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インタビュー

【ONE】初参戦の岩本健汰、ダンテ・レオンとの再戦に「以前の自分を越えれるかどうか」「本物のグラップリングを見せる」=4月11日(土)『ONE Fight Night 42』

2026/04/07 19:04
【ONE】初参戦の岩本健汰、ダンテ・レオンとの再戦に「以前の自分を越えれるかどうか」「本物のグラップリングを見せる」=4月11日(土)『ONE Fight Night 42』

(C)ONE Championship

 2026年4月11日(土)タイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催される『ONE Fight Night 42』に、日本屈指のグラップラー 岩本健汰(日本)が初参戦。ONEウェルター級サブミッショングラップリングマッチでIBJJFノーギ世界選手権2冠のダンテ・レオン(カナダ)と対戦する。

▼ONEウェルター級(※83.9kg)サブミッショングラップリング 10分1R
ダンテ・レオン(カナダ)
岩本健汰(日本)

 ついに、岩本健汰がONEに初参戦する。

 岩本は、柔道とBJJの黒帯。2019年ADCCアジアオセアニア-66kg級優勝、2022年&2023年ADCCアジアオセアニア-77kg級2連覇。コロナ禍だった早稲田大学物理学科の大学院時代には、公園にマットを敷いてトレーニングを行うなど、グラップリングで生きていくことを定め、その後も数々の国際大会で活躍。

 昨年もPolarisやCraig Jones Invitational(CJI)などでも存在感を示してきたアジアを代表する日本最強のグラップラー。日本のIGLOO、米国テキサス州オースティンのB-チームなどで世界のトップグラップラー達とトレーニングしている。

 対するダンテ・レオンは、IBJJFノーギ世界王者に2度輝き(19年-79.5kg。22年-73.5kg)、22年ADCC-77kg世界3位、24年ADCC無差別級3位。24年12月の『ONE Fight Night 26』でONEデビューし、ブルーノ・プッチに三角十字で一本勝ち。

 25年1月にトミー・ランガカーにトップポジションからの圧力とガードワークで支配し判定勝ちすると、25年5月の『ONE Fight Night 31』でタイ・ルオトロとONEサブミッション・グラップリング世界ウェルター級王座を争うも判定負け。25年6月の『ACBJJ 16』でマルシオ・アンドレをポイントで破り、-76kg王座を獲得している。

 両者は、2023年8月の『AIGA Champions League』76kg・5分3Rで対戦し、最終回に先に岩本が1P先取も、残り3分を切ったところでダンテがリバーサル。バックから後ろ三角十字を極めている。

 今回はタイのルンピニースタジアムでのリングでの再戦。そして、岩本にとっては初のハイドレーションテストありの83.9kgでの試合となる。CJIでは、カイル・ベイン、ニッキー・ロドリゲスら重量級を止めている岩本だが、ともに83kgの10分1Rの試合はどうなるか。ONEから岩本の直前インタビューが届いた。

今のグラップリング界は独占契約が絡んで強い選手同士がなかなか当たれない状況になっている

──現在の調整状況は?

「今は上海で最終調整を行っています。ここ10日間ほど上海に滞在して、そこから直接タイに向かう予定です。タイに入ったら、ほぼ何もしない。ここでしっかりやり切ってから乗り込む形ですね」

──上海でのキャンプを選んだ理由を教えてください。

「友人のジョセフ(チャン)がNomadic grapplingというジムを立ち上げたんですが、そこがトレーニング環境として非常に良くて。ジョゼフと練習するために来た感じです。最後の調整として最適な場所でした」

──セコンドに竹浦正起氏がつくそうですね。

「もともと一人で行くつもりだったんです。でも練習でたまたま会った時に『どうせだったら、ぜひ』みたいな感じで。竹浦さんはBJJ LABのコンテンツ制作でもお世話になっている繋がりがありますし、やはり信頼できる方なので、今回お願いしました。顔も広いし、責任感もある。セコンドとしてとても頼りになると思っています」

──ルンピニースタジアムでの試合は初めてですね。

 「タイ・バンコク自体は2回目。1回目がジョゼフのONEの試合でセコンドについて。2回目はADCCのトライアルで行きました。ルンピニーと言うより、リングで試合するのが初めてなんですよ。これまでマットで戦ってきたので、正直どうなるか分からない部分はあります。一応、壁ありの環境で練習はしています」

──ONEという舞台に上がることの意味をどう捉えていますか?

