MMA
インタビュー

【RIZIN】歴史に残る死闘の理由――扇久保博正「気持ちに応えようと思った。僕の辞書に楽な道はない」、元谷友貴「パンチ打ち合いながら会話してたような」

2026/01/04 22:01
 2025年12月31日(水)さいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN師走の超強者祭り』にて、第13試合のRIZINフライ級(57.0kg)選手権試合(フライ級GP決勝)5分3Rで対戦した扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN)と元谷友貴(アメリカントップチーム)。  歴史に残る死闘の判定は、扇久保が3-0で勝利。フライ級GP優勝&フライ級新王者に輝いた。特に印象に残る最終ラウンドの激しい打ち合い、両者はどのような思いで臨んでいたのか。 扇久保「毎試合防衛戦でやっていきたい」 ――今の率直な気持ちを教えてください。 「もう本当にめちゃくちゃ嬉しいです」 ――ようやく獲れたベルト、着け心地はいかがですか? 「重いですね。思ったより凄く重かったです」 ――久しぶりに対戦した元谷選手、どんなファイターだったか教えてください。 「最後まで気持ちの強い本当に強い選手でした」 ――最終ラウンド、ラストの打ち合いはどういった思いで戦ってたんでしょうか? 「決勝戦で、しかも元谷選手だったからこそ最後ああいう風に打ち合えたかなと思います」 ――フライ級王者としての今後の目標だったり展望を教えてください。 「チャンピオンになったんで、これからどんどん強い選手を僕に当ててもらって、フライ級を盛り上げていきたいなと思ってます」 ――顔がかなり傷だらけですけども、ダメージについてはいかがですか? 「鏡を見て思ったよりダメージあるなと思って。でも表面だけで中は大丈夫です」 ――グランプリ全体を通して戦ってきたことについても振り返っていただけますか? 「ホセ・トーレスやってガジャマトフとやって、こうやってベルトを巻けたので、強い選手を選んできて良かったなと思いました」 ――その選択があったからこそベルトを巻くことができたっていうことですかね。 「そうですね。きつい道を選んで良かったなと思ってます」 ――ここから王者としての新たな道乗りが始まりますけれども、どんどん防衛戦をしていきたいのか、ビジョンはどう考えてらっしゃいますか? 「チャンピオンであるうちは、毎試合防衛戦でやっていきたいなと思ってます」 ――優勝賞金2000万円の使い道はもう決めてらっしゃるんですか? 「ちょっとまだ決めてないので、家に帰って奥さんと相談したいなと思ってます」 ――支えてくれた奥さんには多めに? 「そうですね。まず1回奥さんに全部渡して、そこで相談かなと思ってます」 ――最後のあの打ち合いはどういう選択からだったんでしょうか? 「あそこでテイクダウンに行っても良かったんですけど、やっぱり最後は元谷選手も気合い入れて向かってきてたので、その気持ちに応えようと思って最後打ち合いました」 ――元谷選手の肩パンチをもらって、流れとして劣勢に立たされた時はどんな気持ちだったんですか? 「あそこはそんなに肩パンチも効いてなかったので、あのポジションより元谷選手がバックを狙ってるのが分かってたので、そこを取らせないように徐々に腰の位置ずらしながらっていう感じであそこは立つ機会を待ってました」 ――そこまで冷静に戦えていたってことですか? 「そうですね。バックは絶対狙ってるなと思ったんで」 ――先ほどきつい道を選んでよかったって話がありましたけど、楽な道を選ぶっていう選択肢は扇久保選手の辞書にはない? 「僕の辞書に楽な道はないです」 ――来年からも厳しい道を選びますか? 「常に厳しい道を選んでいきます」 ――チャンピオンになってこれから今1番したいってことは何ですか? 「子供に会いたいですね」 ――LINEとかでもやり取りはまだしてない? 「まだしてないです」 ――UFCでもRIZINでもフライ級にフォーカスが当たってる状況を作り上げたっていうことを、長い目で見てどう感じてらっしゃいますでしょう? 「率直に今のフライ級の世界全体、UFCも含めて見て盛り上がりっていうのは素直に嬉しいですね。38歳になりましたけど、TUFでも優勝できなくて契約もできなかったんですけど、まだその最前線で戦えてるってことは幸せだなと思います」 ――UFCでは堀口選手が凄いパフォーマンスを見せていて、同門の平良選手もタイトルショットじゃないかって言われてるんですけど、パフォーマンス上での張り合い、直接対決は簡単ではないと思うんですけど、そこはどう考えてますか? 「まだ試合も見てないので何とも言えないですけど。でも本当に負けたくないですよね。RIZINでやってる以上はRIZINフライ級が世界で1番だって言われるように盛り上げていきたいです」 ――肩パンチのところですけど、足を戻して一旦クローズドガードに入れる、そういう大切さを見せてもらえたなと思ったんですけど。 「ありがとうございます。