2026年4月11日(土)タイ・バンコクのルンピニースタジアムにて『ONE Fight Night 42』(U-NEXT配信)が開催された。同大会では、ONEストロー級の箕輪ひろば(日本)が参戦。MMA5勝無敗のカレン・ガザリアン(アルメニア)を1R、リアネイキドチョークに極めて9カ月ぶり再起。5万ドルボーナスも獲得した。
また日本屈指のグラップラー 岩本健汰(日本)がONE初参戦。ONEウェルター級サブミッショングラップリングマッチでIBJJFノーギ世界選手権2冠のダンテ・レオン(カナダ)と対戦。終盤にレオンの三角絞めでキャッチとなり、判定負けとなった。
▼ONEストロー級(※56.7kg)5分3R〇箕輪ひろば(日本)14勝6敗[1R 4分07秒 リアネイキドチョーク]×カレン・ガザリアン(アルメニア)5勝0敗
箕輪は、2024年1月の日本大会で、グスタボ・バラートにスプリット判定の惜敗。ONE2連勝から3連敗を喫したが、黒星の相手はジャレッド・ブルックス、ボカン・マスンヤネ、バラートと強豪のみ。24年7月にジェレミー・ミアドと対戦し、初回にダウンを奪われるもテイクダウンからパウンドで、スプリット判定を制し、再起を遂げた。26歳。
しかし、25年7月の『ONE Friday Fights 116』でMMA9勝1敗のイ・スンチョルにリアネイキドチョークでタップを奪う寸前まで追い込むも、凌がれて後半に巻き返されて判定負けで連勝ならず。
対する24歳のガザリアンは、今回がONEデビュー戦。ロシアのアマチュアMMA Worldで連勝後、19年にプロMMAデビュー。25年8月の前戦『Naiza FC 76』では、キルギスのキリシベック・ウルル・ドロンベックを相手にバックフィストをかわされテイクダウンからバックを奪われるも、正対して力強いパウンドを叩きこみ、最後はマウントパンチ連打でTKO勝ち。
伸びるワンツーから左の後ろ廻し蹴りもスーピーディで、寝技でリバーサルされるなど粗さはあるものの、一つひとつの技に決定力がある。Naizaで3Rまで戦っているが、3試合を1Rフィニッシュしているため、フルラウンドの戦いでは箕輪の経験値が活きるか。動きの精度でも箕輪に分があるが、試合を決めにかかる勢いはあなどれない。9カ月ぶりの再起戦で箕輪は再び白星を掴めるか(※箕輪インタビュー)。
1R、ともにオーソドックス構え。ガザリアンは詰め。箕輪のカーフに左右を振って右で差してコーナーに詰めるガザリアン。がぶりから差し返した箕輪。シングルレッグから持ち上げようとしたガザリアン。戻す箕輪は再びがぶり。首を抜くガザリアンだが、押し込み左ヒザもローブローに。
箕輪はインターバルを取って再開。左ジャブのダブルから跳びヒザで詰めてバックブローのガザリアン。ガードしてコーナーを抜ける箕輪。さらに右バックブローをブロッキングの箕輪。ガザリアンは押し込むが、箕輪は差させずに突き放す。左右フックのガザリアンに、ジャブ、右を突いてがぶりの箕輪。引き落とすも首を立てて抜くガザリアン。
なおも押し込みシングルレッグも、切って素早くバックに回った箕輪は左腕を喉下に巻いて、ガザリアンの左腕をボディトライアングルの中で縛ってリアネイキドチョーク。ガザリアンは残った右手でタップした。
試合後、箕輪は「ほんとうは自分でプレスをかけて相手のタックルに合わせて行くつもりだったけど、想像以上に相手のプレスは強かった。でも極められてよかった」とコメント。5万ドルボーナスも獲得した。
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岩本健汰がONE初参戦、ダンテ・レオンとサブミッショングラップリングで再戦も判定負け
▼ONEウェルター級(※83.9kg)サブミッショングラップリング 10分1R〇ダンテ・レオン(カナダ)[判定3-0]×岩本健汰(日本)
岩本は、柔道とBJJの黒帯。2019年ADCCアジアオセアニア-66kg級優勝、2022年&2023年ADCCアジアオセアニア-77kg級2連覇。
コロナ禍だった早稲田大学物理学科の大学院時代には、公園にマットを敷いてトレーニングを行うなど、グラップリングで生きていくことを定め、その後も数々の国際大会で活躍。
昨年もPolarisやCraig Jones Invitational(CJI)などでも存在感を示してきたアジアを代表する日本最強のグラップラー。日本のIGLOO、米国テキサス州オースティンのB-チームなどで世界のトップグラップラー達とトレーニングしている。
