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インタビュー

【RIZIN】59kg契約で元谷友貴を完封したトニー・ララミー『遥か彼方』でベルトを掴むか「みんなのために戦うナルトのように」

2026/06/10 12:06
 2026年6月6日、宮城県・ゼビオアリーナ仙台にて『RIZIN LANDMARK 14 in SENDAI』が開催され、元谷友貴(ATT)とトニー・ララミー(カナダ/Maximum training centre)が対戦。試合直前に犬に噛まれてフライ級から59kg契約への変更を要請したララミーが、判定勝ち。RIZIN3連勝とした。 ▼RIZINフライ級(57.0kg)→59kg契約 5分3R×元谷友貴(ATT)59.00kg[判定0-3] ※26-30×2, 25-30〇トニー・ララミー(カナダ/Maximum training centre)58.85kg  ララミーは、レスリング&キックベース。兄で元UFCファイターのTJ・ララミーの影響でレスリング、格闘技を始める。15歳でレスリング国内王者に輝いたほか、WKAキックボクシング王座も獲得。アマチュアMMA7戦無敗を経て、プロMMA12勝3敗。24年11月にRIZINに初参戦で村本友太郎に判定勝ち後、2戦目となった25年3月、当時4連勝中の伊藤裕樹とダウンの奪い合いとなる激しい打撃戦の末に判定負け。11月には体重超過の山内渉を組みで圧倒しての判定勝ちで再起。26年3月、征矢貴を相手に序盤からローキックを効かせると3R、右フックでダウンを奪いTKO勝ちを収めていた。  ATT所属の元谷は、25年の大晦日、扇久保博正を相手にフライ級GP決勝戦に臨んだが、スプリット判定で王座に届かず。半年ぶりの再起戦だった。  試合は、初回から左ジャブ、右ストレート、そして左フックで元谷からダウンを奪ったララミーがダブルレッグテイクダウンからパウンド、ヒザ。2Rも元谷のニータップを切ったララミーが反応よく連打から蹴りまで繋ぎ、ボディ打ちも。3Rも元谷の攻撃に最後のターンを自身のモノにして攻めて終わるララミーがスタンドの攻防でも上回り、大差判定3-0(30-26×2, 30-25)で勝利。59kg契約ながら、フライ級GP準優勝者を相手に完勝した。  速いリズムと反応で3連勝のララミーは、試合後、「2週間前にトラブルがあって痛めたなか、勝てて良かったです。元谷選手、体重変更してくれてありがとうございました。こうして圧倒して勝ったので、この試合の後の勝者(扇久保vs.神龍)と戦いたいです。どっちでもいいです。何なら2人一緒にやってもいいので」と語った。  またバックステージの公式インタビューでは「ワイルドマンだ。まずはRIZINと仙台のファンにお礼がいいたい。あなたたちのおかげで俺は日本のワイルドマンでいられる。今回も歴戦の猛者を相手に圧倒的な勝利を収めることができた。俺がRIZINフライ級トップ戦線に位置する実力があることを証明できただろう。(神龍)マコト、俺のためにそのベルトをピカピカに磨いておけよ。RIZINのチャンピオンになることは俺にとって最高の栄誉だ。常に俺の夢だった。試合後、1週間は一人の日本ファンとして日本に滞在してみんなの文化を思い切り堪能したいと思う。とても楽しみだ。そしていつもみんな“アリガトウ”」と、ポケモンのラプラスを抱いておじぎをしている。  ラプラスは宮城県の「みやぎ応援ポケモン」。水上を進む「のりものポケモン」であるラプラスに乗って、東日本大震災で大きな被害を受けた沿岸部を中心に、多くの人に宮城を旅してほしいという復興支援の思いが込められている。  そのラプラスを握りしめたララミーは、大の日本カルチャーファン。花道ではASIAN KUNG-FU GENERATIONの『遥か彼方』をバックに入場。自身で選んだ。 「なぜ決めたかというと、僕が大好きなアニメの一つ『NARUTO』のオープニング曲だからなんだ。8歳の頃からずっと観ていてね。だからもっと日本のファン層にアピールしたいと思ったし、僕が格闘技を始める前からいかに日本のことが好きだったかを示したかったんだ。『NARUTO』はたぶん20回以上は繰り返し観ているよ。ファイトキャンプの期間中もいつも観ているんだ。『NARUTO』を見て、自分の心を整えて、あれを見るとすごくやる気になって“よし練習するぞ”っていう気持ちになる」  好きなキャラクターはナルトだという。 「ナルトが一番だね。なぜなら、どんなときも立ち向かって、決して諦めないからだ。たとえ負けたとしても、彼は戻って、さらにハードにトレーニングをして、より強くなって帰ってくる。それに彼は自分のためだけに戦っているのではない。他人のために、みんなのために戦っているんだ。