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RWS ラジャダムナンスタジアム80周年記念大会 R80
2025年12月27日(土)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級タイトルマッチ 3分5R
〇ジャルンスック・ブーンラナームエタイ(タイ/王者)
判定3-0 ※50-45×3
×大﨑一貴(OISHI GYM/RISE世界スーパーフライ級王者/挑戦者)
※ジャルンスックが防衛に成功。

大﨑は2020年2月からRISEに参戦し、9月に田丸辰を破ってスーパーフライ級王座を奪取。2022年10月には「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」優勝者・風音に判定勝ちして53kg最強を証明した。2023年4月、ISKA世界王座決定戦でKO勝ちし、念願の世界王者となったが、2023年7月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament」では準決勝で田丸辰に判定2-0で敗れ、19連勝がストップ。
2024年3月にはジラリー・キャルービーを破り、ISKAオリエンタルルール世界フライ級王座の初防衛に成功。6月には政所仁の挑戦を退けてRISE王座2度目の防衛に成功し、世界王座へ向けてタイトル返上。2025年5月、初代RISE世界スーパーフライ級王座決定戦でコーリー・ニコルソンを5RでKOし、念願の世界王座に就いた。8月にはラニャゲーオを3RでKO。戦績は49勝(25KO)6敗2分1無効試合。
王者ジャルンスックは元True 4Uの118ポンド王者でもあり、タイ大手ペッティンディー興行に出場しているサウスポー。55勝14敗1分。2023年12月、RISEに初来日すると大﨑と54kg契約で対戦。1Rは大﨑のボディ攻めににあったが、2Rにはボディへのヒザで対抗し、大﨑のパンチをよく見てパンチ、ヒザ、右ミドルを返して本戦ドロー。延長戦でもヒザでどんどん前に出ていき、大﨑が右ローで迎え撃つ。試合終了のゴングが鳴ると両者笑顔で抱き合った。
判定は2-1で大﨑が僅差の勝利。ジャルンスックが大﨑を苦しめた試合となった。今回はジャルンスック側のルールであるムエタイルールでの再戦となる。
試合前には伊藤隆RISE代表がリングに上がり、RWSのバンク代表と握手を交わした。

1R、サウスポーのジャルンスックに大﨑は右インロー、ジャルンスックは左ストレートを打ち返すと、テンカオ、左ミドルで前に出る。右ストレートで迎え撃つ大﨑にジャルンスックは左の縦ヒジを2発。大﨑の右インカーフにフラつくジャルンスックだが左ストレートを打ち、ヒザに持ち込む。
大﨑の左ボディをもらったジャルンスックは組み付くが、大﨑が投げ捨てる。その後も前に出て組んでくるジャルンスックが、組み際に左縦ヒジ。大﨑が一瞬グラついたかに見えたが、首相撲の手を離さない。大﨑もヒジと右フックで応戦。ヒジの打ち合いと首相撲が交互に続く。積極的に前へ出るジャルンスックに大﨑は右インロー。オープンスコアは10-9×3でジャルンスックとなった。

2Rも前に出てくるジャルンスックは組んでのヒザ。大﨑もヒザで応戦するが、ジャルンスックのヒザが多い、離れるとヒジから入るジャルンスックが組んでのヒザを連打。大﨑が蹴り返すとヒジ。離れた大﨑は左フックと右ヒジも組まれてヒザを蹴られる。ヒザの蹴り合いもジャルンスックの左右のヒザが多く決まる。
離れてもすぐにヒジから首相撲に持ち込むジャルンスック。大﨑の右インローでバランスを崩すジャルンスックだがすぐに組んでのヒザ。離れるとヒジ、大﨑もヒジで打ち合うが首相撲に捕まってヒザを蹴られる。大﨑は鼻を切られた。OPスコアはまたしても10-9×3でジャルンスック。
3R、右インローを蹴る大﨑だがすぐに首相撲で組まれてヒザを蹴られる。組まれ際にヒジ、パンチを打とうとする大﨑だがジャルンスックがヒジから両腕を絡めてくる。どんどん前へ出て距離を潰すジャルンスックが右ヒジから左ヒジ。これに大﨑がフラついて下がる。前へ出るジャルンスックを右ヒジと左ボディで迎え撃つが、やはり首相撲に捕まってヒザを蹴られる。
右ヒジから首相撲に持ち込むジャルンスックは左のヒジも振り下ろし、大﨑にパンチとローを打たせる隙を与えない。執拗な首相撲からのヒザをもらう大﨑。OPスコアはやはり10-9×3でジャルンスック。

4R、どんどん前へ出てくるジャルンスックに大﨑は右ボディを一発当てる。ジャルンスックは首相撲から右ヒジ。ブレイクになってもすぐに追いかけて大﨑に攻撃を出す間を与えない。大﨑の顔面前蹴りがヒットしても前へ出てヒジから首相撲のジャルンスック。直線的なヒザを大﨑に突き刺す。ジャルンスックは首相撲からヒジとヒザ。大﨑はアッパーを放つがすぐに捕まる。OPスコアは10-9×3でジャルンサック。
5R、もはや勝つためにはKOしかなくなった大﨑。ワンツーからヒジに行くも組まれる。大﨑が右ヒジをヒットするもジャルンスックはもうヒジで打ち合わず、ただ首相撲に持ち込む動きを繰り返す。ジャルンスックが前に出て組み、ヒザを一発蹴ってはブレイク。大﨑の後ろ廻し蹴りは空を切る。最後も組まれてヒザを押し当てられ試合終了。

ジャルンスックは笑顔で大﨑の腕を上げて称えた。判定はジャッジ三者とも50-45という大差でジャルンスックが勝利。満面の笑みを浮かべて勝ち名乗りを受けた。
リング上でインタビューを受けた大﨑は「タイまで来てくださった皆さん、日本で応援してくださった皆さんすいませんでした。ムエタイルールというので気合い入れて練習したんですけれど強かったです」と悔しさを滲ませた。

両者にはファイティングスピリットを見せつけるアツい試合をした選手に贈られる250,000バーツ(約125万円)×2のダブルボーナスが贈られた。



