2019年11月24日(日)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~よこはまつり』に出場する、神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)が12日(火)都内所属ジムにて公開練習を行った。
キレのあるワンツー、左フックからのコンビネーションなどパンチのみのミット打ちを行った神保。ここ2戦はKRUSHタイトルマッチでのジョーダン・ピケオー戦、中国遠征でのハン・ウェンバオ戦と2戦連続で海外の強豪と拳を交え、接戦を演じるも2連敗を喫しているが、ずばりその敗因はスタミナ。城戸康裕(谷山ジム)戦に向けてスタミナ強化に重点を置いてきたという。
「もともと自分の中でスタミナが課題で、ここ2試合は相手も打たれ強かった。終盤になっても倒せるパンチ力や打撃があれば倒せたんじゃないかっていうのもあったので、今回はスタミナを強化してきました。だからスタミナは過去最高にあるかなって感じですね」
神保は強豪外国人が相手だったとは言え、プロキャリアを通じて初の連敗を喫した状態で城戸との一戦を迎える。そんな逆風のなかでも「逆にやりやすいんじゃないかなって自分の中で思ってるので、上手くはまれば全然KO出来る相手だなと思ってます」と不敵にKOを宣言。
試合内容については「城戸選手は性格が試合に出てて、喋りもテクニシャンなんすけど試合もテクニシャンですよね。ただ自分もこう見えてテクニシャンなので、意外にテクニック対決になるかもしれない。何やかんやでお互い頭脳派なので、そこもちょっと楽しみに見てもらえればと思います」とテクニックと頭脳を駆使した神経戦も視野に入れている。
大ベテランながら「新しいもの好きなので、常に良いと思ったものはパクっています」と最先端の技術を追求し続ける城戸に対して、神保は新世代らしく「そこは若さで上回ります」とキッパリ。チンギス・アラゾフ戦以降に新たなファイトスタイルを構築してきた城戸を倒しきるイメージも出来上がっている。
「ファイトスタイルが変わっても、打たれ弱さは絶対変わってないと思うんですよ。ただ単に打たれないように戦ってるだけ。当たれば倒れると思いますね。城戸選手のようなファイトスタイルを攻略する戦略もずっと考えてやってるので、試合に出ればと思います。(具体的には?)特攻ですね(笑)」
城戸が相変わらず煽り映像に注力していることについては「そこは毎回じゃないですか」と笑って受け流し「頑張ってもらえれば良いかなと思います。そこには特に対抗意識はないし、盛り上げていただければ大丈夫っす」と前回“大阪の悲劇”を引き起こしてしまった城戸に逆にエールを送る。
この試合のポスターには「中量級に火をつけろ!」というキャッチコピーがつけられているが、「火をつけなくていいですよ」と発言した城戸とは対照的に、神保は「やっぱスーパー・ウェルターのベルトが欲しいので、(ここで火をつけて)トーナメントに絡める試合、ベルトに絡める試合をやりたいですね」と野心に満ち溢れている。
「この試合に勝てば一気に日本人の主役になると思うし、やっぱりベルトを巻きたいのでそこを目指して行きます」と世代交代からのベルト奪取を目標として掲げた神保。スーパー・ウェルター級のベルトは過去にマラット・グレゴリアン、チンギス・アラゾフが腰に巻いてきたベルトだが「もしトーナメントが開催されるならそういう選手をバンバン呼んでもらって、めちゃくちゃ強い外国人とやりたいっすね。そっちの方が刺激があるので」と世界の強豪と激突するトーナメントの開催を望んだ。
最後に「キャリアで城戸選手が勝つか、若さで俺が勝つか、楽しみにしていてください。応援お願いします」とファンにメッセージを送った神保。宣言通りのKOでオヤジ狩りを達成し、長きに渡ってスーパー・ウェルター級のトップに居座り続けた城戸を引きずり下ろすことが出来るか。