ムエタイ
レポート

【ONE FF】サンガルティットに2度ダウン奪われたTAKUが逆襲するも判定負け、初参戦の政所仁が衝撃ハイキックKO勝ち、初参戦の藤原乃愛が圧勝で初陣飾る。初参戦の憂也、トリは北野克樹

2026/02/27 20:02
ONE Friday Fights 1442026年2月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信中 ▼第8試合 ONEバンタム級(-65.8kg)ムエタイ 3分3Rレニー・ブラジ北野克樹(誠至会)  北野は関西の名門・誠至会のエースで、回転系の蹴り技を得意とし“竜巻旋風脚”の異名を持つ。2020年9月にベテランの健太から判定勝利を奪うと、11月にRISE初参戦で当時11戦無敗と勢いに乗る山田洸誓にプロ初黒星を付けた。これまでHOOST CUPウェルター級王座、WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座、NJKF同級王座、WPMFインターコンチネンタル同級王座、IOCインターコンチネンタル同級王座と五冠を獲得。  BOMで行われた「ROAD TO ONE ムエタイ」のウェルター級トーナメントで2023年4月に優勝し、10月の『ONE Friday Fights 38』に初出場。ハリル・キュトゥクチュからヒジ打ちでダウンを奪って判定勝ち。2025年3月の『ONE Fight Night 29』で待望の本戦出場もステファン・コロディに判定で敗れた。今回が再起戦。 [nextpage] ▼第7試合 ONEフェザー級(-70.3kg)キックボクシング 3分3Rモハメド・ハディディ憂也(魁塾/RISEミドル級2位) 憂也は長らくRISEミドル級のトップ戦線で活躍し、56戦のキャリアを誇るベテランファイター。破壊力のある右ストレートで、これまでに緑川創、匡志YAMATO、T-98といったトップファイターを撃破している。2025年6月にズオ・ヨウミンをKO、8月に髙木覚清にTKO勝ち、11月にはシュートボクシングに乗り込みSB日本スーパーウェルター級王者・都木航佑に延長戦で勝利した。戦績は38勝(19KO)15敗3分。 [nextpage] ▼第4試合 ONEバンタム級(-65.8kg)キックボクシング 3分3R〇サンガルティット・ルークサイコーンディン(タイ)判定3-0×TAKU(TARGET/RISEライト級7位) サンガルティット(セーンアティット)はプロボクシングで19戦無敗(9KO)、WBAアジア・スーパーライト級王者(6度防衛)となっている。2025年初めにONEと契約し、3月にデビュー。キックボクシングでスーパー・ヤイ・チャンと対戦し、右フックでダウンを奪って勝利した。ロッタンの義理の弟ということもあって注目を浴び、スター候補と目されていたが、2025年6月の2戦目でスーブラックに判定負け。9月の再起戦ではトルコのアリ・コユンジュにダウンを奪っての判定勝ち。 RISEライト級7位のTAKUは2022年10月の『Stand up』でプロデビュー以来、9勝(6KO)無敗の快進撃を続けていたRISEの新鋭だが、2025年5月のDEEP☆KICK徳島県大会で10戦目にして嵐舞にTKO負けを喫した。10月の『ONE Friday Fights 131』に初参戦、ベネズエラのガブリエル・ペレイラに判定で敗れるも退かずに打ち合う真っ向勝負を展開。Stand up King of Rookie 2023 -63kg級優勝の実績を持ち、4連続初回KOを飾ったこともある。得意技は右ストレート。 サンガルティットのセコンドにはロッタンが就く。  1R、TAKUは前蹴り、右ミドルハイと蹴りで前へ行くが、サンガルティットがジャブの連打、ジャブから飛びヒザ。スピードのあるジャブを放ってTAKUのガードを崩すと、一気に連打して左アッパーを打つ。右ストレートからのアッパー気味の左フックでダウンを奪う。  続けて連打からの右ストレート、左フックでダウンを追加。サンガルティットは勝利を確信してコーナーに昇ったが、TAKUは立ち上がる。左フックの連打で追いつめるサンガルティットは右ストレートからの連打。しかし、ここでTAKUが強気にパンチで前へ出る。これに下がるサンガルティットは、TAKUの猛攻にスリップ。明らかに動きが悪くなった。  2R、前に出るTAKUが右ストレート、ジャブ。サンガルティットは強い左ボディを打つが、手数がほとんど出ない。