ロッタンには感謝しかない、ありがとう

――引退試合でしたけど、あの日の自分は最強だったみたいな感じってありますか?
「現役で51戦プロでやって、一番恐怖心を持って試合に臨めました。身体のコンディションだったりはもっと良かった時があったと思うし、練習量ももっと出来てた時があったと思うんですけど、本当に過去最強で最高の自分を最後の試合で出せたかなと思ってます」
――まだ落ち着いて振り返れないかと思いますけど、現役生活の中で一番大変だったこと、辛かった時って今思い返すとどんな時で、それはどうやって乗り越えられました?
「どれか一つっていうのが決められないぐらい辛いことばっかりって言ったらちょっとアレですけど、辛いことがたくさんあったなと思います。最後にこういう形で終われて、今まで辛かったことも全部チャラになったというか。このためにあったんだなっていう。幸せを感じる時って、ずっと幸せだと多分幸せって薄まっちゃうと思うんですけど、辛いことがあったからこそ最後の試合でこうやって勝てて、この喜びとか幸せがものすごいあるので。今日のために今まで苦しかった日々はあったんだなって思ったら、その日々すら愛おしいっていうか、その日々にも感謝したいなって。ちょっと泣きそうですね(と涙を拭う)」
――報われました?
「もう報われすぎなんじゃないかっていうぐらい。今日までやってきてよかったなって思いました」
――ロッタン選手が試合直前に契約問題があったっていうのは、武尊選手も把握はされていらっしゃいましたか?
「はい、聞きました」
――それによって、もしかしたら試合がなくなるかもしれないみたいな不安を感じた瞬間はありました?
「それはありましたし、関係者からもそういう話が来て。でも僕は4月29日に引退するって決めてたし、そこに照準絞って身体の限界ギリギリまでを作る準備をしてたので、日程が変更になるのは自分の中では選択肢がなくて。なのでロッタン選手と最後やれたら最高ですけど、ロッタン選手がもし出来なかったら他の選手でもその日にやろうっていうのは話していました。スーパーレック選手が体重落ちなかったとしても、ロッタン選手が出来ないんだったら、階級を上げてでも最後スーパーレックとやろうみたいな話まではしてました」

――ロッタン選手が武尊選手に敗れた後、リングを降りる時に泣いていた映像はご覧になりました?
「はい、見ましたね」
――2回戦って、最後の試合の相手を務めてくれたロッタン選手に、今何かかける言葉がありましたら教えてください。
「最後の相手を務めてくれて感謝しかないし、契約のことでいろいろ大変なこともあったと思うし。あとはもう僕は前回KO負けしてて、1回KO勝ちしてる選手と戦うっていうのは、向こうにはメリットはないと思う。それでも最後の相手を引き受けてくれたっていうのは本当に感謝しかないです。ありがとうっていう言葉しかないですね」
――試合が終わっていろんな人から祝福の言葉が寄せられたと思うんですけど、特に心にグッときた言葉は何かありましたか?
「みんなに言われることが嬉しすぎて。試合終わって会う人会う人に言われる度にもう泣いちゃうぐらい全部が嬉しいです」
――最後の試合でボーナスが1500万円と発表されましたけど、その使い道はもう考えてらっしゃいますか?
「凄くありがたい金額なので、使い道としては僕はずっと毎回試合やるごとに学校を一個建てるっていうのを目標にONEに来てからずっとやってるので、最後そのお金ででっかい学校を作りたいなと思っています」
――2Rにロッタン選手をダウンさせた右のストレートから返しの左フックのパターンは、武尊選手が何回も練習してきたパターンだと思うんですけど、あれでダウンさせたことについて何か思うことはありますか?
「身体に染みついてる攻撃なんだろうなって思うんですけど。最後の試合で自分がずっと培ってきたものだったり、それこそあの攻撃はデビューからずっと物凄い数使ってると思うので、そのずっと使ってきた攻撃で最後倒せたっていうのは嬉しかったですね。前回左フックで倒されてるので、それをやり返せたっていうのは次はないですけど、凄い自信になりましたね」