「まず、ONEは青木(真也)さんたちが戦ってきたリングというイメージがあって。そういう場所に自分が上がるというのは、素直に嬉しいです。あと、グラップリング界では、以前はやはりアマチュア感のある大会が多かった。お金も出ない、みたいな。柔術では大きな舞台でも自分でお金を払って出る大会もある。でもここ数年で、ONEは本当にプロフェッショナルな舞台として確立してきた。プロとして積み上げてきたものを見せるのにふさわしいステージだと思っています。そこで戦えることが嬉しい」

──対戦相手のダンテ・レオン選手についての印象は?

「本当に一流の選手です。パウンド・フォー・パウンドのランキングにも入るような王者クラスのレベルで本当に強い。ADCCでは体重無差別級で3位に入ったり、88kg王者を倒したりと、昔からずっとトップで戦い続けてきた選手です」

──2023年にAIGAチャンピオンズリーグで対戦した経験がありますが、当時との違いは感じますか?(※76kg・5分3Rで対戦し、接戦の末に一本負け)

「当時の自分はまだ突き抜けられていなかったと思います。ここ数年で、自分も大舞台で強豪を倒したり、一流の選手に勝利したり、ようやく、世界レベルと言える実力をみせれるようになったと思います。去年のパフォーマンスは特に良かった。着実に成長し続けた実感があるので、今回は3年間で何をやってきたか、が問われる試合だと思っています」

──今回の対戦は岩本選手側から見て「リベンジマッチ」という言葉も使われていますが、ご本人的にはどうなのでしょう。

「正直、あまりそういう気持ちはないですね。フラットに見て。だって3年前ですから。あれから、強い人たちとずっとやり続けて成長してきたので、3年前の自分と今の自分は全く違う。もうあの頃の自分で戦うわけではないので、リベンジという感覚はほとんどない。寧ろその3年間、今まで何をやってきたか。昔の自分を越えれるかどうか。その差を示す戦いだと思います」

──レオン選手のフィジカル面、技術面で意識する点、警戒する点はありますか?

「フィジカル面で言うと、ダンテはウェイトトレーニングをよくやっていて、すごい重量を上げると聞いています。ですが、前に組んだ感じでは身体能力がめちゃくちゃ高いわけではない。部分的というか、ベンチプレスの力だったり、スクワットの力だったり、アイソメトリックな感じの一瞬の瞬発力ももちろんありますけど。身体能力すごくが高いわけじゃない。ルオトロ兄弟とかとはちょっと違うタイプです。だから、力は強いけど、その点のやり辛さは感じないです。逆に僕はウエイトトレーニング全くできないんですけど、身体能力的には別に負けてはないんじゃないかなとは思います」

──技術面ではいかがでしょうか。

「技術的にはいろんな引き出しがあるわけじゃない印象です。ツールは少なく、武器は少ないけど、その分、かなりシャープな武器を持っている。例えば、下からもほとんど2個か3個ぐらいのことしかやらないですが、それでもずっと勝ち続けて戦ってきた。Xガードのスイープなど、洗練されたグラップリングを持っています」

──岩本選手の試合でのアプローチは?

「基本的にはトップから攻め続けたいです。10分間、どれだけアクションを作れるか。“攻撃は最大の防御”という感覚で、常に動き続け、アタックをかけ続けることを意識しています。ダンテは下から引き込んでくる可能性も高いので、固められないようにしながら、スクランブルをうまく作るイメージです」

──ONEのグラップリングルールについて、ポイントだったり判定基準などをどう見ていますか?

「(トップから攻める選手として)少し不利。キャッチポイントなど不公平に感じる部分はあります。キャッチには色々なサブミッションがありますが、足関節のキャッチは比較的入りやすい。足関節はエントリーするだけでいいのですが、チョークや十字はポジションで勝ってないといけないサブミッション。だから、上から足関節とか、下から足関節を引っ掛けるだけでキャッチがもらえる状況は、上の選手からしたらちょっと不利に感じます。キャッチがあまりにも簡単に入ってしまう。サブミッションだけを見て、キャッチの数だけでやるのは、不公平さを感じますが、そこはあまり気にせずに、自分としては最後まで取り切るつもりで戦います」

──ポジションを制して極めに至る動きと、ポジション制さずとも“ひっかける”動き。「キャッチ」の基準が気になりますね。さて、今後、ONEで戦いたい選手は?

「正直に言うと、契約次第ですね。今のグラップリング界はどこも独占契約が絡んできて、強い選手同士がなかなか当たれない状況になっています。ひとりの選手として、タイやケイドのルオトロ兄弟とやりたいという気持ちは当然ありますが、プロとして長くやっていくには、自由度の高い契約環境も大事だと考えます。もちろん、勝たないと意味はないですが、同時にそのバランスを考えながらキャリアを築いていかないといけないと思っています」

──最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

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