近距離で左右フックとアッパーを打つサンガルティットだが、TAKUは下がらず前に出る。サンガルティットは右ロー、左ミドルも極端に手数が減った。そこへTAKUが右ストレート。サンガルティットは左ボディを打ち、ジャブを打って離れる。TAKUは前へ出て右ストレート。  3R、TAKUの右の連打にロープを背負うサンガルティット。TAKUは右カーフを蹴り、ワンツーを打ち込む。サンガルティットはクリンチに持ち込もうとする。TAKUのパンチをヘッドワークでかわすサンガルティット。TAKUの右ストレートが顔面にヒットするが、サンガルティットは至近距離で左右のアッパーを打つ。そこへTAKUは左右のボディ。  クリンチに注意を受けるサンガルティット。TAKUは左ボディを打つも、サンガルティットはジャブを打って距離をとる。ロープを背負ってTAKUのパンチをヘッドワークでかわす。そして残り10秒になるとバックステップで逃げ切った。  判定は3-0で1Rに2度のダウンを奪ったサンガルティットの勝利となった。 [nextpage] ▼第2試合 ONEストロー級(-56.7kg)キックボクシング 3分3R×エドゥアルド・マルカリアンKO 2R 2分22秒 ※右ハイキック〇政所仁(魁塾/RISEスーパーフライ級1位)  政所はバルカン砲とも称される回転の早い打撃と相手の意表をつく技を武器に多くの強豪を破りJ-NETWORKフライ級王座、WBKF世界スーパーフライ級王座を獲得。2021年9月のDoA-53kgトーナメント一回戦で田丸辰にリベンジを果たすも準決勝で風音に判定負け。2023年7月に風音にリベンジし、11月の「NEW WARRIORSトーナメント」の準決勝で花岡竜をKO、決勝で長谷川海翔を破って優勝。2024年6月に大﨑一貴とのタイトルマッチを実現させたが、判定で敗れた。  12月には花岡と第3代RISEスーパーフライ級王座決定戦を争うも、判定負けでまたも王座に手が届かず。2025年5月、フライ級からの挑戦者・数島大陸にスプリット判定で辛勝したのも束の間、8月に那須川龍心に判定で敗れた。12月の再起戦では酒寄珠璃を2RにKOしている。戦績は23勝(8KO)13敗1無効試合。  マルカリアンは6勝(2KO)無敗の戦績。  1R、マルカリアンは広いスタンスから前に出るが、政所が強い右ローを蹴る。ロープを背負う政所に圧をかけるマルカリアンは左右に動き、前後へのステップも使う。スイッチしての左ミドルを見せたかと思えば、後ろ廻し蹴りも繰り出す。  ジャブの突き合い、三日月の蹴り合いも。マルカリアンは後ろ蹴りも混ぜ、政所は左ミドルを蹴る。左ミドルから左ハイに切り替える政所。組んで足を引っかけて倒した政所に注意が与えられる。近付いていたマルカリアンに政所が強い右ローを蹴ると、マルカリアンはバランスを崩した。  2R、政所が前蹴りを連発。マルカリアンのワンツーに政所も強気に打ち合い、政所はいきなりの飛び蹴りも繰り出す。政所は右のフェイントから飛び込んでの左フックをヒットさせ、マルカリアンをダウンさせる。これで乗った政所は左右のハイキック、飛び込んでの左フック。マルカリアンが下がり始め、政所が追いかける。右ボディストレートを打った政所は右ハイキック。  これが頭部を斜め下からかするようにヒットし、一瞬遅れてマルカリアンがダウン。立ち上がるも完全に効いてしまいフラフラ。酔っぱらったようにリングをふらつくマルカリアンを見てレフェリーがストップ。政所が鮮やかなKO勝ちで初陣を飾った。 「ONEは気持ちのいい団体で強い人が集まっているリングでいい勝ち方が出来てとても嬉しいです。新たな一歩と言う感じでとても嬉しいし、僕はタイが大好きなのでとても気持ちいいです」と勝利者インタビューに答える政所には35万バーツ(約155万円)のボーナス。 「ボーナスは絶対にもらいたかったのでとても嬉しいです。また呼んでもらえたらまた面白い試合をするので、僕、ジャパニーズ・トップ・オブ・最高ファイターなので(笑)」と政所は笑顔でアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 47.17kg契約 ムエタイ 3分3R×カティ・モー・ラジャバット・コラット(タイ)判定0-3〇藤原乃愛(尚武会 フジワラムエタイジム/WBCムエタイ女子世界ミニフライ級王者)  藤原はジュニアキック時代から50戦以上のキャリアを重ね、2021年5月にプロデビュー。