんま絡んでけへんかったから“可愛いな”って思いましたけど。ま、でも、これからね。なんかま動きとかあればね、面白いと思うんすけどね。はい」 ──それはパトリック選手が向こうに出るということですか。 「まあ、その話があればもう是非、全然。あの、(芦澤)竜誠君もやられてるんで。その敵を取りに行くようなイメージでも全然、でも本当になんスかね、RIZINを舐められたくないていうのはあります。僕もやっぱここでずっと試合出させてもらってて、このRIZINっていうのが最強っていうのは証明したいと思うんではい」 ──この今大会のメインではその同じライト級のタイトルマッチ(ノジモフvs.グスタボ)が行われます。どう見ていますか。 「はい。いや、取らないといけないしょ、僕が。かき回して、かき回して、“あ、パドリックじゃないとアカンな”ってみんなが思ってもらえるような試合をこれからしていきたいと思うし、ま、今日一回勝ったからって、みんながね、次に期待するかって言ったら分からんから。これから強い相手とやりながら、証明していきたいです」 [nextpage] 雑賀ヤン坊達也「打ち合うなんて作戦には一切入ってなかったけど──」 ──試合後の率直な感想をお聞かせください。 「いやあ、負けたなあ、って思うのと、あと、めちゃくちゃ楽しかったっすね。あの空間、あのヒリヒリ感。打ち合わずにいられませんでした」 ──すごい打撃戦でしたが、ご自身の中では楽しかった、のほうが勝っていますか。 「そうっスね。負けたのになんかこんなにすっきりしているというか。悔しいですけどね。 なんか本当楽しくて『やったな!』っていう感じが。ま、でもやっぱ悔しいっスよ」 ──衝撃的な倒れ方でしたが、その際の記憶はありますか? 「多分アッパーに対しての左フックで見えてなくて 倒れた時に“うわ、ヤバい、また左ハイか!”と思ってちょっと去年の11 月の神戸の記憶が蘇みがえった瞬間に止まってたんで。ちょっとなんか、走馬灯のような感じで“ヤベっ!”と思ったら 止まってました」 ──宇佐美選手と実際に戦った印象を教えてください。 「もう見ての通り、パンチのスペシャリストっスよね。めちゃめちゃ精度高かったし当ててくるポイントもすげえ上手かったし、はい。楽しかったっス(笑)」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えてください。 「また戻ってこれますかね? でも、宇佐美君とあんな打ち合うの、多分僕しかいないっスよ。みんな多分打ち合うっていう選択取らないと思うんで(笑)。ま、“仕事はしますよ!”っていう感じなんで、また呼んでくださいって感じですね」 ──負けた後の試合とは思えないほど笑顔が見られ、さっぱりした感じですが、そこはやはり、パトリック選手と打ち合えた満足感が大きいのでしょうか。 「どうなんですかね。なんかその“楽しかった”っていうのがやっぱ多分一番、前回11月ここで負けちゃった時は何もできずに負けちゃってもう悔しくて涙が出るぐらい“この先どうすんだ、死にたい”まで言っちゃうとアレですけど“死んじゃう”みたいなぐらい落ち込んでたんですけど。今回もうこんな感じっスね、なんかもう“やったな、殴り合ったな”みたいな。自分の持てるもん出して、自分の一番強いとこで 負けたんで、なんかちょっとすっきりしてますね。 悔しいですけどね。こんなですけど(笑)。めちゃくちゃ悔しいっスよ」 ──ご自身の強いところも出したということでしたが、打撃のスペシャリストのパトリック選手を相手に、本来試合に勝つためであれば打撃戦を避けるのが定石だと思いますが、そういうことは一切考えなかったのですか。 「いやもう作戦はもちろんありました。はい。打ち合うなんて作戦にはもう一切入っておりませんでした。はい。最初組んだじゃないですか。組んでたんですけど。組んだ時に……、まあ組みも入れてっていうのが作戦だったんですけど、距離取りながらっていう。一回目離れた時に……、なんかまあ、性格なんすよね、“違えな”と思って、こう“退いたら負けだな”と思っちゃったんですよね。はい。そしたら負けちゃいました(笑)」 ──組み合ってもしかしたら判定で勝っていたかもしれない選択肢よりも……。 「そうっスね、やっぱり退いたら負けじゃないですか。ハハ。やっぱ退けないんスよね。はい。ま、そういう性格なんスよ。“負けられっか”みたいな。自分もそこで勝負してるんで、はい。なんか試したくなっちゃったんじゃないですか。パンチのスペシャリストに。はい」 ──それでこういう結果になっても後悔はない、と。 「そうですね。僕が自分で選んだやったことなんで、はい。結構“なんで打ち合ったの?”っていう連絡は来てます(笑)」 ──負けながらも満足感が得られるような試合ばかりとは限りません。それでもまだファイターとしての意欲は衰えませんか。 「燃え尽きてはないですね。むしろ“次いつ?”みたいな感じです。8月行っちゃいますか? 行きますよ」 ──明日は職場に復帰ですか? 「明日はまだ神戸にいるんで明後日から」 ──また仕事をやりながら練習を再開ですか。 「そうですね、また。ま、ちょっと休ませてください。今月いっぱい休もうかなと思ってるんで、そしたらまた次に向けてアピールしながら頑張っていきたいなと思ってます」 ──息子さんとはまだお話はされていませんか。 「今、多分バイト中っすね。ハハハ。僕の試合の日にまさかのバイトのシフトを入れちゃってたみたいで。『行ってこい』って。『自分で入れちゃったんだから』って。ま、ネタバレしないように帰ってきて後でゆっくり見てね、って言ってあります」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.343
2026年3月23日発売
4.29『ONE SAMURAI』でロッタン相手に引退試合に臨む「最強最後の武尊」。現役18年の軌跡に迫る永久保存版。日本人初UFC世界王者へ「平良達郎vs.ヴァン」徹底解説、秋元強真の強さとは何か?
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント