格闘技人生の全てを懸けて現王者を倒しに行く大谷(C)KNOCK OUT
2026年2月15日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT.61』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-BLACKライト級3分3Rで同級王者・大沢文也(ザウルスプロモーション)と対戦する大谷翔司(KNOCK OUTクロスポイント渋谷)のインタビューが主催者を通じて届いた。
リングを去ることを決意し、その最後の相手として大沢を選んだ彼は、この一戦にどんな思いを込めているのか?
簡単な相手を選んで勝って終わるのはカッコよくない

──今回の試合で引退ということで、会見で発表された時は驚きました。これを最後の試合にというのは、いつ頃から考えていたんですか?
「昨年9月の試合(Krushでの児玉兼慎戦)が終わって、もう試合をすることはたぶんないんだろうなと思っていた期間がけっこう続いていて。山口元気代表には『ちょっとお休みしたい』ということを伝えてたんですけど、このままやめていくよりも、自分を応援してくれている人たちのために、最後にセレモニーなり試合をして、皆さんに見てもらいたいなと思うようになって。そう思い始めたのが年明けぐらいですかね。ギリギリまでけっこう考えてたんですが、大沢文也選手が2月大会に出場するという会見を見た時に『今だ』と思って。最後の相手としても自分にとってはベストだと思って、それで名乗りを上げた感じです」
──児玉戦で限界を感じたということなんですか?
「いえ、正直フィジカル的には衰えてる感覚は全くなくて、別にダメージが蓄積してるわけでもないし、戦えることは戦えるんですよ。でも今、自分が目指してるところはもっと全然上にあって、今のポジションよりも二段階、三段階、上に行きたいなと思っていた時に、年齢的なものもありますし、これ以上時間をかけてそこを目指すというのは、ちょっと自分的には価値が薄いなと思って。そういう意味で、やっぱり年齢というのは大きかったかもしれないです」
──でも大きな決断ですよね。
「そうですね。正直、現状維持はできると思うんですけど、やっぱり自分は志が高いが故に、今のままやっていくよりも、もうやめて別の方向にシフトして進んでいった方がいいんじゃないかなという判断をしました」

──それで大沢選手との対戦が決まって、カード発表会見がありました。会見での大沢選手の言葉も熱かったですが、どう感じましたか?
「人としては別に嫌いではないし、自分も本当にリスペクトしてますし。大沢選手も大沢選手でいろいろと考えるところがあってこの試合に臨むと思うんですけど、会見でも言った通り、一筋縄ではいかない相手なので、本心のところで何を思っているかも正直分からないですし。あの会見の言葉も含めて、侮らずにしっかり準備をして、いろんな可能性を想定して練習しようと思いました」
──もっとストレートに、間違いなく正面からの殴り合いで終われそうな相手も、たぶんいるとは思います。やっぱりそれでも大沢選手がよかったということですか?
「はい。難しい相手を選びたかったというのと、やっぱり現チャンピオンですから。そこはかなり大きいですね。自分が持っていたベルトを獲った相手でもあるし。実際、現チャンピオンというのはかなり自分にとっては大きくて、最後にその現チャンピオンとやれるというのも光栄ですし。あとはファイトスタイル的にも、別に自分的に彼のスタイルを否定する気持ちは全くなくて。相性でいうと、もしかしたら悪い相手なのかもしれないですけど、そこを超える姿を見せて、『やっぱり大谷は強かったな』と思わせて終わりたかったんです」
──なるほど。
「正直、簡単な相手だったら、自分ではフィジカル的にも全然普通に戦える自信はあるんですよ。でもそこで簡単な相手を選んで、勝って終わるというのは、男としてはあんまりカッコよくないなと思って。カッコいいと思う道を選びました」
「はい。でも本当に複雑な感情があるというか。もちろん勝ちを目指すんですけど、勝った後にどう思うんだろうとか、いろんなことを考えると、未知の世界というか、あんまり想像できなくて。そういう意味でワクワクするものがありますね」
──同時に、試合に向けてのいろんなことも最後かと思うと、また違う感情があるんじゃないですか?
「そうですね。先日も他団体の試合でセコンドをやって思ったんですけど、やっぱりすごいことをしてるんだなとは思いますね。格闘家に改めてリスペクトを感じたというか。自分は恐怖を感じやすいタイプだと思うので余計なんですけど、本当に身を削っていてすごいなというのと同時に、それもあと一回で終われるという安心感みたいなのも、正直ちょっと感じました」
──でも最後は、完全燃焼して終わりたいですよね。
「はい。やっぱり惜しまれながら終わりたいというか、強い姿を見せたいし、周りの人にも喜んでもらいたいし。やっぱり、最後は勝って終わりたいですね」
──ただ、繰り返しになりますが、難しい相手だと思います。攻略するのに一番カギになるのは何だと思っていますか?
「かなり難しいですよね。でも結局のところ、彼がどういう戦い方をしてきても、僕がどこまで対応できるかというのがカギになると思います。結局は自分との勝負というか、実際に戦った経験もあるわけですし。もちろん勝てない相手じゃないと思うので、そこに対してやってきたことを全部しっかりぶつけて、それを自分が遂行することができたら、必ず勝てると思うので。今までの試合と変わらず、自分との勝負だなと思っています」
──では最後に、今回の試合ではどこに一番注目してほしいですか?
「今まで40戦戦ってきて、自分はまだ一応全盛期だと思っているので、本当にこの40戦の集大成と思って、全てをぶつけに行きますし、それと同時にその皆さんへの感謝の気持ちをこの試合で表現しようと思っているので、それを皆さんに見てもらえればと思います」




