ヒザをミットに突き刺すシッティチャイ(C)KNOCK OUT
2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』(U-NEXT配信)に出場するシッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)が28日(日)都内にて公開練習を行った。シッティチャイはKNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級タイトルマッチで王者・海人(TEAM F.O.D)と対戦する。

シッティチャイはルンピニースタジアム認定ウェルター級王者に輝き、GLORYではライト級王者に輝き6度の防衛。ONEには2020年から参戦し、チンギス・アラゾフ、マラット・グレゴリアン、スーパーボン、タワンチャイとビッグネームと連戦。昨年6月には野杁正明に判定勝利しており、紛れもなく世界最強の一角といえるだろう。

この日の公開練習では2分1Rのミット打ちを披露し、サウスポーの構えから強烈な左ストレート、左ミドル。最後に左右ミドルを10本ずつ叩き込んでジム内に快音を響かせていた。
試合を2日後に控えたシッティチャイは「準備は100%整っています。すごくいい練習ができていますし、体調面でもすごく整っています。(タイ人選手は寒い時期での試合が苦手だと言われているが)タイ人が寒い季節に試合するのは難しいことですが、自分の場合は世界中で試合をしてきた経験が豊富なので、自分にとって季節は問題ないです」と気候は全く問題ない様子。

海人の印象については「日本ではスーパースターだと認識しています。世界に近づいている選手でもあると思いますし、才能もすごくある選手だと思います。今回、自分がそういった選手と対戦できるチャンスをもらえて、とてもうれしく思っていますし、油断しないようにやっていきたい」と警戒感を示した。
「試合動画などを見て研究は十分にしてきました。それを踏まえた上で、自分がどう戦っていくかというプランもきちんと立ててきました。僕を脅かすような攻撃? 前に伸びてくるパンチ、蹴りに関しても危険ですが、自分には全く問題ないですし、それらをきちんとディフェンスする対策も立ててきています」と対策にも自信を見せる。

海人はペットモラコット、ピンペット、チャムアトーンといったムエタイトップファイターとの対戦経験も多いことから、タイ人との試合映像を重点的に見て研究してきたかとの問いには「もちろんタイ人と戦っている動画も見ましたけれども、世界中の選手と戦っている動画の中の一つとして見ました。自分が見た感じでは、タイ以外の国の選手とタイの選手というのはファイトスタイルも違うと思いますし、同じタイ人だとしても戦う相手によって試合内容も違ってくると思うのですが、きちんと見て研究してきました。タイ人と戦うのは、日本人選手にとってやはり難しいこと。ムエタイには危険な武器が多く、その一つ一つの技の強さも他の国の選手と比べて強いと思うので、タイ人に勝つというのはそんなに簡単なことではありません」とムエタイを攻略するのは難しいという。
フィニッシュのイメージを聞かれると「どういうフィニッシュになるかはタイミング次第だと思いますが、海人選手は自分にとってもたやすい相手ではないです。もちろんタイミングがあればKOしたいと思うので、リング上でそのタイミングを探していきたいと思います。海人選手は素晴らしい選手だと思うので、すごく接戦にはなるでしょう。自分にとっては野杁選手、海人選手という日本のスーパースターと2度も対戦する機会をいただいたことは非常に光栄なこと。その中でも自分はタイミングさえ合えば、KOできるという自信はもちろん持っています」とKO決着も狙うとする。

今回KNOCK OUTタイトル獲得後、来年に関しては「もちろん今回KNOCK OUTのチャンピオンになるという意志を持ってきています。来年に関しては、チャンピオンのベルトをできる限り長く防衛していきたいと思っています」と長期防衛を目標に掲げた。
最後に「今回の試合に向けて準備は100%整っています。日本のファンの皆さん、世界中、そしてタイのファンの皆さん応援よろしくお願いします。今回、KNOCK OUTの年末の一番大きな大会です。海人にとって僕との試合は大きくて大事な一戦だと思いますが、自分にとっても大事な試合です。お互いに最高のコンディションで来ると思いますし、見ている人にとってはすごく面白い熱戦になると思います。絶対に勝って、チャンピオンベルトをタイに持ち帰りたいと思っています」と力強くベルト奪取を宣言した。