それこそが本物のヒーローの定義だと思う。だから、彼のそういう素晴らしい人格や要素を、僕も自分の中に少しは持てていたらいいなと思っているよ」と、自身のためだけでなく、周囲のために戦うナルトの姿勢が自分のなかにも生きていると語っている。  フライ級次期挑戦者候補となったララミーとの一問一答全文は以下の通り。 [nextpage] ララミー「神龍と戦って元谷と同じように完封することを楽しみにしている」 ──元谷選手との試合を終えた、率直な感想をお聞かせください。 「痛みがあるよ。足首がもの凄く痛いんだ。それ以外は良い気分だね。自分のパフォーマンスには満足している。少し疲れてしまったけれどね。抗生物質のせいか何なのかは分からない。だけど、自分が思っていたよりもずっと良いパフォーマンスができた。満足しているよ、それが全てさ」 ──試合後に足を引きずっていたのは、どのタイミングで痛めてしまったのでしょうか。 「3Rのたぶん残り1分くらいの時だ。テイクダウンを狙って後ろに下がった時に、足首を捻ってしまったんだ。こう、グキッとなって、ブチッと裂けるような感覚があって、『クソっ、なんてこった』と思ったよ。それから左足を引きずりそうだけど、残り1分だったのでそのまま戦い抜いたよ」 ──ドクターに診てもらったのですか。 「ああ、ドクターがちょっと診てくれて、そのまま包帯を巻いてくれた。ドクターは『ただの捻挫だろう』みたいな感じのことを言っていたよ。だけど、カナダに戻ったらすぐに精密検査(MRI)を受けるつもりだ」 ──対戦した元谷友貴選手についての印象を教えてください。 「彼は粘り強いファイターでグラインダーだ。良い選手だよ。自分が思っていたよりは少し動きが遅かったかもしれないけれどね。まあ、僕がそれだけ速すぎただけかもしれない。分からないけど。だけど、彼が仕掛けてこようとするだろうと僕が予想していたことは、すべて完全にシャットアウトすることができた。計画通りさ」 ──メインで行われた扇久保選手と神龍選手のフライ級タイトルマッチの感想を。 「あの試合は僕の試合に比べたら、はるかに退屈な試合だったね。やたらとクリンチで抱きつき合ってばかりだったし、走り回ってばかりだった。だけど、それを除けば、神龍誠による確かな、素晴らしいパフォーマンスだったよ。彼と戦って元谷と同じように完封することを楽しみにしている」 ──試合を終えたばかりですが今後の目標・展望を教えてください。 「次の目標は、近い将来にタイトルマッチを戦わせてもらうことだ。この足首がどうなるか、状態を見極めないといけないけれどね。だけど、大晦日のカードに出られたら最高だ。ぜひそうしたい。少し休みを挟むよ。ここ7カ月間でこれが3試合目なんだ。前は『もっと頻繁に試合ができる』と言っていたけれど、自分もかつてのような若い頃のままではないのかもしれないと気づいたよ。それにフライ級はかなりペースの早い(過酷な)階級だからね。だから、まずは少し休みをとって、それから戻ってくるよ。さっき言ったように大晦日がいい。RIZINが始まって以来、大晦日の大会はずっと特別なものだから、ぜひ出場したいよ」 ──試合前に犬に噛まれたことがとても話題になりました。試合には怪我の影響がありましたか。 「ああ、少し影響はあったと思う。普段の僕のスタミナ(ガスタンク)なら、何マイルでも走り続けられるくらい尽きないんだ。だけど、1Rの最初の2、3回の攻防の後に、自分自身の体が少し重く感じたんだ。それから、水抜き後のリカバリー(水分補給)もうまくいかなくなってしまったように感じた。今朝起きた時、体がすごく平坦というか、死んでいるように重く感じたんだ。だけど、起きてしまったことは仕方がない(物事を割り切って受け止める)と捉えて、僕はここに戦うために、パフォーマンスをするために来た。だから、自分のベストを尽くしたし、よくやったと思っているよ」 ──日本のファンの間では、元谷選手にあんな勝ち方をしたララミー選手に噛みついた犬はどんな犬なんだ、と話題になっています。 「ハハハ! 見た目はアメリカン・ブルドッグ・タイプのような犬だった。僕の友人が90ポンド(約40kg)くらいの犬を飼っているんだけど、その犬は友人の犬よりも大きかった。だから間違いなく100ポンド(約45kg)以上はある、でかくて凶暴なやつだったよ」 ──入場曲が日本のASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲(『遥か彼方』)になっていました。選んだ理由があれば教えてください。 「アジアン・カンフー・ジェネレーションの曲だね。なぜ決めたかというと、僕が大好きなアニメの一つ『NARUTO』のオープニング曲だからなんだ。8歳の頃からずっと観ていてね。