さっきも言ったんですけど、元谷選手が多分バックかフロントか狙ってたと思うので、あそこで強引に立つと、バック取られるなと思ってたので1回戻して行きました」 ――今はとにかく下になるともう不利だ、負けるっていうところでみんなスクランブルをやってきたじゃないですか。その中でああいう風にしっかりもう1度クローズドガードを 取るっていうのは、そういうMMAもあるんだよっていうのは後輩たちに見せたいとかそういうのがありましたか? 「特にそういうのはないですけど、ずっと自分がやってきたMMAがあの戦い方なので」 [nextpage] 元谷「凄く試合が楽しかった」 ――今の率直な気持ちを教えてください。 「本当に悔しいですね」 ――扇久保選手と再戦ではありましたが、どういったファイターだったか教えてください。 「うーん…どういったファイターなのかな。ちょっとわかんないですけど。僕自身は凄く試合が楽しかったというか、楽しく、お互い気持ちぶつけられたんじゃないかなと思います」 ――ラストラウンドの打ち合いは熱い試合だったんですが、ご自身としては打ち合いはどういった気持ちで臨んでいたんでしょうか? 「最初から最後まで絶対気持ちでは負けないっていうので、最後まで気持ちは負けなかったので。試合は負けましたけど、気持ちでは押し込まれても回して、1個1個の展開で絶 絶負けなかったんで。結果負けましたけど、悔しいですね」 ――元谷選手はバンタム級から階級を下げた初戦がフライ級グランプリではありましたが、ご自身ではフライ級がいいのか、それともバンタムの方が合ってるのか? 「階級がどうとかいうのはわかんないですけど、今フライ級でやってるんで。今のところはこのままっていうのは思ってます」 ――今後の目標だったり展望というのを教えてください。 「今後の目標っていうのはちょっとわかんなくて、少しちょっと休憩して、また今後のことは考えていきたいかなとは思ってます」 ――組み合いの中でも凄くいいタイミングで組めてる時もあったと思うんですけど、それに対して3Rまで扇久保選手のテイクダウンディフェンスの強さは想定内だったのか考えていた以上だったのか。 「あっちのテイクダウンディフェンスが良かったっていうよりも、自分は1Rと2R通してちょっと修正して、3Rに1回取れたので」 ――元谷選手の方が組みに入っていたけれど、あそこは自分の動きに問題があったっていう風に考えられそうですね。 「自分のやり方が良くなくて、対処されちゃって。1・2Rはこれ一貫だからちょっと変えて、最後は取れたんですけど」 ――3Rにテイクダウンから肩パンチとか入れていたところで、扇久保選手がすぐに立ってバックを譲るようなことだけはせずに下で落ち着いて動いてっていうことを考えてたっていうことですが、あそこはやっぱり立たせるのが狙いでパンチとか落としてました? 「そうですね。あそこでアクションって言われたんで、自分の肩パンチが有効打に入れてくれてないのかなっていうのはあったんで。ここで展開を変えないと、というのでちょっと展開は変えました」 ――今後フライとバンタム、どちらの方で現時点では考えられてますか? 「今のところはフライ級で今行ってるので、このままフライ級っていうのも考えてます」 ――ベテラン選手として激しい戦いが続いた1年間で、得たものや何か新しく発見がありましたでしょうか? 「自分が成長していく中で、出せたものと出せなかったものとか、いろんなことがあるんですけど。得たものは何得たかな? 分からないです」 ――RIZINで10年間戦い続けてきて、さらにまだ進化できる、まだ成長できるっていう手応えはいかがですか? 「自分は旗揚げから10年やってきて、今回オープニングでなんか嬉しかったというか。今後もまだまだ成長できるってところを見せていかないとダメなんじゃないかなと思ってます」 ――ATT移籍を決断されたことが自分の中の大きなポイントの1つになってますか? 「そうですね。ここで諦めるようじゃダメだなと。まだまだ次見て、前見てやっていきたいなと頑張りたいなと思ってます」 ――6年前も3Rは打ち合いになりました。冷静に戦うっていうより気持ちが入った部分があって、打ち合いになったっていうのはありますか? 「気持ちが入った…うーん、まあそうですね。打ち合いであっちも打ち合い望んでたし、自分も負けないようにっていうか。なんて言うのかな…会話してたような、パンチ打ち合いながら。そんな感じはしましたね」 ――お互い試合前に、似てる部分があるっておっしゃってました。今、試合を終えて改めて扇久保博正という選手に対してどういう思いがありますか? 「どういう思いがあるか分かんないですけど、単純におめでとうございますっていうのは思います。でもこうやって殴り合って、試合で会話できたのはいいんじゃないかな思います」 ――また会話したいって思いますか? 「そうですね。全然、何回でも気持ちは負けてないんで、何回でもやってやるっていう気持ちはあります」
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