対するダンテ・レオンは、IBJJFノーギ世界王者に2度輝き(19年-79.5kg。22年-73.5kg)、22年ADCC-77kg世界3位、24年ADCC無差別級3位。24年12月の『ONE Fight Night 26』でONEデビューし、ブルーノ・プッチに三角十字で一本勝ち。
25年1月にトミー・ランガカーにトップポジションからの圧力とガードワークで支配し判定勝ちすると、25年5月の『ONE Fight Night 31』でタイ・ルオトロとONEサブミッション・グラップリング世界ウェルター級王座を争うも判定負け。25年6月の『ACBJJ 16』でマルシオ・アンドレをポイントで破り、-76kg王座を獲得している。
両者は、2023年8月の『AIGA Champions League』76kg・5分3Rで対戦し、最終回に先に岩本が1P先取も、残り3分を切ったところでダンテがリバーサル。バックから後ろ三角十字を極めている。
今回はタイのルンピニースタジアムでのリングでの再戦。そして、岩本にとっては初のハイドレーションテストありの83.9kgでの試合となる。CJIでは、カイル・ベイン、ニッキー・ロドリゲスら重量級を止めている岩本だが、ともに83kgの10分1Rの試合はどうなるか(※岩本インタビュー)。
1R、中央で組み合い、シングルレッグから前転してガードのレオン。トップから攻める岩本にヒザを入れてボディロックパスをさせないレオン。回ってパスを狙う岩本。足を効かせるレオン。
回ってうつ伏せで足首をつかみ、足関節に。岩本の足の抜き際にバックにつこうとするレオン。立ち上がり腕を入れて正対、バックにつかせない岩本。下になるレオン。岩本の右足首をつかみ左肩口に乗せたレオンに足を抜きハーフからレオンの左ヒザを潰して、かつぎパスも狙い、左右にアタックする岩本。
その都度、足を戻すレオンはやはり片ヒザをニーシールドに入れるが、ついに左ヒザをかわして押さえ込もうとする。ヒザを戻して岩本の右足をストレートフットロックに狙うレオンに、コーナー下で左右にアタックする岩本。レオンの頭がロープにかかる。下のレオンの崩しに岩本もロープでバランスを保つ。
中央で同じ体勢で再開。怒涛のパスアタックの岩本。腕を狙ってきたレオンをかわし、一瞬インバーテッドになりかけた岩本だが、足を戻したレオン。潜りから岩本の身体の戻し際に両脇を掴んで右足で左手を越えて三角絞めを仕掛けるレオン。右手を外に出している岩本の下半身はロープ外のエプロンに。
ストップドントムーブでリング内に戻して再開の際で足をヒザ裏で組んだレオン。岩本はかつぎパスで足をさばいたところでゴング。
判定はレオンが勝利。1R10分での再戦も制した。
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ONEフライ級でペレイラがナカタニをバックブローTKO
▼フライ級 5分3R〇ジョシュア・ペレイラ(米国)[1R 0分38秒 TKO] ※左バックブロー→鉄槌×ギルバート・ナカタニ(米国)
ジョシュア“Flyin Hawaiian”・ペレイラは、ハワイ州カイルア出身で、現在はオハイオ州コロンバスを拠点に活動している。LFAなど米国のさまざまな団体で実績を積み上げ、プロMMA5戦全勝と無敗のまま名を上げてきた。5勝はすべて一本またはKOによるフィニッシュ。2025年3月8日のONE初参戦となった前戦では、中国のバンマ・ドゥオジ(中国)と対戦も右足を痛めてノーコンテストとなっている。
対する米国カリフォルニア出身のギルバート・ナカタニは、3歳の時に母親を亡くし、父親も家を去った家庭で祖母や親族に育てられてきた。高校でレスリングを習い、州大会に出場。友人にAragon Training Academyを紹介されて、再びマットに戻ったナカタニは、ヘッドコーチのジョシュ・アラゴンのもとでMMAのトレーニングを開始。地元の舞台でプロ戦績8勝1敗を記録し、その実力が評価されて2024年にと契約。24年12月に若松佑弥に判定負け、25年2月にジェレミー・ミアドにも判定負けも、25年11月にエコ・ロニ・サプトラを1R TKOに下している。
1R、サウスポー構えになるナカタニ。オーソのペレイラは右ミドル。そこに右前手を狙うナカタニ。右にサークリングのペレイラは右の蹴りを空振りし、そこに右を打ち込みに行ったナカタニに、ペレイラはそのまま回転して左バックフィスト! ダウンしたナカタニに鉄槌を打ち下すと、すぐにレフェリーが間に入った。
38秒KOでペレイラがONE初勝利。