相手を圧倒する前蹴りで連勝を重ね、プロ6戦目でAyakaに勝利し、高校3年生にしてミネルヴァ ピン級タイトルを獲得。2023年3月に撫子との初防衛戦で敗れ、続く5月のムエロークでは女子ムエタイ界トップの一角、モンクットペットに判定負けを喫して以降は、タイを主戦場に。  2024年6月にはタイ・カラレスタジアムで行われたFairtex Fight47kgタイトルを獲得。9月の『RAJADAMNERN KNOCK OUT』でも完勝、『BOM』『RWS JAPAN』『RWS』『ムエローク』で勝ち進み、2025年8月の『RWS』でシャダー・サイヤーンムエタイにTKO勝ちすると、10月の『BOM』でWBCムエタイ世界王座を獲得した。現在15連勝中。  ラジャダムナンスタジアム認定女子ミニマム級(-47.62kg)の1位にランキングされ、日本人女子初のラジャダムナン王者を目指していると思われていたが、今回ONEに電撃参戦する。初のオープンフィンガーグローブムエタイ、そして通常より5kg近く重い階級が試合でどのように影響するか。 カティはナコーン・ラーチャシーマ・ラチャパット大学の学生で、藤原とは女子大生対決となる。“カティ”のリングネームは「ココナッツミルク」の意。身長154cm(藤原は157cm)で通常は47kg前後で戦っており、藤原とほぼ同階級。『フェアテックスファイト:エクストリームムエタイ』を主戦場としており、2024年7月にはK-1での来日などで日本のファンにも知られるマフィア・ペットモンコンディーに勝利。 2025年2月12日にWBCムエタイ女子ライトフライ級(-48.98kg)世界王座に挑戦して判定で敗れたが、12月には2カ月前に藤原とWBCムエタイ世界ミニフライ級王座決定戦を争ったカイケム・シットパナンチューンを破りWBCムエタイ タイ国ライトフライ級王者になった。 年間を通じて5試合に勝利したため、女子ではラジャダムナンスタジアム認定女子ミニマム級王者モンクットペットと並んでタイスポーツ庁(SAT)が制定し、タイの国民体育の日に授賞式が行われる2025年度最優秀選手賞にノミネートされていたなど、タイでも評価の高い選手。  1R、藤原が左ミドルの連打で先制するが、カティがワンツーで前へ出ていく。ワンツーの連打で藤原を下がらせるカティだが、藤原は組んでヒザを蹴る。カティは左ボディから左ヒザ、そしてカティが藤原のお株を奪うような顔面前蹴りだ。勢いよくワンツーで攻め込むカティに藤原もパンチで応戦し、右ストレート、ジャブを当て、左ミドルも蹴る。  蹴る藤原にパンチを合わせにいくカティ。左フック、右ストレートをもらう藤原だが、左ミドルと前蹴りで迎え撃つ。カティが組み付くとヒジを打つ藤原は、負けじと左右の連打でカティを下がらせる。藤原の連打に下がり続けるカティ。ラウンド終了のゴングが鳴ると、藤原は両手を上げてアピール。  2R、前に出る藤原が顔面前蹴り。カティのミドルをキャッチすると連打を見舞う。カティは下がって左ヒジを狙うが、藤原はワンツーの連打で前へ出る。カティの左フックはかわし、右ストレートを当てる藤原。さらに左ミドル。カティの顔が赤くなる。ジャブをどんどん出して当てていく藤原は右ストレートも。さらに顔面前蹴りで突き放す。  左右の連打から前蹴り、カティも右ストレートと左ミドルで応戦するが、藤原の圧をかけられ続けて疲労が見える。前蹴りを交えながらワンツーの連打で前へ出る藤原。特に強く打つジャブがよく当たる。ワンツーの連打、左ミドルで前へ出る藤原にカティは前蹴りで突き放そうとする。  3R、右ミドルを蹴って来るカティに藤原は左ミドル、左フック。ワンツーの連打と前蹴りで前へ出る藤原は、ボディに前蹴りを打つと左ボディも。さらに左の三日月を突き刺してカティを突き放す。藤原が左ミドル、カティは前蹴りで突き放そうとする。  藤原の左三日月、左ボディに下がるカティは藤原が前へ出てくると組み付くが、藤原はお構いなしにボディへ連打。さらに蹴りをキャッチして豪快にコカす。どんどん前へ出て攻撃を仕掛ける藤原にカティは前蹴りを出すのが精一杯だが、タイミングよく藤原に尻もちをつかせる。  しかしその直後、藤原の左三日月がクリーンヒットし、カティの身体がくの字に曲がる。それでもカティが左ストレートをヒットさせ、藤原がロープ際まで吹っ飛び尻もちをつきそうになった。  判定は3-0で藤原が勝利。初陣を白星で飾り、連勝記録を「17」に伸ばして笑顔を見せた。
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