だから、もっと日本のファン層にアピールしたいと思ったし、僕が格闘技を始める前からいかに日本のことが好きだったかを示したかったんだ。『NARUTO』はたぶん20回以上は繰り返し観ているよ。ファイトキャンプの期間中もいつも観ているんだ。『NARUTO』を見て、自分の心を整えて、あれを見るとすごくやる気になってよし練習するぞっていう気持ちになる」 ──ナルトで一番好きなキャラクターは? 「(ナルト自身が)一番だね。なぜなら、どんなときも立ち向かって、決して諦めないからだ。たとえ負けたとしても、彼は戻って、さらにハードにトレーニングをして、より強くなって帰ってくる。それに彼は自分のためだけに戦っているのではない。他人のために、みんなのために戦っているんだ。それこそが本物のヒーローの定義だと思う。だから、彼のそういう素晴らしい人格や要素を、僕も自分の中に少しは持てていたらいいなと思っているよ」 ──今日のパフォーマンスと前回の征矢貴戦のパフォーマンスを比べると、今回の試合前のコンディションを考慮しても、どちらを高く評価できますか? 「今回の相手の方がより優れた、強い相手だったから、当然今回のパフォーマンスの方が上だと言える。確かに征矢の時の方が、よりクリーンな打撃や動きがたくさんできていたとは思う。だけど、今回自分に与えられた(犬に噛まれた怪我などの)厳しい状況を考えれば、この試合で僕はかなり良く戦えたと思う。しっかりとやり遂げたし、ベストを尽くした。そして僕のベストは、なかなかに凄まじいものだったはずさ」 ──今回のパフォーマンスでタイトル挑戦権を獲得したとして、もし自分がマッチメーカーとして自分の試合以外のフライ級でのマッチメイクをするとしたらどういったマッチメイクをしますか? たとえば伊藤裕樹選手の相手をどう組んだりしたいですか。フライ級でどんな試合が組まれることが妥当だと思いますか。 「そんなことは分からない。自分がタイトルに挑戦してチャンピオンになって、他のヤツが来たら、誰でもぶっ倒してやるよ(笑)。みんな最高だ。ありがとう!」 [nextpage] 元谷友貴「最初に印象取られてから自分の流れを一個も作れなくて、そのまま相手のペースで流れてしまった」 ──試合を終えた率直な感想をお聞かせいただけますか。 「全然ダメだったなと思いました」 ──その「全然ダメだった」点を具体的にお伺いすることは可能でしょうか? 「具体的に……、うーん。全体的に、もう全部ダメだったなと思いました」 ──ララミー選手と実際に戦った印象を教えてください。 「全体的に強い、いい選手だなと思いました」 ──「全体的にダメだった」という話にも繋がりますが、元々のプランが実行できなかったのか、それとも想定よりも相手が強かったのか、どのように考えていますか。 「うーん、どうなんだろう。ちょっと分かんないっス」 ──ご自身の試合の後のフライ級王座戦はご覧になりましたか。 「見てました」 ──その感想も一言いただけますか? 「神龍選手がすごい最初から自分のペースを取れて、すごい冷静というか。すごい冷静に、動きよかったっすね。なんかすごい、よかったなと思いました」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えてください。 「今後はうーん、どうなんだろう……。展望ってまだそこまでは考えられないんで、ちょっとゆっくり今後のことは考えます」 ──1R、ララミー選手の打撃に少し押される場面もあったかと思います。あの時のダメージは? 「ダメージはそんな深くはないと思ってます。かすった感じかなっていう。そんななんか、顎なんかな? 顎? 鼻かなんか、分かんないですけど、そんな深い感じはなかったですけど」 ──印象としてはよくないな、と? 「まあそうですね。印象はよくないなと思いました」 ──そうやって試合が進んでいく中で、どこかで逆転、仕掛けるタイミングがあったと思います。作戦や流れとしてどのように進めていましたか。 「最初ちょっと印象取られちゃったんで、そこから自分の流れに持っていきたかったんですけど。一個も作れなくて、そのまま相手のペースで流れちゃったなって感じでした」 ──ララミー選手と比べて、体の厚みを感じました。戦いながら体格について何か感じるものありましたか? 「誰が、厚みがあったんですか?」 ──ララミー選手の体が。 「うーん、まあどうなんスかね。ちょっとデカい……うーん、分かんないっス」 ──フライ級は新しいチャンピオンになって色々と変わっていくとは思いますが、その中でも元谷選手の展望は少しゆっくりしてまた考えたいということですね。 「そうすね。展望は分かんないんで、とりあえず休んでゆっくり考えます」
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